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テント日誌4月21日（木）版 経産省前テントひろば1807日後 山本太郎さんのことが話題になった 4月15日（金）
昨日に続き、今日も予報は雨で、しかもこの時期にしては寒そうだ。季節外れのようだが 、冬のコートで家を出た。今日は、リーダーのSさんから連絡が入り、朝から具合が悪い のでお休みとのこと。また、Mさんも風邪をこじらせて食欲もないそうで、お休みが続く 。季節の変わり目で体調を崩し易い上、厳しい現実を日々目の当たりにして心も不安定に なりがちだ。 今日は官邸前抗議集会があるので、カートは1台にして、4人で運ぶ。 経産省前に着き、徐々に雨が強くなってきたが、いつも金曜日に参加されているYoさんが 一緒に設営を手伝ってくださり、またレギュラーのYoさんも加わり、早めに終えることが できた。 暫くすると、Ｏさんが来られ、「太郎ちゃん、どうしたんだろう。どうなるんだろう」と 盛んに言っておられる。山本太郎氏の議員辞職のニュースを聞き、びっくりだが、2時の 記者会見で、参院選に出馬するとの情報で一件落着。とは言え、参院選迄3か月を切って 、野党の動きが益々気になってくる。当選してほしい議員も複数いて、個人的には周囲へ の声かけをどうしたものかと考えてしまう。その後、Waさんも来られ、ちょっと賑やかに なった。 （Y.M） 小雨の中、再稼動反対・再処理止めろ ４月１５日（金）
到着するとケロップさんのリコーダが聞こえる。後半の当番を一緒に担当してくれる。小 雨の中で斎藤美智子さんに電話すると元気な声が聞こえた、昼は近くの施設に通っている そう。 小雨の中で17時から経産省抗議開始。院内ヒアリング集会＜放射能汚染水海洋投棄反対！ 〜共同申入れとヒアリング〜＞（4月13日）から東電パブコメ結果未発表・地下水流入止 められず・「廃炉」が全く見えない・抜本対策必要。Hoさんがウクライナ戦争を憂いつつ 反原発を訴える。Taさんが知らぬ間に200万トンもの避難区域の廃棄物が再利用され、環 境省は環境破壊省と訴える。 青森の山田清彦さんが登場、動かせない青森六ケ所再処理施設の状況を説明、6月12日投 開票の六ケ所村の村長選挙立候補予定に注目。東京から青森に移ったOg(Na)さんから大MA GROCK案内。 Moさんがウクライナ戦争に言及し「座込め、ここへ」と「水に流すな」を歌う。Miさんが 日本の「核武装論」と原発の危険性を訴え、Yoさんが自公政権がウクライナ戦争を悪用し て戦争国家化していることを強く批判、Raさんもウクライナ戦争反対と原発反対を訴える 。最後に「NOWAR、NONUKES」を交えたコールで締めくくる。片付けはケロップさんやMiさ ん他に任せて原発いらない金曜行動に移動。続いてあくる日は亀戸で大集会・デモ。 （Ｋ.Ｍ) ケロップさんの呟き @keroppu8649
脱原発・経産省前テントひろば(365日座り込み) 4月15日(金)15時ちょっと前。雨の中ですが、ずいぶん座っています。 経産省前座り込みは当番制でやっていて、ウイークデーは前半・後半でいれ変わりますが 、この方々は前半です。 脱原発・経産省前テントひろば(金曜抗議) 田中さんのスピーチが火を吹く 除染ゴミの再利用の基準は1kgあたり100ベクレルだったものが勝手に8000ベクレルに変更 になっている。 内部被曝を全く考えていない。汚染ゴミを放置しておけばチリとなって飛び散り人が呼吸 と共に吸い込んでしまう危険性を無視！ （ケロップ） 今日は一日静かだった テント日誌4月17日（日） ケロップ@keroppu8649 脱原発・経産省前テントひろば(365日座り込み 曇り時々晴れ、今日は一日静かで、街宣車もデモも警官も来ませんでした。 写真は全景と、高級自転車の彼と話題になった本です。本は買っても読むのもまた大変と いう話。彼が読み終わったらこの本くれるそうです。 pic.twitter.com/zDmaUQ5z8A 2022/04/19 16:07 道行く人たちにCD（反原発ソング）を流して 4月18日（月）
