「官製ヘイト・歴史改ざん」を徹底批判〜前川喜平さん講演会 | |||||||
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「官製ヘイト・歴史改ざん」を徹底批判〜前川喜平さん講演会12月10日午後6時半、東京・水道橋の「スペースたんぽぽ」はあふれんばかりの人でいっぱいでした。元文部科学事務次官の前川喜平さんの講演会。「これは官製ヘイトだ」「高校・幼稚園『無償化制度』から朝鮮学校排除」について語るというので私も参加。前々日に予約を入れましたが「77番」とのこと。部屋に入り切れるのだろうかと不安になり、ちょっと早めに会場に行って一番前の席を確保。 前川さんは「教育を受ける権利というのは人権です。人権とは、人が人として持っている権利で、国籍は関係ありません。人はひとしく教育を受ける権利を持っています。しかし、同じ教育を受けさせることが平等とは言えません。ひとりひとり違う能力を持っているのですから、その人に応じた教育を保障することが大事です。在日コリアンにはその望む教育を保障すべきです。それが教育の機会均等です。政府は率先して人権教育をおこなうべきなのです」と話していました。そして「高校無償化制度」に関して経過を話し、朝鮮学校も対象としていたのに外されてしまったこと、訴訟も、大阪地裁はまっとうな判決を出しましたが、他は国の勝訴ありきの忖度判決だったと批判しました。 また最近の、教育勅語復活の動きについて「天皇に対する忠誠心、家長であるお父さんに対する忠誠心、こういったものが大事で、日本の道徳の中心であるべきだとしている。日本国憲法は個人の尊厳が大事としているが、教育勅語の価値観は『國體』から始まる『神の国』『家族国家』で、血のつながらないものを排除する考えだ」と話しました。これが「官製ヘイト」の裏側にあり、歴史修正主義とも結びついていると。「歴史修正ではなく、歴史改ざん、とか歪曲・捏造主義と言ったほうがいいと思うんですね。偽装、捏造、あべしんぞうという言葉があります」などと冗談っぽく話してくれました。 出入国管理法の改定で、これからますますいわゆるニューカマーの外国人たちが日本で暮らす時代になってきています。無償で日本語が学べる措置をとるべきだと思うができていないとも話していました。また母国の文化や言葉を学ぶ民族教育も大切だと、ずっとやってきた朝鮮学校を高く評価していました。多文化共生社会にはそれぞれの文化的アイデンティティを持っていることが大事であり、それが豊かな社会をつくると話してくれました。 元文部科学省のお役人で、こういうお話ができる方はとても貴重だと思いました。今年すでに220回の講演をなさっているとのこと。きのうは京都にいて、その前は大阪にいたとか。「呼ばれればどこにでも行きます」とおっしゃっていましたが、わかりやすい、説得力のあるお話を、多くの方に聞いてほしいと思いました。(尾澤邦子) Created by staff01. Last modified on 2019-12-12 09:52:45 Copyright: Default |