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公務員労組、合法労組を条件付きで受け入れへ

全国公務員労組5周年、委員長特別宣言「11月早期選挙」

イ・コンマム記者 iliberty@jinbo.net / 2007年03月23日19時27分

クォン・スンボク委員長、「法形式にこだわらず先決条件が解決すれば設立申告」

公務員労組特別法拒否と受け入れをめぐり内紛にある全国公務員労組はクォン・ スンボク全国公務員労組委員長が先決課題を提示して、これが解決できれば 任期内の設立申告ができるという立場を公開で明らかにし、6ケ月余の内部 論争の結末に関心が集まっている。

クォン・スンボク全国公務員労組委員長は3月23日の全国公務員労組5周年記念 式での記念演説を通して「法形式にこだわらず、公務員労組法毒素条項の改正 と、解雇者復職問題解決を先決条件として設立申告をする。ただしスト権保障 への要求は留保する」と宣言し、労政間の直接交渉を要求した。またクォン・ スンボク委員長は来年2月までの任期を短縮し、任期を今年の11月までとして 早期選挙を提案、4期役員選挙には出馬しないと明らかにした。

政府の弾圧と法受け入れ側の圧力で立場を旋回

これは、2月に開かれた定期代議員大会が、公務員労組特別法受け入れと拒否 をめぐる激しい論争の末に流会した後、法受け入れ側の圧力が影響を及ぼした ものと見られる。また、政府が弾圧の意志を曲げずに2次弾圧を指示しており、 公務員退出制などの公務員労働者構造調整が本格化、各支部の活動が実質的に 困難に陥っている状況などが影響を及ぼしたものと分析される。

だが、一般法による労働三権保障を要求したこれまでの要求から後退したとい う批判は免れないものと見られる。

クォン・スンボク委員長、「政府は対話に出ろ」

クォン・スンボク委員長は記念演説で「政府の脅迫と懐柔から民主労組の原則 を守り、拘束と手配を恐れない公務員労組幹部の献身が今日の公務員労組を作っ た」とこれまでの公務員労働者の闘争を称え、「盧武鉉政府は公務員労働者の 生存権を固く締めつけ、14万組合員の実質的かつ、自主的な結社である公務員 労組との対話は拒否したままで労組を破壊するために労組事務室再閉鎖指針を 発し、国内外の勧告を握りつぶしている」と現政権の態度を批判した。

続いてクォン・スンボク委員長は「公務員労組の一貫した立場である『一般法 による労働三権争奪』という原則の厳守から、スト権留保など非常に前向きな 立場に転換したことで、これに応じて政府も一方的な対話拒否の姿勢を撤回し て公務員労組と前向きに真摯な対話と交渉の姿勢に転換するよう」に要求した。

クォン・スンボク委員長は、△労働基本権関連対政府交渉進行、△組合員の総 意で承認されれば、任期中の労組設立申告可能、△今年11月で任期短縮、早期 選挙には不出馬、△会議体制界正常化を特別宣言として明らかにした。

[全文]クォン・スンボク全国公務員労組委員長記念演説

政府の暴圧的な弾圧に対抗し、現場で熱い闘争を展開している仲間の皆さん! 全国公務員労働組合委員長、クォン・スンボクが熱い同志愛であいさつします。

政府のあらゆる妨害と弾圧にもかかわらず、過去の軍事政権により奪われた労 働者という名を取り戻し、民主労組運動に堂々たる労働者として参加した公務員 労組の発足からすでに五年を迎えました。

これまで政権が2度も変わりましたが公務員労組が直面している現実は全く変 わっていません。

むしろ政権の暴力的な弾圧と新自由主義構造調整はさらに激しくなり、この過 程で公務員労組と公務員労働者の生存権をきちんと守る私たちの闘争は、今こ の時間にも続いています。

政府の脅迫と懐柔から民主労組の原則を守り、拘束と手配を恐れない公務員労 組幹部の献身が今日の公務員労組を作りました。

また、何よりも指導部の闘争の意志を信じて連帯してきた組合員の仲間の闘争 と団結の力が、公務員労組を95万公務員労働者の代表組織に成長させてきまし た。そして公職社会改革の唯一の希望として発展させてきたことは誰でもよく 知っている事実です。