朝からどんよりとした曇り空で今にも雨が降って来そうなので雨対策をして経産省へ向か った。何時もより少し早く着いたので準備を始めているとMiさん、Onさんも来られて準備 はスムーズに終えることができた。 いつもなら相棒のSaさんによるミニトラメガによる経産省批判のアピールの番なのである が、事務所を出るときにうっかりして忘れてきてしまったことが分かって私が担当してい る反原発ソングのCDを掛けて、みんなで道行く人々に「原発に反対しましょう」「福島は 終わっていません」「放射能汚染水の海洋投棄に反対しましょう」などと声掛けをした。 時々、我々やバナーなどを見て「こりゃ何やってんだ？」といった顔をする人もいたので 少しは効果があったのだと思います。 雨を心配していましたが30分ぐらい小雨が降って来ましたが道路を濡らした程度で済みま したので机の上に置いたニュースなどはゴミ用ビニール袋に入れておいたので何ともあり ませんでした。 きょうの参加者は8人。担当4人の他には西部ユニオンの2人とＴさん、Aさん。Ｔさんは右 目の白内障がこのところ短期間に悪化しているので病院に行って診てもらったが「今、混 んでいるので手術は6月になる」と言われたとのこと。不自由な生活を送らざるを得ない 中で参加してくれているので感謝です。十分に気を付けて貰いたいものです。（保） 今年は日中正常化50週年だが 4月19日（火）
経産省前では、腰痛で自転車に乗れずに1時間以上歩いてきたお兄さんが待っていてくれ た。4人で正午に並べ終えた椅子に座り、私は明日午後３時からの４/２０「中国から略奪 した文化財の返還を求める緊急集会」に配布するための資料を読み始める。これは午前中 に西新橋の一瀬事務所に立ち寄り受け取ったもので、唐の時代に掘られた「鴻臚井（コウ ロセイ）の碑石」に関する中国語を翻訳した資料。今年は日中国交正常化50周年、すでに 一世紀以上もの間、「鴻臚井の碑石」は皇居内に秘匿されているという。 テントひろばに、かつてしばしばやって来ていたKさんが、脳梗塞で倒れて入院した。昼 過ぎに病院から本人が電話をしてきて、M弁護士の連絡先を教えてくれという。それから しばらくして、後半担当のAさんと交代し、書店で新書本を購入し、再び経産省前に戻る 。九州から上京されたEさんが来ていて、4時過ぎに撤収したあとに事務所で歓談する。（ EO) ウクライナ戦争をやめろという声強く 4月20日(水)
雨は降らなかった。天気予報とは違って寒かった。リュックの中にあったタイツをはき、 カイロまで使った。風はなかったのだけど寒かった。本日は当番のOさん、マリさんが休 み。保っちゃんはパンが余ってしまい、Tはいつもよりたくさんいただく。うれしい。規 制庁抗議から、倉田さん、ヨーカンさん、木村ゲタさんが回って来られた。木村さんはア メリカ大使館前で「アメリカは日本から出ていけ」「ウクライナに武器を送るな」「戦争 をやめろ」と抗議すると、警察8名に囲まれてしまったという。 倉田さんはいつもの演説で「プーチンもゼレンスキーも戦争をやめろ。人民が被害を被る だけだ。」「外交があるだろ」「外交が戦争をそそのかしてどうする」「核は抑止力では ない」「原発は核爆弾だ。ヒロシマ・ナガサキの原爆と同じだ」「原発を推進する経産省 は亡国の省だ」と言っていた。 本当にウクライナ戦争をやめさせないといけない。ゼレンスキーは人民を避難させないで 攻撃の盾にしているとか思えない。日本政府は防弾チョッキもドローンもウクライナ出す な。戦争に加担するな。高級自転車さんはこの間毎日歩いてテントにきてくれる。歩ける ようになって良かった。9条改憲阻止の会の人たちが寄ってくれる。Aさんはももひきをは いてきたそうだ。西部ユニオン2人はわざわざ片付けの手助けに力来てくれる。座り込み 者13人。よし!T・I） いつものようににぎやかで厳粛な祈祷会 4月21日（木）
暑くもなく寒くもない座り込み日和だった。 セッティング終わって少ししたらSyさんがやって来て、憲法審査会の傍聴をして来たヨー カンさんと選挙の話などで盛り上がっていた。 通りがかった外国の人が「トリチウム汚染水を海にながすな！」のバナーを見て汚染水ど うするのでしょうねと声をかけてきた。 ドイツの人と聞いてみんな尊敬のまなざしを向けたら、ウクライナの戦争でエネルギーが 不足するから原発延命を言う声もあるけど、 緑の党が政権にいるから多分大丈夫だと言った後、 フランスやイギリスでは原発を増やそうとしている、日本も政権が変わらないと原発も終 わらないのではと流暢な日本語で言って 最後に頑張って！と去って行った。Ｙさんすかさずチラシを渡したけど、読んでくれるか な？ 今日は「鎮魂」月例祈祷会の日で1時半頃メンバーの一人が挨拶に来て荷物を置いて打ち 合わせに出かけて行った。 私は祈祷会始まる前にテントを離れたが、いつものようににぎやかに祈祷が行われ、参加 者も多かったとの報告でした。（I.K） 気分の落ち込みがちな日々にて 4月21日（木）
