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「戦争反対!」「動員反対!」―在日ロシア人らが緊急行動

 9月24日、東京・渋谷のハチ公前広場において、ウクライナ戦争に反対する緊急集会が行われました。主催は「戦争に反対する在日ロシア人」で、首都圏在住のロシア人やタタール人、そして支援の日本人ら、約30名が結集。「プーチンは侵略と戦争犯罪を今すぐやめろ」と書かれた横断幕や、「兄は戦争に行かされた」などのプラカードを掲げ、「戦争反対!」「動員反対!」「ウクライナに平和を!」などと訴えました。足を止め、ともに祈り、涙する日本人の姿もありました。開戦直後から、「戦争に反対する在日ロシア人」は、世界各地のロシア人とも連帯しながら、繰り返し街頭で反戦・平和の声をあげています。今回の集会の呼びかけ文とアピールは次の通りです。

◆ロシアでは、動員が発表されました。すでに、全国で数千人が召喚状を受け取っています。彼らは、私たちの家族や友人です。プーチンは、自分の栄誉のために、彼らの命を犠牲にしたい。この栄誉は、彼の病んだ心の中にしか存在しない。この戦争を止めろ!
◆ウクライナ軍が領土をロシアの侵略者から、できるだけ早く解放することを願っています。住民投票をやめろ! 土地収奪をするな! 戦争反対! ウクライナに平和を! ロシアに自由を!
◆日本政府・外務省には、徴兵を拒否したロシア避難民の受け入れを、お願いしたいです。あるいは、第三国への移住を仲介・支援する法律を、制定して欲しいです。抗議デモに参加して政治的弾圧を受けているロシア人も、難民として受け入れて下さい。戦争のためではなく、平和のために危険をおかしているロシア人を、助けて下さい!

2月24日にロシア軍によるウクライナ侵攻が開始され、今も戦争は継続しています。そして、9月21日にロシアのプーチン大統領は、「部分的な動員を実施するための大統領令(部分動員令)に署名した」と、国営テレビを通じて演説を行いました。これは、「現役の軍人以外のロシア国民に招集をかけて、ウクライナとの戦いに参加させる」ことを意味しています。今回招集されるのは、軍務経験がある予備役30万人とされていますが、さらに今後、「総動員令」が出される可能性も否定できません。

現在ロシア連邦軍には約90万人が服務していますが、うち60万人弱が志願兵、残りの約30万人が1年の兵役にやってくる徴集兵で、毎年入れ替わる仕組みです。その結果、相当数の成人男性が、動員対象となり得ます。ロシアのショイグ国防相は、「ロシアには2500万人の動員リソースがあり、今回の30万人は1%余りにすぎない」と述べました。

2月の開戦時、ロシア兵19万人がウクライナに投入されました。その後、ロシア政府は、大規模な兵士の募集活動を行い、とくにシベリアやコーカサスなど貧しい地域から、兵力が追加されました。さらに8月、プーチン大統領は13万7000人を追加雇用する大統領令に署名しています。他方、ウクライナ軍の開戦時の規模は、現役兵が19万6600人でした。その後、ウクライナ政府は大規模な動員令を発令し、兵士の数を大幅に増やしています。さらに、外国からの義勇兵など、非正規戦闘員も加わっています。

現在、「部分動員令」による兵力の移送が開始される一方、ロシアからの脱出者が急増し、各地で抗議デモも再燃しています。また、プーチン大統領が核兵器の使用を示唆する中、9月23日-27日には、ウクライナ東南部のルガンスク人民共和国・ドネツク人民共和国・ザポリージャ州・ヘルソン州において、ロシアへの編入に関する「住民投票」が実施されました。情勢は急展開しています。日本からも反戦・平和の声をあげましょう!

【主催者Web】https://yasoprotivlenie.com/
【代理投稿・訳】佐藤和之(佼成学園教職員組合)


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