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「公務員労組の危機は、分裂だけではない」

労働団体が集まり『公務員労組の危機の原因と解決方案』を討論

イ・コンマム記者 iliberty@jinbo.net / 2007年08月29日19時39分

公務員労組対立、民主労総で拡散

全国公務員労働組合(公務員労組)が公務員労組特別法受け入れ、拒否をめぐっ て論争を続け、結局受け入れ側の立場を持つ勢力が公務員労組を離脱し、 『全国民主公務員労組』(民公労)を作って分裂した後、二つの組織の対立は なかなか消える兆しが見られない。

むしろ民主労総が7月27日に開いた民主労総13次中央執行委員会で、「統合を 前提とする民主労総次元の対策委員会構成」を決定し、対立は増す様相だ。こ うした決定は、公務員労組の立場としては「傘下連盟団体である公務員労組の 主張を無視し、公務員労組から離脱したグループである『民公労』を対等に取 り扱い、統合に言及する」ものとしか見られないためだ。公務員労組はこのよ うな立場を含む声明を発表し、民主労総の対策委活動の拒否を宣言した。これ に反して民公労は「中執委の決定を尊重する」という立場を出している。

結局、対立の様相は公務員労組の正統性と民主労組の原則をめぐり、民主労総に 広がる雰囲気だ。

現在、公務員労組は3期指導部の総辞職以後、4期指導部選挙を行い、組織の取 りまとめに集中している。一方、民公労は8月22日に民主労総を訪問し「各種 の集会で参加組織として紹介されなかった点」等を抗議し、民主労総内部での 正統性認定に集中している状況だ。

「もう少し早く開いていたら...」

これまで公務員労組を内外から見守り、共に闘争してきた団体が8月28日、 『公務員労組危機の原因と正しい解決方案』をめぐる討論会を開いた。この日 の討論会は、社会進歩連帯のチョン・ヨンソプ執行委員が司会、労働戦線のキ ム・テヨン執行委員長とソウル労働広場のイ・チュンジャ代表が問題提起をし た。公務員労組のパク・ヒョンモ政策室長と前進機関紙キム・チョル委員、タ ハムケ(All Together)のチェ・ヨンジュン活動家、全解闘のイ・ホドン議長が 指定討論を行った。

討論会を提案した組織は、「左右を問わず、運動陣営諸組織の共同主催」を提 案したが、民公労を初めとする民主労働者全国会議、革新連帯などは参加しな かった。

討論会に参加した人々は、民公労が公務員労組を離脱して新しい組織を作った ことに対しては同じ言葉で批判したが、分裂の様相を打開するための解決法を めぐっては立場の差を見せた。またこの討論会がもう少し早く開かれていれば という残念な声も出てきた。

キム・テヨン、「対政権、対資本闘争の原則が守られたのか」

労働戦線のキム・テヨン執行委員長は、「公務員労組の危機は分裂それだけで はない」とし「民公労の結成は、公務員労働組合総連盟など労使協力主義労組 を通して、労働統制を強化しようとする資本と政権の労働政策に、結果的に力 を貸した」と危機の原因を診断し、「民主労組運動が作ってきた対政権、対資 本闘争の原則が、民公労事態でどう守られ、何を失ったかを確認」することが 統合と団結の前提になると確認した。

続いてキム・テヨン執行委員長は、民主労総の対策委活動に対して「民主労総 執行部が民公労を既定事実化し、解決方案として二つの組織の統合を要求して いるのは、団結を擁護しているように見えても実際には分裂をあおるもの」と 指摘し、「問題解決の帰着点は、労働組合が組織的に団結すべきだということ」 とし「公務員労組、民公労とも、大衆組織の決定と規律とそれに基づいた民主 的な執行過程に対する組合員討論があるべきで、公務員労組の組織的団結は手 続きと方式を主体的に作っていくべき」と解決方案を提示した。

イ・チュンジャ、「差異と対立があっても組織の中でともに動け」

また別の発表者であるソウル労働広場のイ・チュンジャ代表は、民公労結成に 対する批判的意見ではキム・テヨン執行委員長と同じだったが解決方案におい ては差異があった。

イ・チュンジャ代表は民公労に対して「組合員の離脱が加速する状況で、法内 への転換のためにはやむを得ず、独自の労組に行くしかなかったとしても、こ うした理由は組織離脱の理由と名分にならない」と指摘し、「差異があって、 対立があっても、組織の中でともに動いていかなければならないのではないか」 と述べた。続いて「労働団体の過度な介入があった」とし「進歩陣営全般の分 裂と対立は、公務員労組内に非常に急速に伝播した。これは公務員労組の未成 熟と権力指向性などと絡み、今日の分裂の重要な原因の一つになった」と話した。

解決の方式としては共同闘争の重要性を強調した。イ・チュンジャ代表は、 「変革的労働運動の本領は、基本的な権利の争奪ではなく、労働の根本的解放 にある」とし「公務員労働運動の活路を公共性闘争を通してひらこう」と語っ た。イ・チュンジャ代表の立場は現在、すぐに統合される可能性は低いので、 共同闘争で統合の根拠を作り直さなければならないということだ。

「連帯組織が積極的に意見陳述を」

イ・チュンジャ代表が「労働団体の過度な介入」を分裂の原因と指摘したこと に対して反論も続いた。全解闘のイ・ホドン議長と前進のキム・チョル機関紙 委員は「むしろ連帯組織がきちんと介入しなかったために事態は悪化した」と し「もっと積極的な意見陳述が必要だ」と声を集めた。

公務員労組当事者の討論もあった。公務員労組のパク・ヒョンモ政策室長は、 民主労総の明確な態度を要求した。パク・ヒョンモ政策室長は「民公労が公務 員労組を継承していないのは明白な事実で、別途の労組であることは彼らの主 張でも確認される」と指摘し、「民公労は、自分たちの致命的な弱点の一つで ある正統性の欠如を隠すため必死に民主労総にすがっている」とし「民主労総 の決定は、民公労の離脱そのものへの接近や対応議論ではなく『公務員労組事 態解決』、あるいは『大統合』という議題を設定して問題の本質を糊塗するも ので、そのため民公労は公務員労組と対応した位置を与えられた。彼らの反組 織的な行為の一切を覆う効果まで得た」と批判し、民主労組運動の原則に立脚 した民主労総の明確な態度を要求した。

「民主労総意志決定機構だけの問題ではない」

今回の討論会は今後の方向に対する共同の意見を集めることはできなかったが、 公務員労組が分裂の様相を見せた後、初めて問題解決のためにさまざまな意見 が提示されたという点で意味があるだろう。討論会司会をしたチョン・ヨンソ プ社会進歩連帯執行委員は「遅くなったが労働運動の組織が共にこの問題の深 刻性を認識し、解決方案を探すために出てきたことに意味がある」とし、「こ れが単に民主労総の意志決定機構だけの問題ではないので、現場活動家が多様 な議論を組織することで今の混乱が整理できる」と評価した。

続いて今後の課題についてチョン・ヨンソプ執行委員は「以後、民主労組運動 の気風などに対する後続討論のために、もっと拡大した計画が必要だ」とし、 「重要なことは、公務員労組の主導者がもう一度自信を回復できるように主体 形成に寄与する過程にならなければならない」と提示した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンス:営利利用不可・改変許容仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2007-09-01 22:53:41 / Last modified on 2007-09-01 22:53:42 Copyright: Default

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