近くの病院に薬をもらいに通っている。もうここ何年かお世話になっている。経産省前 にテントができる前からだからもう何年も前からだ。高血圧用の薬をもらいに行ったのが 最初だが、この間に心筋梗塞になり、最近は脳梗塞を患い、薬もその都度変わっている。 人並みの病を経験してきたことになるのだろうか。その病院では医者というか、診てくれ る人との話が楽しみだった。僕と同年代のおっさんでとりとめていう程の話をするわけで はないのだが、どこか気分がホットするのだった。過日、若い医者が出てきた。息子さん か、お孫さんのようだったが、どこか落ち着かなかった。僕がいつも診てもらっている医 者は元気とのことで、ひと安心だったのだけれど、なんとなく寂しかった。 その病院の待ち時間の時に、目の前のポスターが目についた。「気分は落ち込んでいま せんか（？）」というのであった。そういえば、なんとなしに憂鬱だなと思った。あまり 眠れないというか、心地よく眠りにつけない。歳を重ねれば憂鬱な気分になるのが普通だ とは心得てはいるけれども、気分を晴らしてくれるものはなかなか見つけられない。テン トひろばにやってくることはその一つだが、これとていろいろのことがあってなかなか来 られない。そんな日々なのだが、今は、やはり、ロシアのウクライナ侵攻（侵略）のこと が僕のこころにのしかかっている。これが気分を落ち込ませる要因だと思う。いろいろな 情報に水浸しのようになりながら、考えても、考えてもなかなか納得するものが得られな い。そんなことにめげないで考え続けていくことが、自分の宿命だとはわかってはいるの だが、それでも気分を落ち込ませる。 ウクライナへのロシアの侵攻（侵略）は僕には大変衝撃的だったが、何よりもまずそこ で僕が感じ判断したことは、まず、これが理不尽なロシア国家の仕掛けた戦争だというこ とだ。中国の馬鹿な外相が理解できると擁護していたが、理解できるような余地のない戦 争だということだ。普通、戦争には大義というか、それが理不尽なものであれ仕掛ける側 の理由（言い分）というものがあるが。それすら見当たらないものだった。後にプーチン はロシア系の住民を守るためといいだしたが、これは俗にいう後づけである。信用のおけ るものではない。こんなひどい戦争をなぜ平気でやるのかというのは大きな疑問だったが 、これはプーチンの戦争観が古典的というか、古典的な国家主義によるものであることが 、幾分かは明らかになった。彼らがよく言うネオナチではないが、プーチンは現代のファ シストでる。そう言った情報もあるが、彼の政敵暗殺や毒殺、などを聞いているとそう考 えていいと思う。彼は自分たちのことを民主独裁というが、ヒットラ―だって議会的手続 きを経て独裁的権力者になったのだ。僕はだから、この戦争が何らかの外部要因（国家的 安全を脅かすもの）があってというよりはプーチンのロシア統治のためではないかと思っ た。プーチンの統治の危機という内的要因が戦争の主要因だろうと推察したが、これは間 違いないと思う。2024年の終身大統領を目指すことがあるのだと思う。 それに対する不安というか、危機感があり、彼の統治をめぐる危機感は想像以上のものが あるのだと思う。こういう判断は僕なりの経験を踏えた直観からきているが、こういう直 観はあまり間違はないと思う。 この侵攻に対するウクライナの抵抗は予想を超えたものであり、大変なものである。ロ シアを敗戦（敗戦と言ってもいろいろの段階がある）に導くものだと思う。ロシアの不当 な戦争を敗戦に導くことは歴史的な希望である。ベラルーシの若者が義勇兵として志願し ていることは、それを示している。ウクライナの人々の抵抗はこうした戦争（あえていえ ばプーチン型の侵略戦争）を廃絶していくための現実的な展開であり、これとロシア内部 のプーチンの政治批判（戦争含めた批判）の結合（大きな意味での結合）が、プーチンの 予想に反して進んでいるのだと思う。この進展は世界の人が固唾を飲んでみていることで あり、他の独裁国家の官僚たちも自分たちの未来を重ねてみていることと思う。 今回の戦略戦争に対する抵抗の中から生まれつつあるのは戦争を廃絶していく現実的、 実践的な動きである。ロシア型の侵略戦争を歴史的な戦争として終わらせる、段階的にせ よ終わらせるものがこの動きになる。これはこの戦争をウクライナの勝利、あるいは勝利 的停戦に導くことだが、重要なことだ。