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プレカリアートユニオンの清水直子です。
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━https://precariatunion.hateblo.jp/

　Precariat Union　駆け込み寺から砦へ
　非正規雇用でも若い世代の正社員でも組合を作って労働条件をよくしたい！
　プレカリアートユニオン（ＰＵ）通信 第１４７号 ＜2024.12.03発行＞

━━━━━━━━━━━━━━━━━━https://www.precariat-union.or.jp/

─□ 目次 □───────────────────────────

　１．未払い賃金問題などについて交渉していた警備会社の西新サービス
　　（株）と和解！ほか（2024年11月の解決）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【解決！】

　２．「見た目！」でファッションの労働環境に関するイベント開催
　　　クリエイティブな業界の悪習を変えよう！
　　　11月5日【トーク+労働相談】 プレカリアートユニオン×見た目！
　　 「ファッションの労働環境を考える」を開催
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【催し】

　３．トランスジェンダーのプライドを掲げ行進
　　　トランスマーチ２０２４開催　１１月１７日・新宿
　　　　　　　　　　　　　　　　　【ＬＧＢＴＱ＋労働相談／イベント】
　
　４．放課後デイサービスで真摯に支援に取り組むも業務上の問題を
　　　指摘したら不当解雇されたＷさん。
　　　組合に加入し解雇撤回と職場の改善を目指す
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【組合員紹介＆組合員の手記】

　５．プレカリアートユニオンに加入して学校法人開智学園
　　（さいたま市岩槻区大字徳力１８６番地／理事長青木徹）に
　　　未払い賃金を払わせよう！　教師に尊厳と賃金を！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【開智学園】

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　１．未払い賃金問題などについて交渉していた警備会社の西新サービス
　　（株）と和解！ほか（2024年11月の解決）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【解決！】
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2024年11月の解決報告です。
https://precariatunion.hateblo.jp/entry/2024/12/01/183500
■未払い賃金問題などについて交渉していた警備会社の西新サービス（株）と和解！
　未払い賃金問題などについて交渉していた警備会社の西新サービス（株）と、東京地方
裁判所で当該組合員が納得できる内容で和解しました。東京都労働委員会の不当労働行為
救済申立の取り下げも含めて、３年近くに及ぶ労使紛争全体を解決することができました
。本件の解決にご尽力いただいた関係者、コミュニティ・ユニオン全国ネットワークの首
都圏ネットのアクション、全国ユニオンの首都圏のアクションに参加してくださった、多
くの仲間の皆さんに感謝申し上げます。有り難うございました。

■医療法人鳳香会と介護事業所職員の基本給大幅増額（基本給に処遇改善加算を加えてよ
うやく最低賃金を上回っていたところ、基本給だけで最低賃金を下回らないことを実現）
について合意！
　茨城県水戸市の医療法人鳳香会と介護事業所職員の基本給増額について合意しました。
職員によっては3万円以上の増額になります。基本給に処遇改善加算を加えてようやく最
低賃金を上回っていたところ、2024年10月就労分以降は、基本給だけで最低賃金を下回ら
ないことを実現しました。


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　２．「見た目！」でファッションの労働環境に関するイベント開催
　　　クリエイティブな業界の悪習を変えよう！
　　　11月5日【トーク+労働相談】 プレカリアートユニオン×見た目！
　　 「ファッションの労働環境を考える」を開催
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【催し】
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「見た目！」でファッションの労働環境に関するイベント開催　クリエイティブな業界の
悪習を変えよう！
【動画を公開しました】
https://youtu.be/g4j1TdbolLg?si=kgT3hhLvfzYBivkw
ファッション業界の労働環境にまつわる具体的事例を紹介し解説！ 11月5日【トーク+労
働相談】プレカリアートユニオン×見た目！「ファッションの労働環境を考える」を開催
しました　ゲスト：高橋寛弁護士

　さる11月5日、プレカリアートユニオンと同じく新宿区拠点のセレクトショップ兼オル
タナティブスペース「見た目！」を会場に、ファッションに関わる方々の労働問題につい
て、高橋寛弁護士（旬報法律事務所）とともに考えるイベントを開催しました。新進気鋭
のファッションブランドを取り扱う見た目！には、若手スタイリストやデザイナーからの
悩み相談が少なくなく、たまたま見た目！に立ち寄った小田原に、そういった問題を相談
していただいたことから、今回のイベントにつながりました。すでにアーカイブ動画でも
公開していますが、
当日までに見た目！に寄せられたファッションの労働環境にまつわる具体的事例を紹介し
ます。

【事例1：スタイリストアシスタント】
月に5万円の給料で、アシスタントの仕事をしている。2年くらい。労働時間は長く、不定
期で過酷である。パワハラもかなりあり、精神的にもつらい。空いた時間にUberで働いて
なんとか一人暮らししている。辞めたいと伝えるも辞めさせてもらえない。
【事例2：スタイリストアシスタント】
面談後、契約書など無しで、無給。スタイリストの家に寝泊まりし、朝スタイリストを起
こし、日中はアシスタント業（リースや撮影等）。深夜に別のアルバイトをして生活費を
稼ぐ。休日はゼロ。その日何時に仕事が終わるのか、スタイリストの気分次第。 タクシ
ー代やリース代、昼食代等の経費を立替えることが多いが、スタイリストの機嫌が悪いと
支払いを言い出しづらく、支払ってもらえないこともあった。 
【事例3：スタイリストアシスタント】　
休日はゼロ。撮影現場で他のアシスタントと交代しながら10分ずつ仮眠して凌いでおり、
疲労でミスが増えた。ミスすると、水の入ったペットボトルや瓶で頭を殴られたり、服の
下の見えないところにアイロンを当てて火傷をさせられたり、暴力が多かった。自分の表
現をすることやSNSを禁止されており、すぐに独立しにくいようにされていた。辞めるな
ら次の人を見つけなくてはいけないが、なかなか見つからなかった。やっと辞めて独立し
てフリーランスになったあとも、ヘルプで呼ばれたりしてなかなか離れられない。
外部プロデューサーへの性的接待を強要されたり、ギャラが少ない過酷な仕事を押し付け
られたり、自分のキャリアにならないような仕事を押し付けられ続けた。 所属している
専門学校では、無給でのインターンやアシスタントを推奨しており、できるだけ行くべき
という教育だった。
【事例4：スタイリストアシスタント】　
過酷な労働環境で休みなく働かされ、体力的にも精神的にも限界になっていて、職場で倒
れたが、放っておかれた。仕事を辞めたいと伝えると、これまでの仕事上のミスで発生し
た損害を金銭で支払うよう要求してきた。 
【事例5：ファッションデザイナーアシスタント】
職場に、デザイナーと自分の2人で過ごすことが多く、デザイナーが常に切羽詰まってい
て、大変そうな様子を間近で見ており、不満があっても伝えにくい。給与の額と、責任の
重さや、仕事内容の大変さが見合っていない。辞めたいと言っても、ずるずると仕事を振
ってきてなかなか辞めさせてもらえない。

　あまりにひどい内容に唖然としてしまいます。イベント当日は、高橋さんに法律家とし
ての見解を、清水さんから労働組合でできることをお伝えしました。即座に通報すべき暴
力事件はもってのほかですが、クリエイティブ業界に蔓延する自己責任論や、事を荒立て
ることへの忌避などの「空気」が、こうした状況を加速させていると感じます。
こうした業界の悪習を変えるため処方箋は、なによりも労働相談を経た解決事例をひろく
発信することとともに、フリーランス新法の活用にあると感じます。フリーランス新法3
条「取引条件の明示」はフリーランス間の取引にも適用されます。労働にかかる条件を明
示させ、納得のうえで働く。おかしな状況には、当初の契約をもって異議を申し立てるな
ど、労働者としての当然の権利を行使できる業界への変化を、これからも促したいと思い
ます。
　小田原のどか（副執行委員長／多摩美術大学支部支部長）


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　３．トランスジェンダーのプライドを掲げ行進
　　　トランスマーチ２０２４開催　１１月１７日・新宿
　　　　　　　　　　　　　　　　　【ＬＧＢＴＱ＋労働相談／イベント】
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　トランスジェンダーの尊厳と権利を訴える、東京トランスマーチ２０２４が、１１月１
７日に東京・新宿区で、開催されました。４回目となる今年も１１月２０日の国際トラン
スジェンダー追悼の日（Transgender Day of Remembrance）に合わせて開催され、新宿中
央公園水の広場を出発し、新宿駅周辺をパレードしました。国際トランスジェンダー追悼
の日は、ヘイトクライムや自死などで亡くなったトランスジェンダー（生まれたときに割
り当てられた性と性自認・性同一性が一致していないなどの人）を追悼する日です。
　参加者は、汗ばむような秋晴れの空の下、「生きさせろ　自分のままで　生きれる仕組
みを整えろ」「ひとのあり方に口出しするな　ひとのからだに口出しするな　わらうな」
「いっしょに生きてる　いっしょに生きよう　いっしょに歩こう」とコール・アンド・レ
スポンスを繰り返し、この場に来ることができない仲間のことも思いながら、今を共に生
きていることを祝福し、力強く歩きました。
　ＬＧＢＴＱ＋労働相談に取り組むプレカリアートユニオンは、今年も、ＬＧＢＴ・ジェ
ンダー平等チームのメンバーを中心に参加し、フロート車の運転や救護車を提供するなど
して協力しました。私たちは、トランスジェンダーへの差別や憎悪に抗し、全ての人が性
のあり方にかかわらず安心して働ける環境を作っていきます。
　また来年、一緒に歩きましょう。
　清水直子（執行委員長）


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　４．放課後デイサービスで真摯に支援に取り組むも業務上の問題を
　　　指摘したら不当解雇されたＷさん。
　　　組合に加入し解雇撤回と職場の改善を目指す
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【組合員紹介＆組合員の手記】　　　　　　
　　　
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組合員紹介＆組合員の手記
放課後デイサービスで真摯に支援に取り組むも
業務上の問題を指摘したら不当解雇されたＷさん
組合に加入し解雇撤回と職場の改善を目指す
https://precariatunion.hateblo.jp/entry/2024/11/12/235550

　はじめまして、Ｗと申します。私は放課後等デイサービスという児童福祉施設で正社員
として勤務しています。この施設では、知的障害やADHD（注意欠如多動症）、ASD（自閉
スペクトラム症）、LD（学習障害）などの発達上の課題を持つ子どもたちが将来、自分の
障害と向き合いながら社会で自分らしく生きていけるよう、職員、保護者、児童本人と連
携して支援を行っています。
■通信制の大学にも通いスキル向上目指す
　彼らが自立した大人へ成長できる手助けをすることが支援の目標です。また、私は福祉
系の国家資格取得を目指し、通信制の大学に通いながら専門知識やスキルの向上にも努め
ています。児童と関わりながら大学で学び続ける日々は非常に充実しており、大きなやり
がいを感じていました。
　しかし、最近になって職場で多数の深刻な問題が浮き彫りになってきました。例えば、
送迎時の児童の安全を守るために法律で設置が義務付けられている「車両内置き去り防止
装置」が設置されていない問題や、一部の児童に対する管理者の不適切な対応により虐待
の疑いが生じることもありました。
■職場環境や支援の質の改善を目指すも孤立
　また、職員が十分に休憩を取れていない労務管理上の問題や職員同士のコミュニケーシ
ョン不足、管理体制の不備が見受けられ、行政からも「職員間の関係性等の問題が運営上
の重大な課題である」と正式に指摘を受けている状況です。私は支援業務を行いながらも
、こうした問題に率直に意見を述べ、職場環境や支援の質を改善するための提案を行って
きました。
　しかし、こうした提案や意見に対する管理者の反応は厳しく、反発を受けただけでなく
、無視や業務から外されるなどの不当な扱いを受けるようになりました。次第に、私に対
する扱いはエスカレートし、職場内で孤立する状況が続くことで、精神的な負担も増して
いきました。こうした環境の中で、私は１０月１０日にプレカリアートユニオン（以下「
ユニオン」と言います）に加入し、サポートを受けながら解決に向けて行動することを決
意しました。
■解雇当日組合に加入。即時申入れ
　職場の環境改善を目指し、同僚にもユニオンへの参加を促し、共に職場改善に取り組む
よう呼びかけましたが、同僚は「静観したい」という姿勢を示し、最終的には管理者の指
示に従って私へのハラスメントに加担するようになりました。私への不当な扱いはさらに
悪化し、職場での孤立は深まっていきました。
　そして、ユニオン加入からわずか１１日後の１０月２１日、管理者から突然解雇を告げ
られました。解雇理由も解雇日も明確に告げられず「今すぐ出ていけ、従わないなら警察
を呼ぶ」と言われるなど、解雇の手続きも不透明で納得のいかないものでした。この曖昧
な解雇通知に納得できず、私は解雇を言い渡された当日、ユニオンに相談しました。
　ユニオンは会社に対して解雇の撤回を求める申し入れを行ってくれました。解雇を告げ
られ不安で一杯だった私にとって、この迅速な対応は本当に救いでした。私は「解雇は不
当である」という意志を示すため、翌日から３日間出勤を続けましたが、管理者は「元社
員が居座っている」と私に解雇を言い渡した日も含めて４日連続で通報し、警察の介入を
招く事態を引き起こしました。
■職場の理不尽に声上げる仲間と出会う
　その後、他の仲間の活動にも参加し、不当な扱いに立ち向かう仲間たちと交流を持つな
かで、励ましと共感を得ることができました。不当な扱いに声を上げる仲間たちの姿に「
自分一人ではない」と勇気をもらうことができました。この経験を通して、私は職場の平
和と公平さを取り戻すため、仲間たちと協力して職場環境改善に向けて行動していく決意
をしました。
　私が受けた不当な扱いは、個人の問題にとどまらず、社会全体にはびこる課題でもある
と感じています。職場内での平等と安全が守られ、そして労働者の権利が保障される職場
づくりに向けて仲間と共に力を合わせ、社会全体の問題として取り組んでいきたいと思っ
ています。どうぞよろしくお願いいたします。
　Ｗ（組合員）


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　５．プレカリアートユニオンに加入して学校法人開智学園
　　（さいたま市岩槻区大字徳力１８６番地／理事長青木徹）に
　　　未払い賃金を払わせよう！　教師に尊厳と賃金を！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【開智学園】
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プレカリアートユニオンに加入して
学校法人開智学園（さいたま市岩槻区大字徳力１８６番地／理事長青木徹）に未払い賃金
を払わせよう！
教師に尊厳と賃金を！
生徒の模範になろう！
https://precariatunion.hateblo.jp/entry/2024/11/12/172249

　学校法人開智学園は、学校教育を行うことを目的とした学校法人です。開智国際大学、
開智高等学校、開智中学校、開智小学校など、多くの学校を運営しています。

　２０２３年１０月、開智学園に入職し、開智学園が運営する学校の１つである開智望中
等教育学校（所在：茨城県つくばみらい市）に教務職員として勤務するＥさん。誰でも１
人でも加入できる労働組合、プレカリアートユニオンに加入し、学校法人開智学園に過去
の未払い賃金の支払いのほか、各種手当ての支払い、労働時間に対応して１分単位で賃金
を支払うことなどを求めて、団体交渉を行っています。

　Ｅさんは、開智望中等教育学校において教務職員として勤務しています。英語の授業を
担当し、部活動の顧問をするなど、日常的な生徒に対する教育業務を行い、また、試験問
題の作成などの校務なども行っており、クラス担任もされていまます。

　昼食時は、６０分のうち３０分を給食指導を行うことが義務づけられており、残り３０
分が休憩ということになっていましたが、生徒と相対するものであるから実際に３０分で
切り上げることは不可能でした。さらに、部活動の顧問をするように命じられており、週
４日間、部活動の顧問として生徒指導を行っていました。そのため、帰宅が午後７時を過
ぎることが多くありました。

　労働時間についてはICカードの打刻によって管理されているものの、残業については、
許可制度となっており、副校長に残業をすると事前に言わないと認められないシステムで
した。また、言ったとしても、副校長が残業と認めないと残業扱いにはなりませんでした
。たとえば、授業の準備をしたいと告げてもこれは残業とは認められず、試験問題作成に
ついては２時間のみ認められるなど、実労働時間とは無関係に許可・不許可が決められて
いました。

　さらに、開智学園では、残業代（割増賃金）の支払いも独自の方法をとっており、年に
１回まとめて支払うということが行われていたのです（違法です）。

　開智学園は、プレカリアートユニオンとの団体交渉のなかで、組合員のＥさんについて
は、出退勤の打刻の時間に対応し、１分単位で時間外賃金を支払うと確約しました。この
ことは大きな成果です。しかし開智学園は、なぜか、この合意を書面化することを拒否し
ています。

　開智学園に対して声を上げた教員のＥさんは、
「開智学園は私立学校であり、労働基準法に従う必要がある。しかし、多くの教員が残業
代をもらっておらず、もらえても１年後。支払いが１年以上後になったり、まったく支払
われないケースもある。これらはすべて労働基準法違反である。開智学園は、人件費削減
のために給特法のようにみなし残業を払っているが、私立学校であるのだから民間企業と
同じ待遇であるべきだ。しかし、彼らは新しい学校を作り続けている。その新しい学校は
、労働者から搾取した無賃労働によって作られている。」
「私たちは教師として生徒の模範にならなくてはならない。生徒たちも将来、法律の守ら
れていない職場で働くことになるかもしれない。そのときに、生徒たちも自分たちの状況
を変えられるように、私たちも職場を働きやすく変えていこう！」
　と呼びかけています。

　プレカリアートユニオンに加入し、職場を変えましょう！
　教師に尊厳と賃金を！

職場で気になることがあったらプレカリアートユニオンLINE労働相談へお気軽にどうぞ。
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