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5/3憲法集会報告 国会前
『「平和といのちと人権を!5.3憲法大行動2021 とりもどそう!民主主義、立憲主義」 を成功させることを呼びかけます。』がキャッチフレーズ。 13時20分ごろ、今日の憲法集会のメインステージ、国会前へ向かう。一昨年までのあの大 迫力は、コロナのため望めないことは知っていたけど、やっぱり普段出会えない方と偶然 お会いして、目と目を合わせてアラーと声を掛け合い、なんとも言えない幸せ感を味わい たかった。ということで、 リモート配信も知っていたけど、それは歩けないほどの健康状態になってからでも遅くな いと、この日を楽しみにしていた。澤地さんのサイレントスタンディングに参加後、正面 ステージ前の報道人の後ろに立つ。隣のおじさんに、そこに立つなといわれて、呆然とし ていると、このテープ沿いに立てと。あゝ、あれですね。もちろんここで波風は立てられ ませんから、おとなしく……。個人的には、なんとなく、“おそれ”つつだ。 でも、人の隙間からバッチリ写真も撮りました。メモに夢中で羽場さんだけ撮り忘れまし た。ところで、どうも今年のテーマは、13条と25条。 ●13条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の 権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必 要とする。 ●25条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。 つまり、ほぼどなたもが、国はすべての生活場面について、社会福祉、社会保障及び公衆 衛生の向上及び増進に努めなければならず、人々が幸せであるようにするべきなのだとい うことに言及し、併せて、改憲しやすくする法案の改正に反対していた。 今回の集会参加者の人数の発表がなかったが、4日に菱山さんのTwitterでリモートと合わ せて1000人以上ではということだった。 ---------------- 《集会プログラム》 13時30分〜14時45分 集会 ※司会:松村真澄さん(ピースボート) 開会あいさつ 立憲野党(立憲民主・共産党・社民党・沖縄の風・れいわ新選組)あいさつ ゲストスピーチ:雨宮処凛さん(作家、活動家) /羽場久美子さん(神奈川大学教授、日本学術会議元会員) /清水雅彦さん(日本体育大学教授・憲法学) /田中優子さん(江戸文化研究者) 市民連合からの訴え:山口二郎さん(法政大学教授) --------------------------- ・九条の会の小森陽一さんの開会で始まる。 アベを引きつぐスガの危険は、コロナ自粛の中で個人の自由と幸福追求権を阻害すると。 つまり13条が侵害されている。4/16のスガとバイデンの日米同盟の危険、沖縄激戦地の土 を使う断じて許せない決定などにも言及。党派をこえ、市民と野党の統一を呼びかけた。 ・雨宮処凛さん(作家、活動家)は、コロナ禍での貧困の深刻さが女性に顕著に表れ、自 殺者も増えていると数字を示して訴える。生存権が守られていないから、これから大人食 堂を開くがそこで「生存権」を使い倒して来ると、大人食堂の現場に向かった。 ・立憲野党からは、まずオンラインで枝野さんが、自殺者の増加は憲法25条が問われてい る。とりもなおさず、日本の政治が責任を問われている。また「緊急事態条項がないから 、憲法に入れる」というのは、暴論であると。現行憲法で十分感染予防のための緊急事態 に対応できるという。それでいて29条の財産権の正当な保障をけちると厳しい。しかし憲 法による権利は、12条によると、国民の不断の努力によって保持しなければならないのだ。 ・つづいて志位さんもリモート参加。2年目も続くコロナ危機は、人災である。政府は何 をしてきたのかと、手厳しい。憲法改正のための地ならしであって、自衛隊の名前を変え て、独裁国家を作ろうとしている。コロナ禍の中で、火事場泥棒を許してはならない。 ・福島みずほさんは、日本国憲法ができて女性の選挙権が認められ、国民主権が生かされ てきた。それなのに現在、死にたくないのに殺される状態で、最低の生活が保障されてい ない。憲法に書かれている権利を生かしていこう。何をやってもいい自民党の憲法改正を、 許してはいけない。真の意味で、主権者になろうと締めくくった。 ・沖縄の風の伊波洋一さんはリモートで、沖縄戦の話をする。そして米軍が、日本の無人 島のために闘うわけがないという。 ・続いてれいわ新選組の山本太郎さんは、事前録音のメッセージを本人が読み上げる。自 民党の改憲案は、詐欺師が詐欺罪を緩めること。足を洗って堅気になり、25条を守らせな ければと切る。 ・羽場久美子さん(神奈川大学教授、日本学術会議元会員)は、3つのことを話す。 1つは命の大切さ。コロナを例に、ワクチンの接種などが最低であるとを上げる。 2つ目は、平和という観点から、超老朽原発の再稼働は、知事だけでなく、国民に確かめ るべきだという。チェルノブイリ事故から35年も経つのに、1500キロ離れているスウェー デンなどの食用トナカイから高線量の放射能が検出されていること、日本はアジアから恩 恵を受けてきたのに、日本は中国封じ込めをしようとしているし、女性の命と平和を守ら なければ、ならないという。 3つ目は、弱者の自由と人権をと。「自由は強いものに与えられているものではなく、弱 いものにこそ与えられている。弱者を守るもの」と。 ・清水雅彦さん(日本体育大学教授、憲法学)は、ご自分がなぜ法学研究者かを語り、国 家は悪さをしないために憲法を作ったという。その時、98、99条が生きてくると。98条か ら見ると、アベスガは違法法案を作って私物化しているという。 ・前法政大学学長田中優子さん(江戸文化研究者)は、現行憲法と自民党の改憲草案を読 んで比較してという。九条だけでなく、全体を比較すると、次のことがわかるという。 主権は、現行→国民  自民党草案→天皇 平和は、現行→守る  自民党草案→守らない そして、憲法の「改正」ではなく、まったく別の国家を立てることだと指摘。全体を読む と「改憲」ではなく「捨憲」であると井上ひさしさんの言葉を引く。 ・市民連合共同代表として山口二郎(法政大学教授)は、国会で大臣が嘘をつくことが当 たり前になっている。そんな政治家が憲法に触るのは、暴挙だと厳しい。そして直近の3 つの補欠選挙の結果を見ると、2015年の国会前の行動から始まったこの間、そこで学んだ ことが生きてきている。野党共闘は、今や当たり前になってきている。改憲勢力の議席を 減らすこと、攻撃は最大の防御だとこれまでの運動を振り返った。 ・最後に登壇した菱山南帆子さんは、以前にもまして力強い声で、アベ・スガのコロナ無 策を指摘し、アベノミクスがこの非常時に女性の命を奪っていると怒る。 怒りは続き、新たな日米同盟によって中国を敵とし、命をかけた戦いを国民に求めている。 改憲のための改憲手続き法が国会に提出される。それを阻止するために、6日12時から30 分、議員会館前で行動するなど、今後の行動予定を告知した。そして、これらの行動にこ そ、日本の市民の未来がかかっていると締めた。(笠原眞弓)

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