このことは明瞭なしておかなければいかない。停 戦がこの戦争をとめることはあり得る。さしあたっての解決はこの現実的な過程を媒介に してしかありえないにしても。長期的な視野に立てば、この戦争の結果如何を超えてプー チンのロシア統治は終わりになるだろうと思う。この統治が人々に多くの惨禍をもたらさ ないで終わらされるのならそれは速ければ速い方がいいし、そのためにはロシアの敗戦、 あるいは敗戦的な停戦がいいのである。一番、近道である。 この戦争に当たって、プーチンはこれを程、大規模なロシア制裁やウクライナ支援が起 こることは予想してはいなかったであろうが、アメリカやNATOが参戦してこないことは読 んでいたのだろう。核兵器使用の脅かしがきいているのだろうがそれは計算済みのことだ ったと思う。アメリカやNATOが参戦しないことはこの戦争を本気で止める気がないためと いう批判もあるが、世界戦争に拡大しないことはいいことだ。これは先の予測のできない ことでもあるが現時点ではいいことだと思う。参戦と支援とで線引きをすることは現実的 判断として難しいことだが、差し当たっての判断としてはいいのではないか。武器援助も もちろんいい。その責任はロシアが負うべきことである。 この戦争についての議論は「百花争鳴」のような状態あるらしい。これはこの戦争を受 けて、すぐに核武装の勧めから憲法改正の提起を言い出した体制というか、保守の面々だ けではない。雑誌『文藝春秋』が核武装の勧めを特集していたが、僕はこうした動きを批 判したい。ただ、これまでの反戦平和論では立ち向かうのが難しいことを自覚している。 この議論は僕が属している「9条改憲阻止の会」なども含めてやっていきたい。 反体制側というか市民運動の側も議論は「百花」的らしい。これは当然ことであると思 う。統一された戦争観が今はないからである。指南力のある戦争についての思想が不在な ためである。我が国には憲法、とりわけ憲法9条があるではないかというが、それを裏付 ける思想はバラバラであり、統一的なものは存在しないのだし、それが今回の事態に直面 して露呈しているである。 この戦争についての議論が多様な展開をしているには、二つのことがある。一つはこの 戦争の評価というか、位置付けについてである。もう一つは提案（停戦）ということがあ る。いうまでもなくこの二つは相互に関連している。 この戦争には具体的な評価が不可欠である。ここではロシアの侵略ということでほぼ一致 しているとみなしていいだろう。だだ、この評価には一般化された戦争観（歴史的な戦争 観）が関与する。理念というか、戦争観が関与する。そうすると途端にいろいろの見解が 出てくる。誰もが、これをロシアの侵略戦争というが、それはそうだが、戦争の原因はと いい出す。これは自分の戦争観からは今回のロシアの侵略を評価すると腰が落ち着かない ことになるのだと思う。NATOの東方拡大が今回の戦争の要因だとか、アメリカがそそのか した戦争というのはその例である。これは最も多く伝えられるものである。 プーチンやロシア被害者の立場にあるというのが、ロシアの国内で流されているものら いしいが、それに無意識に近づいてしまっている見解であるといえようか。ロシアの侵略 という加害者的行為とロシア被害者論は結びつきようのないことだが、ロシア被害者論は 形を変えて浸透しているといえようか。それは何故か。 考えられることの一つは階級的な戦争論（観）の残滓というか、影響が残っていること である。レーニンの帝国主義戦争論でないが、戦争は資本主義権力（経済権力）の対立と してあり、戦争は帝国主義戦争であるという考えが長く流布されてきた。これは左翼や反 体制派を支配してきた考えである。これは第一次世界大戦の総括としてはある程度の妥当 性が考えられたが、第二次世界大戦以降の戦争についてこれは疑問のあることだった。フ ァシズムの戦争を資本制権力の戦争ということは疑問のあることだった。ファシズムにつ いてはアレンとの分析があるが、フアシズム戦争をドイツの資本制権力の戦争としては分 析していない。帝国主義戦争というなら帝国主義化した政治権力間（国家権力間）の対立 のこととしてならこれは検討すべきことだとおもうが、経済権力を根底にした帝国主義戦 争論は妥当性を持ってはいないとおう。この帝国主義戦争観は部分的な妥当性しかないの だのだと思う。僕は日中戦争の分析をやっていてそこでの帝国主義とか、帝国という概念 が経済に還元できるものではないことに気が付いた。