いまに通じる怖さ〜治安維持法・共謀罪を考える『横浜事件を生きて』上映会 | |||||||
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いまに通じる怖さ〜治安維持法・共謀罪を考える『横浜事件を生きて』上映会松原 明(ビデオプレス)1月29日、東京・千駄ヶ谷区民会館で『横浜事件を生きて』『横浜事件−半世紀の問い』の上映会が開かれ、100名以上が集まり大盛況だった。戦時下のジャーナリスト弾圧を描いた『横浜事件を生きて』(1990年・ビデオプレス作品)をなぜいま上映するのか? 主催者の「憲法を考える映画の会」の花崎哲さんはこう語った。「いま進められようとしている共謀罪が、いかに戦前の治安維持法と同じ危険性をはらむものなのか、国民の人権や民主主義を破壊するのなのか。その手がかりになる映画を探していてこの作品に出会った」と。横浜事件は、1942年から44年にかけて起きた治安維持法事件で、ジャーナリストら約60人が逮捕され、拷問のすえ4人が獄死した事件である。映画はその史実をわかりやすく生々しく伝えている。
上映後の反響は大きかった。会場からは、「不条理を感じた。二度と繰り返してはならない」「素晴らしい。拷問被害を受けた当事者の生の証言が重たい」「いまこの国に流れている危うい空気と同じものを感じた」「共謀罪問題でタイムリーな企画。遠くから観に来たかいがあった」など感想が語られた。 私も制作者としてコメントした。「取材で印象的だったのは、拷問をした元特高がまったく反省せずに、“あのころも法治国家でしてね”と居直るところ。彼らは多少の行きすぎがあっても、治安維持法という法律を守っただけで悪いことをしたとは微塵も思っていない。そして、戦後もぬくぬくと生きてきた。治安維持法はアジアの侵略戦争を支えたが、共謀罪もそうした言論弾圧の役割を果たすのではないか。あの時代を繰り返さないためにも、『横浜事件を生きて』を多くの人に観てほしい」と話した。 横浜事件被告木村亨さんの妻である木村まきさん(写真上)も参加した。横浜事件は再審裁判が行われ、2010年横浜地裁で「免訴判決」で終結をみたが、まきさんは、いまも再審遅延の責任を問う「横浜事件国賠訴訟」をたたかっている。裁判の大きな争点の一つが、裁判所自ら戦後のどさくさに判決文など重要書類を焼却したことだった。司法が自ら証拠書類を隠滅した、そのため横浜事件の再審裁判は困難を極め、事実上の無罪とはいえ「免訴」という中途半端な終結をみたのである。会場からも「裁判所の証拠隠滅は犯罪として問えないのか?」などの質問が相次いた。まきさんは、「そのためにもいま裁判でたたかっている。焼却した目撃証言や資料も次々と見つかっている。頑張りたい」と答えた。
*なお、1月31日(火)午後9時からのアベマTVで「共謀罪と横浜事件」を放送するとのこと。上映会当日も取材に来ていました。『横浜事件を生きて』の映像も使う予定。 Created by staff01. Last modified on 2017-01-30 23:48:51 Copyright: Default |