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最高裁は世界に恥じない判決を!〜弁論を前にメトロコマースの女性たちは訴える

動画(10分)9.15最高裁アピール行動

 「司法が変われば社会が変わる」の大きな横断幕にはレインボーがあしらわれていた。手には「最高裁は世界に恥じない判決を!JUSTICE NOW!」のプラカード。9月4日午後、厚労省会見室で、非正規差別とたたかう東京東部労組メトロコマース支部の会見があった。6年間、「労働契約法20条」に基づく差別是正の裁判が続いたが、いよいよ最高裁弁論が9月15日に開かれることになった。東京地裁では全面敗訴だったが、東京高裁では一部手当の是正と退職金「正社員の4分の1」が認められた。

 では最高裁はなぜ弁論を開くのだろうか? 争点は「退職金」。「4分の1」が取り消されるのか、維持されるのか? 弁護団によれば「最高裁は非正規の待遇の基準・法的理由付けを整理しようとしているのではないか」という。同じ労働契約法裁判の「日本郵政」「大阪医科薬科大学」も9月に最高裁弁論がある。この3つをめぐる最高裁の判断は、非正規労働者2千万人に多大な影響を与えることになるだろう。

 会社側(メトロコマース)は、上告申立書で「退職金は正社員に対する長期雇用のインセンティブ」と主張し、「4分の1」の取り消しを求めている。またその中で「契約社員Bは“セカンドキャリア”で、売店業務は“経験、技術、能力を問われない”仕事だから、高い処遇を求めることはできない」と書かれていた。

 会見でこれに怒ったのが原告の瀬沼京子さんだった。「JUSTICE NOW!」のプラカードを手にこう語った。「要するに子育ても終わってリタイアした人が残りの人生のために働いているだけで、しかも女性で低い給料で構わないんだと言っている」「高裁判決が出たにもかかわらずその傷口に塩を塗るような会社、そしてそれに同調する裁判所に怒りを感じる」「私たちは豊富な人生経験をしてメトロコマースに入ってきた。だから人とお金を相手にする一番過酷な仕事を頑張ってきた。とっさの判断もできる。それを見てほしかった。しかしこれまでの裁判は現場の実態を見なかった」「最高裁には本当に公正な判断を求める。これ以上私たちを落胆させないでください!」。

 会見で掲げられたスローガン「最高裁は世界に恥じない判決を!」の意味を問われて、後呂良子さんは「日本も批准しているILO条約では同一価値労働・同一賃金が認められている。それを実現してほしい」と語った。

 メトロコマースの最高裁弁論は、9月15日午後3時から。午後1時からは「大阪医科薬科大学」がある。また女たちの呼びかけで、12時10分から大アピール行動が行われる。報告集会は「メトロコマース」「大阪医科薬科大学」の原告・弁護団共催で、4時半から参院議員会館で行われる。(M)


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