日本の中国大陸の侵略戦争は日本帝 国主義の市場獲得を根底にしていたといわれていたが、これが中心的動機であったとはい えない。帝国主義化した政治権力の野望がその中心にあったのだと認識しえる。 戦後の米ソの冷戦構造中で、ソ連はレーニンの帝国主義戦争論を継承して 自分たちを平和勢力として、戦争は帝国主義陣営の属することとしてきた。これは社会主 義圏の内部の戦争（1956年から始まったソ連と諸国戦争）を説明しえない戦争論だった。 この紛争を戦争勢力が社会主義圏への進出（戦争を仕掛けてきた）としてきたものとして 説明してきたのである。いうまでもなく、社会主義圏の内部の戦争はソ連の他の諸国対す る帝国主義的政治的・軍事的）支配に対する反抗としてあった。これらを隠して、レーニ ンの帝国主義戦争観は戦後にソ連圏から流布され続けてきた。この戦争観は戦後にソ連的 なものから出発した左翼や反体制派の中に影響力を持った。ソ連圏の側の戦争は正義の戦 争、平和のための戦争であり、核兵器もきれいな兵器と言われ、対極で帝国主義戦争論が あったのだ。戦争についてのこの図式は戦後の左翼や反体制派の人々に強い影響力を持っ てきた。 この残滓というか,遺伝子的な影響がまだ残っている。戦争を分析し、評価するとき、こ の戦争観はで地金として出てくるのだ。 もう一つは西欧と東方の対立いう図式である。これについてはプーチンが 密かに持ち込もうとしていることでもあると推察されるが.中国のことを 考えると検討しておかなければいけないことのように思う。西欧の東方（東洋）への進出 ということで戦争を理解し、認識するものはおなじみのものと言える。戦争とは西欧列強 の戦争であり、それは東洋の植民地化を伴ったものであった。戦争の歴史は西欧の拡大で あり、東方（東洋の抵抗）は歴史的事実であった。だから、東洋の抵抗としての戦争とい う図式は日本ではアジア主義として出てきた。そしてこれは東洋の側に属する国家が自己 の戦争を根拠づける有力なイデオロギーになった。これをプーチンは密かに導入している が、中国の動向を考えるときに、ここはよく見ておいて方がいいと思う。西欧と東洋との 対立という図式は僕らにはアジア主義も含めてなじみ深いものだが、この観点から戦争を 見る考えは有効ではない。これについての展開はここでは端折るが、僕がここで提示した ものは階級観に基づく戦争観、日本的（アジア的）なもの基づく戦争観の問題である。こ の二つの戦争観は無効だが、それを超えていく戦争観が未だ構築されないために、こうい う戦争観が残滓のように出てきくるのだと思う。百出する議論の背景には現在の戦争観の 問題が横たわっている。 ここまではこのロシアのウクライナ侵攻の評価が百花争鳴的かという事の説明なのだが 、それならば、いくつかの提案ということはどうなのだろう。僕の家に送られてくる通販 誌がある。その表紙にこうある。「一日も早くウクライナに平和が戻りますように。」（ 『通販生活』）。 おそらく、だれもこのことを否定しないし願っていることだろう。だが、それをどう実 現するかというと難しいことだということもまた誰もが知っている。ウクライナの平和が 戻ることを誰も否定しないが、それが、戦争という現実の動きとどう関係するのか、そこ が難しい。僕らはロシアのウクライナ侵攻に関わりたくても関われない、傍観者的な場所 に置かれる。これはウクライナでの戦争で僕らが傍観者的位置に置かれていることは構造 的な問題であり、この問題は僕らにはまず自覚の問題としてやってくるのだが、僕らが関 われるとしたら国家を媒介にしてということがまずある。これは現在の世界が国家を最高 の共同体とする関係にあり、国家間の事柄として戦争がある限り、僕らは国家を介在して 関係するということがある。 このことは今度の戦争について国家がどういう態度にでるか、対応するのかという形で出 てくる。僕らに国家に対する要求ということになる。国家の戦争に対する態度（憲法の規 定など）がもんだになるのはそのためである。 僕らの関りとしては、今回の戦争に国家がどういう態度をとるか、それが第一のことと して出てくる。その点で言えば、日本国家がロシアの侵略戦争に批判的立場に立ち、ウク ライナ側を支援しているのはいいことである。当然のことだ。それは僕らの国民（市民・ 地域住民）の要求に離反していないものだからである、僕らはアフガニスタンやイラク戦 争ではアメリカの支援に立つことに反対したが、今回は日本国家のウクライナ支援に賛成 である。