火がついた米国大統領選挙…「社会主義か、野蛮か」

［週刊インター］メキシコの自動車工場労働者、「山猫」同盟ストライキで勝利など

来年11月の米国大統領選挙まで1年半以上残っているが、 すでにその雰囲気が熱くなっています。 米国共和党の現トランプ大統領に対抗して立候補の意思を明らかにした民主党選挙候補はすでに10人を越えましたが、 トランプは早々に反社会主義路線で牽制しています。 トランプは最近、また「社会主義の悪夢ではなくアメリカンドリーム」という表現で分断を試みましたが、 深化する貧富の格差と銃器事故、人種主義などを見るとその反対でないかと思います。

［出処:DemocracyNow!］

火がついた米国大統領選挙…トランプ、「社会主義悪夢 vs アメリカンドリーム」

米国のドナルド・トランプ大統領が3月3日に開かれた年次保守政治行動カンファレンス(CPAC)で また反社会主義路線を明確にした。

ワシントンポストなどによれば、 トランプ大統領はこの席で 「米国は決して社会主義国家にならない」とし 「われわれは社会主義の悪夢ではなくアメリカンドリームを信じる」と話した。 彼はまた2時間を超える演説で 「(民主党が)オバマケアにより健康保険を社会主義的に変え、 気候変動対処政策は市民の課税負担を重くして米国経済を亡ぼす措置であり、 移民や堕胎は米国の主流からは完全にかけ離れていた」とし 「(自分が)この2年間、ものすごい勝利を争奪した」と明らかにした。 彼はこのように述べつつ「2016年の勝利が2020年にも繰り返されるだろう」と予言した。

こうしたトランプの主張に対し、参席者たちは彼を 「『保守革命』の英雄」であり、 「米国民主党と抑圧的な社会主義の失敗した支配階級から米国の有権者を救うことができる唯一の救援者」だと喝采を送った。

CPACは米国保守連合(ACU)などの極右団体が連合した政治組織で、 2016年のトランプの大統領選挙勝利に大きく寄与したという。 CPACが今回のイベントに参加した900人を対象として行ったアンケートによれば、 80％以上がトランプを支持していることが現れた。

この日の演説はトランプ大統領が北米首脳会談に失敗し、 米国民主党が掌握している下院が全方向の調査を本格化している中で、 コンクリート支持層を基盤として政治攻勢をかけるために開かれた。

一方、民主社会主義者を自任するバーニー・サンダース米国上院議員への 支持の熱風もまた高まっている。

サンダース上院議員は3月2日、米国のニューヨーク市で開いた立候補演説で 「わが政府は政治と経済、社会と人種、そして環境正義を基礎にする」とし 「企業と億万長者階級の貪欲をもはや容認しない」と明らかにした。

サンダース議員は2月27日に民主党大統領候補競選に立候補し、 24時間で600万ドル(約68億ウォン)の後援支援金を集めるなど、人気を得ている。 平均募金額は2016年と同じ27ドル(約3万ウォン)だと選挙運動本部は明らかにした。

サンダース議員は一方、民主党内でも「社会主義者」という理由で批判されている。 大統領選挙競選に立候補の意思を表明したカマラ・ハリス上院議員は 「民主党は社会主義者ではなく、民主主義者が必要だ」と最近明らかにした。

#ドイツ左翼党、5月のヨーロッパ議会選挙でEU改革を党論確定

ヨーロッパ最大の左派政党であるドイツ左翼党が2月22日から3日間、 全党大会を開き、5月に行われるヨーロッパ議会選挙政策を確定した。

左翼党は「多数の連帯的ヨーロッパを救い、億万長者のヨーロッパ連合(EU)に反対する」という題名で根本的な政策転換を追求することにし、 ヨーロッパ連合解体の代わりに『新しい出発』を公約すると明らかにした。 彼らはEUが新自由主義と緊縮政策を強要し、大企業を優待して軍事化を強化しているとして、 貧困と低賃金克服、社会保障増大、軍縮と緊張緩和、環境保護等により根本的な転換を主導するという立場だ。

