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いとおしくて、なんども涙が〜燐光群『憲法くん』の初日

   永田浩三

 昨夜(11/29)は「座・高円寺」へ。燐光群の『憲法くん』の初日。松元ヒロさんの原作をもとに、坂手洋二さんが、いまのさまざまな憲法を揺るがす問題を、演劇ってこんなことができるというお手本のような、そして、それをジェットコースターのように展開して見せた意欲作。いつものように、役者さんの動きが綺麗で、切れがある。いとおしくて、なんども涙が頬を伝った。憲法くんは、ひとつの人格なんだ。

 学生の卒業制作に、同性婚をめぐる裁判がある。そのテーマも『憲法くん』のなかに、ばっちり登場する。坂手流の舞台装置と対立。見事だなあ。「両性の同意のみ」の解釈、なにより優先されるべきは「法のもとでの平等」ではないか。死刑制度についても鮮やかだ。さまざまな観点から、死刑制度の問題点をあぶりだす。

 驚いたのは、幕張の武器見本市、ナチスによるユダヤ人虐殺を伝える教育、難民収容所での虐待、そして桜を見る会・・・。いったい、いつ台本ができたんだろう、いつ練習したんだろうというほど、ホットなテーマが次々に登場するのだ。役者さんたちは、あの長い長いセリフを入れるのに、大変だったと思う。大学生にも高校生にも、中学生にも、見てほしい。全国を巡回する作品に育ってほしい。(武蔵大学メディア社会学科教授)

燐光群HP


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