セウォル号沈没の「真実」を描く問題作「その日、その海」〜キム・オジュン来日決定 | |||||||
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セウォル号沈没の「真実」を描く問題作「その日、その海」〜キム・オジュン来日決定 「その日、その海」上映案内
2014年4月16日の朝。修学旅行の高校生と一般の乗客、計476人を乗せたセウォル号が海に沈んだ。 韓国の海難史上、最悪の事故となったセウォル号惨事は、当初からその沈没の原因について多くの議論があった。韓国政府は操舵ミスによる急激な方向転換により荷崩れが発生、バランスを崩した船が回復不能なまでに傾いて沈没したと結論を出した。 しかし、このような韓国政府の結論は本当に正しいのだろうか。航跡のデータや残された情報を手がかりとしてセウォル号が沈没に至る過程を細かく分析した結果、想像を絶する「沈没のシナリオ」が浮上してくる。 8月18日、なかのゼロ小ホールで行われるセウォル号惨事のドキュメンタリー、「その日、その海」は、セウォル号沈没の原因を調べてきたキム・ジヨン監督が衝撃的な結論に達するまでを描き出す。今年の4月に韓国で公開されると開封初日(2018年4月12日)に観客2万4596人を動員、現在の累計観客数は54万人で、同種のドキュメンタリーとしてはこれまで最高の観客動員数を記録したチェ・スンホ監督の「共犯者たち」を抜いて歴代一位となった。 「その日、その海」の爆発的な人気は、映画としての完成度とは別に、いくつかの背景がある。
しかし「その日、その海」が、よくある「××の陰謀」のような荒唐無稽なトンデモ映画と一線を画すのは、韓国の社会に対する鋭い批判精神の存在だ。
「明らかに何かおかしい」。誰もがそう感じていた時、キム・ジヨン監督の作業に注目したのがキム・オジュンだった。資金難で中断しかけていたキム監督のドキュメンタリーを自分のポッドキャスト番組で紹介すると、大きな反響があった。誰もが「まさか」と思いながら、キム監督の緻密なデータの分析を見て「あるいは」と考え始めた。
朴槿恵大統領弾劾が現実感を帯びてきた昨年3月、セウォル号が陸上に引き揚げられ、リベラル政権下で沈没の真相究明が進んでいる。この映画が提示する大胆な仮説が正しいのか、それとも見当違いの大間違いなのかは、遠からず明らかになるだろう。
映画は仁川港を出港したセウォル号が沈没するまでの約12時間をさまざまな角度から分析・検証していく形で展開する。情報ソースによって異なる複数の航跡データと船の傾きについての分析に多くの分量が割かれていて、見る人によっては若干、難解に思われるかもしれないが、サイエンス・ミステリーの謎解きのようなストーリーは知的好奇心を刺激する。理屈っぽくなりそうなシーンはアニメーションや3Dグラフィックを使って視覚化し、重要なポイントは何度も繰り返すことで観客の理解を助けるように工夫もされている。時々織り交ぜられるいくつか感情的なシーンは、理屈っぽくなりがちな展開に変化を与え、この映画の本当の目的、つまり安心して暮らせる社会を作るためにわれわれに何ができるのか、何をしなければならないのかを暗示する。 日本の観客にとってこの映画は韓国の社会運動とメディアの関係を考える上でも興味深い素材だ。8月18日の東京特別上映会には、キム・ジヨン監督とキム・オジュン総帥が来日、映画の上映後にはトークセッションもある。インターネットを駆使して韓国社会を動かす男、キム・オジュンの肉声に接する貴重な機会だ。 Created by Staff. Last modified on 2018-08-05 08:25:45 Copyright: Default |