#ヨーロッパ10代、気候変動への対処を要求して学生ストライキ

ヨーロッパの学生たちが災害的な気候変動への対処を要求しながら 「未来のための金曜日」という名前の連続的な学生ストライキを行っている。

英国では2月15日、少なくとも60の地域で1万人ほどの学生が、 ドイツとベルギーでも最近数万人がこの行動に参加した。

このデモは昨年8月、当時15歳だったグレタ・トゥーンベリが スウェーデン現地議会の前で1人デモを始めたことに触発された。 学生たちは毎週金曜にデモを行っており、 現在まで少なくとも270の都市で10万人がこのデモに参加した。

#ウクライナ鉱山労働者192人が地下坑道でストライキ

ウクライナ鉱夫192人が深さ530mの地下坑道でストライキをしている。 このデモはウクライナ東部のドツネクにある国営企業(Selydivvugillia)の労働者たちが行っており、 彼らは未払い賃金の支払いを要求している。 2月18日に鉱山労働者42人がこのデモを始め、20日には150人が合流した。

#メキシコの自動車工場労働者が『山猫』同盟ストライキで勝利

メキシコのマキラドーラにある70の工場労働者は、 賃上げを要求して1月に始めたストライキで大きく勝利した。

米国独立言論トゥルーアウトの3月3日の報道によれば、 GMなど主に自動車製造業者に納品する部品工場の労働者が同盟ストライキを行い、 賃金の20％値上げと年間ボーナス3万2千ペソ(約18万円)の支払いなど、 当初の要求を貫徹させた。

この地域の工場の労働組合員とマキラドーラ産業労働者(SJOIIM)は 昨年12月から例年団体交渉を始めたが、 雇用主がすべてこれを拒否し、1月に8つの工場が同盟ストライキを始めた。

当初、SJOIIMの指導部は企業別交渉を勧告したが、 各工場の労働者は企業別交渉ではなく共同交渉で力を合わせることを約束し、 地域の自治体やマキラドーラ雇用主協会との直接交渉を推進した。

地域政府は多くの企業が賃上げに耐える能力がないと主張して業務復帰を要求したが、 労働者たちはこれを拒否した。 労働者たちの今回のストライキはストライキ6日前の事前許可手続きを無視した 「山猫スト」でもあった。 同盟ストライキに参加した工場の数は70箇所で、2月25日まで続けられた。

#トランプの租税改革で銀行は税金が減り、個人は増加

昨年のトランプ大統領の租税改革により、 米国の銀行が280億ドル(約3兆1126億円)の追加収益を上げたことが明らかになった。 このように報道したウォールストリートジャーナルは、 昨年は米国銀行に税金の減免がなくても記録的な年だっただろうとし、 米国の銀行が総額2370億ドルの収益をあげたと明らかにした。 一方、米国国税庁(IRS)はトランプの租税改革により、 個人の納税者に対する税金還付金は約9%減少したと明らかにした。

#米国のヘイト・グループ数、記録的に増加

デモクラシー・ナウによれば、 南部貧困法センターは米国内のヘイトグループの数が トランプ大統領の就任後に30%増加して記録的な数値になった。 このセンターによれば、米国のヘイトグループの数は1000を越えた。

#キューバ憲法改正、「社会主義」は変更できない体制

キューバの有権者が2月24日に行われた国民投票で 社会主義を「変更できない」体制だと確認した。 こうした内容の憲法案は86%の賛成で通過した。 憲法には私有財産と外国人投資制限緩和などの内容も含まれており、 同性結婚を排除する婚姻関係を明示したためLGBT活動家からの批判を受けた。

#昨年、米軍などの攻撃でアフガニスタン民間人死亡者は最高値を記録

最近発表されたUN報告書によれば、 昨年、米国の空襲により死亡したアフガニスタンの民間人数が史上最高を記録した。 この数字にはタリバンとイスラム国家などの抵抗勢力による攻撃も含まれている。 昨年合計3800人以上の民間人が死亡し、 このうち子供の数は900人を越える。 これは前年度の民間人死亡者数より11%ポイント増加した数値だ。

#スーダン大統領、反政府デモが続き国家非常事態令

2月22日、スーダン大統領は反政府デモが続いているため、1年間の国家非常事態を宣言した。 地方自治体も解散した。 人権活動家たちはデモが2か月前に始まった後、50人以上が死亡したと明らかにした。 政府は活動家や野党の要人数百人を拘束してマスコミを閉鎖している。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
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