それは僕らの意思と国家意思が離反していないためである。 国家という媒介を超えて僕らはこのウクライナ戦争に関わりたい考えがある。それは細 い道であろうと当然である。先にも取り上げたがベラルーシの若者300人が義勇軍への志 願兵のことがある。彼らはベラルーシの国家のウクライナ侵攻の評価（ベラルーシの評価 はロシア側より）に反対だし、それに闘うために隣接治ということもあるが、志願兵にな る。僕は国家が制約の多い存在だし、僕らの意思を実現したいと願う。かつてなら僕らは ナショナリズムを超えてとか、国際主義の立場に立ってと言ってきた。さしあたっての国 家方針には反対ではないが、長期的な視野を含めれば考えが違うということがある。日本 国家が憲法の制約の下で支援にとどまっているのはいいとし、戦争観には僕らと違いがあ るのだから、別に関りの欲求が出てくるのは当然である。インタナショナルと国際主義の 立場は現実性を失っている。だから、「平和を願ってとか」「戦争反対」という立場がそ れにとって代わっている。左翼的面々、反体制的な面々がそういう立場から、今回の戦争 に対して提言、それは停戦の提言をしているのはとうぜんである。停戦の提言と言っても いろいろとある。その多くは「一日もウクライナに平和が来ますように」ということ、あ るいはこれにそった提案ということになっているのだが、それについての感想を述べてお きたい。 例えば 「プーチンの戦争も否だが、ゼレンスキ―の戦争も否というのがある。そして 停戦を提言する」というのがある。これは戦争反対という立場からの提案であり、よく見 られるパターンである。戦争反対、この上で停戦の提案がでてくるのだが、これは通りの 悪く論理のように見える。戦争反対、停戦という誰も反対しない理念の提示であるが、僕 はこのことに疑問を感じる。 だがここには重要な認識が故意に、無意識に抜かされている。プーチンの戦争は彼が意 思した戦争であり、ゼレンスキ―の方は望まなかった戦争であるという点である。一見す れば国家間戦争にみえてもそこには両者の間には重大な差異がある。この重大な差異を無 視すればこの戦争は一般化された国家間戦争になる。多分、プーチンの戦争もダメだが、 ゼレンスキ―の戦争もダメというとき、戦争の原因がゼレンスキーにあるということを密 かに援用しているのだろうと推察されるが、この重大な差異を無視している。これは現実 に戦争が存在し、その戦争がどのように解決されようかとしているかの動きを無視してい る。現実の戦争の動きに対して、傍観的者的立場に立つ関りであり、現実性から疎外され た理念という立場に立ってしまっている。これは彼の論理が一般的な戦争反対論なり、空 論になってしまっている理由だ。それだけでなく提言はプーチンの戦争の擁護にすらなっ てしまう。これを見ていて僕は僕らのたってきた戦争反対（非戦）という理念が、空想的 ななってしまうことを懸念していたこと実現してしまっているように見えた。これは戦争 の否定という理念と現実の戦争の関係というか、現実の戦争に認識の問題なのだ。 ゼレンスキーはロシアの侵略という暴挙に対してやむなく、抵抗（戦争）に入った。そ こに行きつく理由をあれこれ言う人もいるが、今は、これは無視してよいと思う、そうす べきだ。問題を曖昧にしないために。現実にプーチンが侵略という行為をやったことが出 発であり、これに対する抵抗が出発であるからだ。この抵抗は侵略戦争に対する抵抗であ る。そしてこれは侵略戦争による抵抗であって、戦争（プーチン主導型の戦争）否定を通 して戦争の段階的な否定をやっていることである。戦争一般の否定ではないにしても段階 的なに戦争の否定をやっているのである。戦争の歴史を見れば、歴史は戦争一般の否定に 向かって進んできたのではない。特定の戦争を否定することを通して戦争を否定に近づい てきたのである。それは戦争を廃止し、否定するということからみれば、戦争を残した矛 盾のはらんだものである。しかし、現実的には特定の戦争を否定することは戦争を残した ままの戦争の解決だが、そういう矛盾の提起の中で戦争の否定に近づいてきたのだ。ファ シズムに対する連合国の戦争はそういうものとして位置づけられるものである。あらゆる 戦争を否定するということは理想であるだけでなく、戦争について僕らが持つべき思想で ある。特定の戦争を否定しても戦争そのものは否定しないといことで僕はファシズム戦争 否定した米ソの戦後の戦争観を批判してきた。しかし、僕は米ソがファシズムの戦争を否 定してきたことは評価してきたのだ。