迫力あった労働運動史の壁画〜シカゴ・レイバーノーツ大会報告その1 | |
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迫力あった労働運動史の壁画〜シカゴ・レイバーノーツ大会報告 その1大椿裕子3月29日〜4月5日にかけ約1週間、LABOR NOTES大会に参加するためアメリカ・シカゴを訪れました。大会を前に、日本からの参加者で、現地労組の訪問やシカゴ労働運動史を学ぶツアーを行ないました。 ツアー初日、最初に訪れたUnited electrical radio and machine workers of America (全米電気機械無線労働組合 略称UE)のエントランスには、組合の運動の歴史を描いた迫力ある壁画がありました。メキシコ人画家、ディエゴ・リベラに影響を受けたアーティストたちが1970年代頃に描いたものだそうです。労働組合にお抱えのアーティストが2名いたという話も印象的でした。性別、人種、政治的信条などによる差別に対し、徹底して反対の方針を掲げ闘ってきたUEの歴史が、この壁画から垣間見られました。 2009年に上映されたマイケル・ムーア監督の「キャピタリズム〜マネーは踊る」に登場した生産協同組合・New Era Windows Cooperativeも訪れました。2度に渡って工場閉鎖となった会社を労働者が占拠し、その後労働者自身が会社を買い取って自主管理しています。設立に向けリーダーシップを取ったアルマンドさんからお話しを聞くことが出来ました。仕事を奪われそうになった労働者が立ち上がり、自らの仕事を、自らの手で守った。その顔には「この仕事が好きだ」という誇らしさが溢れていました。 メキシコ人が多く住む街で、ワーカーズセンターを運営しているChicago Community and Worker's Rightsのスタッフから、ワーカーズセンターの役割について話を聞くことが出来ました。日本は2人から労働組合を結成出来るが、アメリカにおける労働組合の結成は、従業員の3分の1以上から組合結成に賛成する署名入りカードを集めたのち、投票によって全従業員の過半数の賛成が必要とされている。そのため、組合結成は容易ではありません。ワーカーズセンターは、組合がない中小企業で働いている労働者に、労働者としての権利や組織化を学ぶ機会を設けると同時に、解雇などの問題が生じた時、会社に連絡を取り解雇撤回を実現するなどの具体的な支援も行っています。ワーカーズセンターには、交渉権はありませんが、組合がない会社の中では、実質的に、ワーカーズセンターが組合の役割を果たしているということがわかり、日本とアメリカの労働運動の違いを学ぶことが出来ました。 Created by staff01. Last modified on 2016-04-15 13:24:19 Copyright: Default |