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国定化に反対すれば告発、支持すれば食事?

「二重定規」…大法院判例「特定政党の直接支持などだけが集団行動」

ユン・グニョク記者 2015.11.06 17:04

▲10月29日全教組時局宣言姿. [出処:教育希望ナムヨンジュ記者]

教育部が中高校の歴史教科書国定化に反対する全教組専従者全員を司法処理しろと告発状を最高検察庁に出した。 だが国定化賛成教員宣言を主導した代表たちには教育部次官が食事をさせるなどで励ました事実がわかっており、 「二重定規」ではないかという声が大きくなっている。

告発状に「集団行為禁止」の条項だけを明示した教育部、賛成団体は?

11月6日、教育部は全教組の国定教科書反対時局宣言と関連全教組専従者84人全員を5日に告発したと明らかにした。 教育部は今回の告発状で「国家公務員法上集団行為禁止(第66条)違反容疑」だけを明示していたことが確認された。

教育部は参加教師への懲戒または行政処分などのための事前調査も 市道教育庁に依頼した。

全教組は10月29日、 全国小中高教師2万1379人の学校名と名前を含む国定教科書反対時局宣言を発表した。

教育部の関係者は「告発状には集団行為禁止規定違反の項目だけが明示されている」と説明した。 教育部は10月29日の告発予告報道資料で明らかにした「教育の中立性違反」、 「服従義務違反」等の容疑は適用しなかった。

だがこうした集団行為禁止の違反告発は二重定規だという指摘は避けられそうもない。 教育部が国定化賛成宣言に名前を連ねた教員に対しては告発を検討していないからだ。

イヨン教育部次官は就任一日後の10月22日、 ソウル世宗文化会館地下にある韓国料理店に公教育生かす市民連合(公市連)のイ・ギョンジャ代表とイ・ヒボム事務総長など、 5人の保守団体の代表を招いて秘密昼食をした事実がわかり問題になった。

公市連の二人の代表は、9月24日に公開された 「韓国史教科書国定化支持・現職校長・教師1000人宣言」を主導した人物だ。

教育部は11月5日の釈明資料で 「全教組の国定化反対時局宣言に対し教育部が厳正対応方針を明らかにした理由は、 国定化反対の立場を表明したためではない」とし 「全教組時局宣言の内容が教員の政治的中立性を侵害したため」だと明らかにした。

こうした公式資料を発表したものの、 教育部は国家公務員法上の政治的中立性違反の内容が含まれない 「集団行為禁止違反」だけを含む告発状を提出したのだ。

教育部関係者は「2012年4月に宣告された大法院(最高裁)の判例は 『教員の集団行為が憲法の表現の自由の限界を逸脱し、 政治的偏向性、政派性を明確に表わせば違法だということ」とし 「今回の全教組の時局宣言も政治性を帯びているので集団行為禁止条項違反にあたる」と説明した。

だが当時の判例を確認した結果、大法院は「集団行為禁止条項違反」の理由として、 ▲公職選挙法などが規定する政治的活動、 ▲特定の政党や政治勢力に対する直接的な支持または反対の意志、 ▲政治的偏向性または党派性を明確に表わす行為などに限定している。

そのため国定制という教育政策に対する意見表明を 上の判例に基づいて処罰してくれということは過度だという指摘が出た。

新政治民主連合「公平性に深刻に反する教育部の職権乱用」

民主社会のための弁護士の会のカン・ヨング弁護士(教育庁少年委)は 「今回の全教組の時局宣言は特定の政治勢力を支持する政治的活動ではなく、 教育活動に直結する教科書政策に対する意見を表明した正当な行為」だとし 「教育部がこれを集団行為禁止違反で告発したのは誤った判断」と指摘した。

新政治民主連合の李彦周(イ・オンジュ)院内報道担当者も 「国定化を支持する人々とは秘密昼食をした教育部が、 反対時局宣言をした教師を告発したのは深刻に公平性に反する明白な職権乱用」とし 「『集団行為の禁止』条項を根拠として単純な署名活動をした時局宣言を『集団行為』だと見なすとすれば、 これまで教育部と協調してきた韓国教総の多くの署名活動も処罰しなければならない」と要求した。(記事提携=教育希望)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


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