段階的であれ一つの戦争を否定することをやってき た。 戦争を矛盾に例えれば、戦争の否定が戦争の解決である。特定の戦争の否定はその意味 では矛盾の解決ではない。それは矛盾を持ったままの矛盾の提起だ。特定の戦争の解決を したけれども、戦争そのものを否定したのではないというのは矛盾に対するもう一つの矛 盾の提起だ。しかし矛盾の解決に向かう運動は 矛盾に対して一挙的な解決ではないが新しい矛盾を提起して解決していく道がある。段階 という概念が出てくる理由である。現実の存在としての戦争が否定される歩みは特定に戦 争の否定の積み重ね（新しい矛盾提起）ですすんできたということがある。戦争反対とい う理想論が空想にならないためには現実の戦争を媒介していくことが大事であり、今回の 場合には僕が指摘した重大な差異をきちんと理解し取り込んでくることが大事である。 ゼレンスキーのロシアの侵略戦争に対する抵抗と戦争は歴史的にはロシア型の古典的な 戦争の否定である。そしてこれはプーチン型の戦争を肯定している、あるいは国家方針と しているものへの否定である。こういう現実に対して関わり得ない戦争一般反対論は空論 になってしまう。いうまでもなく、ゼレンスキ―の抵抗、戦争の仕方には矛盾がないわけ ではないと思う。戦争の否定ということが彼にあるのかという疑問もあろう。ただ、ゼレ ンスキ―の戦争は現実の構造がしいるもところが多分にあり、それは現段階で否定すべき ことではないし、今後の問題である。今後に問われるべき課題であり、それはみておくべ きことだ。だが、今は、なにより、ゼレンスキー含むウクライナの人々の抵抗を評価し、 支持すること肝要なのだ。それは戦争を廃止し、平和を望むということと矛盾しないし、 その現実的展開だからである。そこを無視した停戦の提言は空想的で無意味だ。 様々の見解の中で小さいけれど非暴力抵抗の提起がある。抵抗には様々の形があるし、 非暴力抵抗もその一つだ。軍事的抵抗もその一つである。様々の形態を含む抵抗の全体を 擁護する中で、非暴力の抵抗をいうのもいい。しかしそれは抵抗の核をなす軍事的抵抗を 否定する形での提言であってはならない。それしいられた戦争に対する人間の抵抗を否定 することだが、否定する権利は誰にもない。（三上治） ４月１３日「原発いらない金曜行動」の院内ヒアリング集会報告
なお、昨夕にNHKが次を報道しました。原子力規制委員会を許せません。 ＜福島第一原発の処理水 放出計画「おおむね了承」原子力規制委 2022年4月15日 18時07分 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220415/k10013584051000.html 福島第一原子力発電所にたまり続けるトリチウムなどの放射性物質を含む処理水を海に流 す東京電力の計画について、原子力規制委員会は15日の会合でおおむね了承し、早ければ 来月事実上の合格を示す審査書の案を取りまとめることになりました。 報告 院内ヒアリング集会 放射能汚染水海洋投棄反対！〜共同申入れとヒアリング〜 原発いらない金曜行動が、昨年4月13日の関係閣僚会議で「海洋放出」決定の丁度1年後に 院内ヒアリング集会を開催し、私たちの海洋投棄反対の声を関係省庁に届けた。その結果 を以下に報告する。 【動画など】次をご覧願います。なお、省庁の顔は写しておりません。 20220413 UPLAN 放射能汚染水海洋投棄反対！〜共同申入れとヒアリング〜 https://shiminmedia.com/video/231210 また、IWJさんの中継ツイキャスチャンネルでも同時中継配信 https://twitcasting.tv/iwj_ch7�機 � 申入れ提出 最初に、次の様に6団体、9個人の合計３５の申入書を提出。 内閣総理大臣宛の申入れ書は、同日11時半に内閣府大臣官房総務課に提出。この場では、 ヒアリングに出席した経産省、復興庁、文科省に、タイトルなどを読み上げて提出。 �供‐閉�ヒアリング 続いての省庁ヒアリングを開始。下記質問A〜Eには事前回答、質問Fは当日回答。 出席省庁は、復興庁、文部科学省、原子力規制庁、経済産業省、東電、環境省 □質問項目 A 経産省「ALPS処理水の取扱いに関する質問と回答」についての質問 B 復興庁、文科省、ほか政府の「ALPS処理水」についての宣伝活動について C ＩＡＥＡピュアレビューについて D 地下水の流入量を減らすべき E 追加質問F 原子力規制委員会の審査とIAEA規制レビュー ◆東電が実施した「ALPS処理水の海洋放出に係る放射線影響評価報告書（設計段階）」パ ブリックコメント（昨年12月に募集締切）の結果は、４ヵ月近く経っても「公表に向けた 準備が進められている」との回答で「取りまとめた段階で公表」と逃げる。