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福島第一原発の収束作業で白血病〜被ばくとの因果関係争う「あらかぶ裁判」 | ||||||
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福島第一原発の収束作業で白血病〜被ばくとの因果関係争う「あらかぶ裁判」*裁判前のアピール行動(撮影=内田正) 9月13日、第9回あらかぶさん裁判(原発被ばく労災損害賠償請求裁判)が開かれた。100人収容の東京地裁103号法廷に、ほぼ満員の傍聴者がかけつけた。今回は、被告の東京電力と九州電力から準備書面の提出が行われた。 あらかぶさん(仮名43歳)は、北九州出身の鍛冶職人だった。震災後の東北の役に立ちたいと三度にわたって福島原発で収束作業にかかわった。九州電力玄海原発でも働いた。原発の安全管理はずさんで、警報機のついた線量計をわたされない、放射線防護のための鉛ベストが支給されないこともあった。2014年急性骨髄性白血病を発症。妻と3人の子どもがいるあらかぶさんは、将来を絶望してうつ病にも侵される。2014年に労災申請、2015年に、福島第一原発の収束作業では初の労災認定をかちとった。
あらかぶさんが、2016年東電と九電に損害賠償を起こしたのには、理由がある。労災認定されたとき、東電は「作業員の労災申請や認定状況に、当社はコメントする立場にない」とまるで他人事のように語ったのだ。あらかぶさんは、「東電に自らの責任にしっかりむきあってほしい」と東京地裁に訴えた。 厚労省の検討会が「業務上」の労災認定をしたにもかかわらず、昨年(2017年)2月から始まった裁判で、被告の東電・九電は、被ばくと白血病に因果関係はないと主張続けている。現在まで、原発被ばくの損害賠償裁判で原告が勝利したことは一度もない。 前人未到のたたかいに挑むあらかぶさんは、裁判のたびに九州から妻と一緒に上京する。無口で武骨なその風貌は、あらかぶ(魚のかさご)という仮名にぴったりだ。あらかぶは、トゲが多くてさばきにくいが、味は絶品だという。〔佐々木有美〕 ※次回の裁判は、11月14日(水)14:00〜東京地裁103号法廷 Created by staff01. Last modified on 2018-09-14 10:16:22 Copyright: Default |