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「北朝鮮問題において米国に勝算はない」米朝対立、東北アジアヘゲモニー転換の最も明らかな顔...「米国としても平和交渉が代案」
チョン・ウニ記者 2017.09.08 15:32
米朝の対立が高まる中で、 「北朝鮮問題においても米国には勝算がない」という国外の専門家の分析が出てきた。 オーストラリアのラ・トローブ大学の国際政治研究者、 ベンジャミン・ハビブ(Benjamin Habib)氏は、 現地の非営利オンライン学術ジャーナル「ザ・カンバセーション(theconversation.com)」に9月4日(現地時間)、 「北朝鮮が核兵器保有国の一歩直前まで来た状況で、トランプ政権には勝算がない」とし 「われわれは東北アジアの盟主が米国から中国に移動する覇権の過渡期を目撃している」と指摘した。 Trump can't win: the North Korea crisis is a lose-lose proposition for the US 彼はこうした主張の根拠として六種類のシナリオを提示し、 いかなるケースでも米国は不利な状況だと主張する。 [出処:ザ・カンバセーション画面キャプチャ] 筆者によれば、まず米国は軍事的カードまで持ち出して吠えてみたが、 これは米国にとって不利な修辞でしかないと説明した。 トランプ大統領の発言をはじめ、最近では9月3日にジェームズ・マティス米国防長官が北朝鮮の6次核実験に対し 「大規模な軍事行動で対処する」と話したが、 こうした発言はむしろ東北アジアでの米国の地位を低下させるだけだという。 彼はもし米国が北朝鮮との戦争に着手すれば、 韓国で数百万人の死亡者が発生しかねないが、結局北朝鮮に勝ったとしても米国が失うものははるかに多いと指摘した。 実際に、去る8月にスティーブ・バノン前大統領首席戦略家はホワイトハウスを辞める前 「(北朝鮮の核開発の威嚇に対して)軍事的な解決策はない。忘れてしまえ。 (軍事作戦開始後)最初の30分で韓国の首都ソウル市民のうち1000万人が在来式兵器の攻撃で犠牲にしない方法がない限り、軍事的解決策はない」と話した。 二番目、今のようにトランプ政権が言葉だけ強めても行動に出なければ、 米国の地域同盟は放置され、結果として中国にとって機会になるという説明だ。 米国の東北アジア同盟、特に韓国の場合はトランプが次に何が出来るのかとは無関係に、 困難な条件に直面するのは明らかだということだ。 筆者は3番目に、現在に至っても制裁の効果が現れない状況で、 もし今後も制裁の効果が現れなければ、 北朝鮮は結局、核兵器保有という目標を達成することになるだろうと指摘した。 そうなると核保有を禁止できなくなり、 現行の核拡散禁止条約(NTP)体制は崩壊の危機に瀕し、 米国の核抑止力も低下するものと予測されるということだ。 そればかりかさまざまな国が北朝鮮のように核兵器保有を試みる可能性もかなり高い。 四つ目、もし米国が北朝鮮の核ミサイル開発の資金源を断ち切るために 中国に圧力を加えると、 これは勝算のない米中の貿易戦争に飛び火する憂慮も存在する。 トランプは9月3日にツイッターで、 米国は「北朝鮮と事業するすべての国家との貿易を中止することも検討中」だと話した。 事実上、北朝鮮の最大の貿易国である中国を狙った圧力だ。 スティーヴン・ムニューチン米財務長官はさらに一歩踏み込んで、 北朝鮮の「すべての貿易およびビジネス」を中断させる新しい経済制裁を立てていると明らかにした。 中国が北朝鮮に石油を禁輸措置するよう要求する声も高まっている。 だが筆者は2016年の米国の輸入額は4630億ドルで、 オバマ前政権時代に国務長官をしていたヒラリー・クリントンが指摘したように、 米国最大の輸入相手国である中国は、米国に途方もない影響力を持っていると指摘する。 こうした状況で北朝鮮制裁が米中貿易戦争に飛び火して、 怒った中国が莫大なドル債権を売り「ドル爆弾」を投下すれば、 ドルは暴落して世界大不況になるということだ。 結局、北朝鮮問題において中国の助けを求めようとすれば、 こうした中国に対する制裁はありえない戦略だという。 五つ目、筆者は可能性は低いことを前提として、 米国が北朝鮮に核開発の凍結を要求するだけでは問題を遅らせるだけだと強調した。 北朝鮮は核開発と経済開発を同時に進める並進路線を採択しつつ、 金政権が核開発に莫大な資金を注ぎ込むのは、 核開発が国家の安保と経済開発、国内の政治的な正当性を維持する基盤になっているからだという。 そのような金政権の核開発を防ぐことはできないということでもある。 現在の米国としても平和交渉が最良の選択...ヘゲモニーの移動最後に、もし米国が平和協定を結ぼうとすれば、 ひとつのテーブルに北朝鮮と座らなければならないが、 その場合、東北アジア地域における米国の威信は地に落ち、 永遠に回復できなくなると展望した。 もちろん、駐韓米軍基地の存在意義も消えるだろう。 筆者は北朝鮮が核弾頭の小型化とミサイル装着技術を完成させた時、 もう一度交渉の可能性が提起され、 この時に北朝鮮は米国に対して体制保障と朝鮮戦争の公式な終結についての交渉を訴えるかもしれないと見た。 核抑止力の裏付けがあれば、こうした交渉でさらに大きな交渉力を持てるからだ。 しかし筆者はそうした(平和)交渉がトランプ政権にとっての懸念を最小化する選択になると分析した。 さもなくば、地域の国々が北の核を管理する方法を見つけなければならなくなるだろうからだ。 結局、筆者はトランプ政権が彼らの力の限界を表すことなく力を誇示するのであれば、 問題を解決する方法はないと助言した。 さらに筆者は現在の朝鮮半島情勢が米国にとってスエズ危機のような様相だと指摘した。 スエズ危機は1956年、エジプトのスエズ運河の国有化に対抗して英国が侵攻したものの、 結局失敗した事例をいう。 筆者はこれについて、エジプトにおける帝国主義の足場を英国が維持しようとして限度を越え、 過去の帝国主義時代の虚勢と、第二次世界大戦の後遺症の中での実力の差を露呈したと指摘した。 結果として筆者は、北朝鮮の危機はヘゲモニー転換の最も明らかな顔だとし、 トランプの米国はますます弱まる米国の力を反映していると指摘した。 彼らは米国衰退の現実と、東北アジアでの戦略能力の限界を露出しているということだ。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2017-09-11 05:10:25 / Last modified on 2017-09-11 05:11:07 Copyright: Default 世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ |