そこに歴史があり、俳人たちがいた〜永田浩三著『原爆と俳句』を読んで | |||||||
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乱鬼龍 『原爆と俳句』というタイトルなので、原爆を詠んだ俳句の本かと思って手にしたが、読んでみると、第一章「原爆俳句までの軌跡」として、与謝蕪村から正岡子規などによる俳句及び俳句運動としての”前史”。そのあとにつづく高浜虚子と河東碧梧桐の存在。そして、新興俳句運動とそれへの治安維持法による苛烈な弾圧、そしてまた「日本文学報告国会俳句部会」の”報国俳句”。その中で、逮捕された俳人たちは、どのような苦闘をしたか。それらのことが、静かな文体の中に、正確に書かれている。 敗戦後は、いわゆる「第二芸術論」論争の衝撃の中で、俳人たちはどのように考え行動したか。そうした”原爆俳句”へ至るまでの、俳句界の前史を受けて、ヒロシマ、ナガサキ、ビキニと言う大惨劇の中から生まれてきた「原爆文学」、その中の「原爆俳句」は、どのような俳人たちによって詠まれ、また歴史の記録として残されて来たか、俳句を知っている人なら、この人、あの人という著名な俳人たちの言動、そして創作も、それぞれ興味深い。 「ヒロシマを詠む」(第三章)「ナガサキを詠む」(第四章)という俳句群の中に、激しい怒りと、核廃絶へ向けた作者たちの強い意志を感じる。 俳句を作らない人にとっても、本書をぜひ薦めたい。価値のある好著と思う。 『原爆と俳句』(大月書店)2800円+税 Created by staff01. Last modified on 2024-12-27 17:34:40 Copyright: Default |