本文の先頭へ
LNJ Logo 危惧すること/コロナで緊急事態的な状況
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 1582792062682st...
Status: published
View


*レイバーネットMLから

小倉利丸です。煮えきらない投稿です。 コロナで緊急事態的な状況になっています。この新型コロナウィルスのリスクの客観的な 評価がなかなかできません。そもそもクルーズ船が唯一の感染源とはいえないようなケー スも発見されており、中国武漢が発祥の地だという推測も本当にそうなのか、確証が薄れ ているように思います。 中国政府にとって武漢での流行は、香港の反政府運動を押さえこむ上で格好の材料に使え 、実際に香港の運動は大きく後退したし、トランプにしても中国経済を弱体化できる道具 として新型コロナは事実を隠蔽するよりも事実を誇張する方が政治的な利得が大きいとも えいます。 逆に日本政府は事実を把握しない、できる検査をしないことで統計データの暗数(あんす う、wikiとかに解説あり)を操作して実態を過少に評価してオリパラ開催に固執すること の方に利益がある。トランプにしてもすでにインフルエンザで25000人も死者を出す大流 行を隠蔽しつつコロナに注目が集まる方が都合がいいし、大集会を繰り返す大統領選挙で は集会自粛は誰も言い出したくない。株価は下ってますが、テレワークのIT企業はかなり のビジネスチャンスと思っている。監視システムの拡大も避けられないでしょう。 状況は医学や疫学の問題だけでなく政治的な意向を反映しているので、客観的にどのよう に判断するのが正しい予防やリスク回避なのかさっぱりわかりません。こうなると不安だ けが先行して自粛の同調圧力が強まり、運動もまた失速します。予防とリスク回避が何よ り大切という場合、過剰な萎縮ではないこと、政府やメディアの宣伝に同調しているので はないこと、政府のデマとは無関係の独自の判断だというための客観的な判断基準にもと づいていること、とはいえないようにも思います。逆に、こうしたことがあってもがんば って集会やデモをやるぞ!という決意先行は、威勢はいいけれど、リスク判断を決意によ って代替できるわけではないから、理論的な説得力はない。 今回は新型コロナウィルスですが戦争状態の危機になると同種の状況が生まれるのかもし れません。 今後のことで危惧するのは、 (1)集会などが次々に中止になる。主催者判断の自粛だけでなく、公共施設が貸さない、 という判断になる可能性もあります。国会の議員会館の院内集会の中止もありえないこと ではないでしょう。憲法に保障された集会の自由を奪われるわけです。 (2)国会は通常国会の会期中ですし自治体の議会も開かれていると思います。様々な法案 の審議中ですが、無観客試合みたいな感じで一方的にヤバい法案が次々に通過する可能性 がある。裁判所も傍聴制限を強化するかもしれない。裁判公開の原則が崩れます。とくに 、非常事態の官邸への権力集中を容認するような法案とかが、コロナを口実に作られるか もしれず、たぶん野党も同調するでしょう。 (3)国会すら機能停止になるとすれば、あるいは国会審議の時間的な余裕がないという理 由で執行機関の内閣に権力が集中し、行政が暴走する。例外状態を口実に超法規的なこと をやりかねない。 娯楽関連のイベント中止は、確かにコロナの流行状態をみると仕方ないかなあと思いつつ 、他方で、オリパラとの関連では、福島の放射能汚染の隠蔽の現実を踏まえると、実はも っと深刻に捉えるべきなのかとも思い、そうであるなら集会などの自粛もありなのかとも 思います。いずれにせよ集会などの実施、中止の判断の政治的な性格をきちんと把握する 必要があると思います。医学と疫学だけに委ねられない。確信をもって判断できませんが 、こうした自粛の先に政治的な意思決定や民主主義を支える仕組みそのものがもっている 権力を抑制しえない限界が露呈するように思います。 こういう事態で、天皇が何を言うのか、沈黙したままでいられるのか、ということも注目 ですが、ぼくが注目したいのは天皇ではなくて、天皇の言動を受け止める「国民」の側の 受け止め方の方です。これが天皇制を支える基盤だと思うのです。 ちなみにわたしの関連では29日に集会を開きます。これは予定通りの開催です。 監視社会に対抗する プライバシーの権利運動 ―韓国からの報告― http://www.jca.apc.org/jca-net/node/68

Created by staff01. Last modified on 2020-02-27 17:28:22 Copyright: Default

このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について