しかし現在、公務員労組は非常に厳しい現実に直面しています。

盧武鉉政府の新自由主義の狂風は、行政の公共性を破壊し、公職社会を私的な 利益創出の道具に転落させています。具体的には年金法改悪、構造調整のため の総額人件費制、公務員退出制、請願事務延長勤労など具体的に公務員労働者 の生存権を固く締めつけています。

同時に政府は14万組合員の実質的かつ、自主的な結社体の公務員労組との対話 は拒否したままで、労組を破壊するために労組事務室再閉鎖指針を発しながら、 国内外の勧告を握りつぶしています。

政府は引続き公務員労組との一切の対話を中断して一方的な弾圧と生存権を威 嚇する制度を強行すれば、公務員労働者もまた命がけで抵抗と闘争をせざるを 得ず、結局は国民に被害が及ぶことを憂慮します。

私は組合員と労働陣営はもちろん、各層の意見を取りまとめて政府側に公務員 の労働基本権保障に関連し、次のような前向きな方向で労政間の直接交渉を 正式に要求します。

『法形式にこだわらず、公務員労組法毒素条項の改正と解雇者復職問題解決を 先決要件として設立申告をする。ただしスト権保障に対する要求は留保する。』

これは、これまで公務員労組の一貫した立場だった「一般法による労働三権の 争奪」という原則厳守から、スト権留保など非常に前向きに立場を転換するも ので、これに応じて、政府側も一方的な対話拒否立場を撤回して前向きに公務 員労組と真摯な対話と交渉の姿勢に転換することを要求します。

そして尊敬する組合員の皆さん、

今、95万の公務員労働者は公職者としての自負心よりも現場に吹き荒れる新自 由主義の成果競争体制と退出制、年金法改悪などによる自己恥辱感と喪失感が さらに高まっています。

しかし、95万公務員労働者の希望であることを自負するわれわれ公務員労組は 組織の進路と関連する論争で混乱と分裂が存在しています。このような望まし くない状態が続くことは、400万公務員家族の生存権を放棄することと変わり ません。

そのため組織の正常化が何よりも急がれ、そのために委員長として次の通り特 別宣言を明らかにします。

第一に、政府側に破格的に提案した労働基本権関連対政府交渉を進め、その交 渉の過程を組織と組合員と共有、疎通しつつ、最終的に組合員の総意で承認さ れれば、任期中でも労組設立申告をするということを約束します。

第二に、交渉を成功させるために最善を尽くします。しかし交渉の成否にかか わらず、本人の任期を縮めて今年の11月末頃に第4期役員早期選挙を実施し、 早く組織を安定させます。

第三に、早期選挙による第4期役員には、私は立候補せず、11月末までの生存権 死守闘争と労組弾圧粉砕闘争、労働基本権保障のだけに3期委員長としての責任 を負い、徹底的に服務します。

第四に、流会になった代議員大会はもちろん、すべての会議体制界を早く正常 化し、懸案事業の執行に全組織が集中できるようにします。

組合員の皆さん、

あらゆる無慈悲な弾圧をあじわい、われわれは公務員労組を建設し、死守して きました。そして数多くの犠牲者を発生させ、特別法を拒否するために全面ス トも断行した公務員労組が、今になって特別法の毒素条項を一文字も変えられ ないまま、そして455人の解雇者と2622人の懲戒者、約150人の司法犠牲者の 原状回復もなく、無条件に特別悪法を受け入れ、法内に入ることはできないの ではないでしょうか?

組合員の生存権死守と民主労組での公務員労組死守、労働基本権争奪を公約に 当選した委員長として、上のような委員長の衷心に充ちた決断に対し、深いご 理解を求め、すべての幹部と組合員は組織の進路に関する一切の議論と日程を 今この時間から中断してこれるようお願いし、当面の主な懸案である組合員の 生存権死守闘争と労組弾圧粉砕闘争に総団結で対抗して下さるようお願いします。

仲間の皆さん!

難しい時期ほど団結しましょう。そして闘争しましょう。

50余年の屈従の鎖を断ち切り、労働者として堂々と民主労組を建設した公務員 労組建設の精神をまた建て直しましょう。

組合員を信じ、現場の幹部を信じ、指導部を信じて闘争で建設した公務員労組 を、また作り直しましょう。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2007-05-29 04:32:32 / Last modified on 2007-05-29 04:32:35 Copyright: Default

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