早急にかつ各 意見をそのまま公表するべきと強く要望。原子力規制庁もパブコメ結果の報告を受けてい ない。 ◆イチエフに発生した低レベル放射性廃棄物の発生量は通常の炉から出る量の数千倍であ ることを確認（日本原子力学会算出）。 ◆一方で、地下水流入が未だに毎日約１５０立法メートルで、これらがイチエフに入って 汚染水となっている。地下水流入量を減じる抜本的対策に取り組むことを要求。 ◆イチエフ「廃炉」は姿も定義も不明確であることを確認。何度も改訂しながらロードマ ップを拙速に進めていることを危惧。できませんでした、できませんでした繰り返しを止 め、抜本的に計画を見直す様に要求。 ◆この状況にも拘らず公聴会も開かず、IAEAレビューなどで「１０００回以上の説明会」 実施などと真実を伝えていないのではないか？ ◆「トリチウムの健康への影響は心配ありません」の文とコップに入った水を飲むイラス ト、「ALPS処理水」の文字の下に食事するイラスト、を糾弾。復興庁・文科省・経産省な どの「放射能は安全」キャンペーンの改善を要求。 ◆「関係者の理解無しにいかなる処分もしない」との約束を、経産省も東電も守ることを 確認。 賠償責任などが生じた場合の責任は東電にあることを確認。 経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき！ その１９５
東電はパブリックコメントの結果を直ちに公表せよ（締切後、年を超え４ヵ月経過）〜＜ 「ALPS処理水の海洋放出に係る放射線影響評価報告書（設計段階）」に対する意見募集＞ の結果を隠す東 木村雅英（経産省前テントひろば） 経産省・東電・原子力規制委員会・IAEAなどが、放射能汚染水の海洋投棄の計画をなり ふり構わず促進している。 反対の声が強く３０年以上もかけるこれだけの「海洋放出」 事業なのだから、放射性物質の環境アセスメントをすることを環境省に求めたが逃げてい る。 一方、東電は独自に「ALPS処理水の海洋放出に係る放射線影響評価報告書（設計段階）」 を発表し、２０２１年１１月にパブリックコメントを募集し、１２月１８日に一か月の募 期間が過ぎた。https://www4.tepco.co.jp/decommission/information/newsrelease/inqu iry.html ところがその後東電は何らパブコメの結果を発表していない。４月１３日の院 内ヒアリング集会で問うても東電は、「公表に向けた準備が進められている」との回答で 逃げる。一方、原子力規制委員会やIAEAレビューでは、この「報告書」がパブコメの結果 無しに使われている。 ４月２１日の「東電と共に脱原発をめざす会」でも、私の質問への東電の回答は次のと おり。 Ｑ19．「ALPS処理水の海洋放出に係る放射線影響評価報告書（設計段階）」に対する意見 募集の結果について前回「公開することとしております」と回答いただきました。締切後 ４か月経ちましたが未だに公開していないのではありませんか？ それはなぜですか？ ３月下旬のIAEAのレビューでも 話題になったと聞きましたが IAEA はどのようなコメントを述べましたか？ （回答） これまでにいただいたご意見について現在集約を行っているところであり、とりまとまっ た段階で公表させていただく予定です。また、３月に開催されたIAEAのレビューは規制に 関するレビューであり、当社は対応していないため、コメントは承知しておりません。IA EAは原子力規制委員会にご確認ください。 東電は何を恐れているのか？ 何としても東電にパブリックコメントの結果を公表させ よう。 5月3日（祝） 憲法記念日集会 有明防災公園 12時〜13時 5月6日（金）経産省前抗議行動（17時〜18時）（毎週） （4月29日の集会はお休みです） 5月11日（水）止めよう東海第二原発 第46回原電本店抗議 17時〜18時 日本原電本店前 5月11日（水） 東電は責任を取れ 104回東電本店合同抗議 18時45分〜19時45分 東京電力本店前
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