集団的自衛権問題研究会 第26号 : 小池晃議員が自衛隊「内部文書」を暴露 | |||||||
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【集団的自衛権問題研究会 News&Review :特別版 第26号】
(2015年8月12日)[転送・転載歓迎/重複失礼] 8月11日に行われた一般質疑のダイジェスト(一部)をお送りします。ぜひご一読、ご活用ください。 質疑ではなんと言っても、小池晃議員による統合幕僚監部の内部文書を暴 露しての追及が圧巻でした。新ガイドラインに法案が成立しないとできな い内容が含まれていること。そして、法案の成立を前提とした踏み込んだ 議論を統幕が進めていることが明らかになり、中谷大臣は文書の存在を 「知っていた」と言っても大問題、「知らなかった」と言ってもシビリア ンコントロールが問題になるという窮地に追い込まれました。 審議は紛糾し、理事会が開かれ、野党は資料の確認を要求。結局、委員会 は散会となりました。小池議員が公開した以下の資料はぜひ熟読をお薦め します。 ★「日米防衛協力のための指針」(ガイドライン)及び平和安全法制関連 法案について(自衛隊統合幕僚監部 内部文書、「取扱厳重注意」) http://www.jcp.or.jp/web_download/data/20150810183700620.pdf 【関連報道】 法案成立前提の「自衛隊内部資料」めぐり紛糾(8月11日、TBS) http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2560861.html なお、11日は小池議員の前に大塚耕平(民主)、小西洋之(民主)、柴田 巧(維新)の各議員による質疑がありましたが、その模様は改めてご紹介 できればと思います(中継アーカイブもご覧ください)。すみません。 また、散会したため、井上義行(元気)、和田政宗(次代)、中西健治 (無ク)、福島みずほ(社民)、山本太郎(生活)、荒井広幸(改革)の 各議員の質疑は行われませんでした。 今後の委員会質疑は盆明けの18日(火)以降となると見られます。 ----------------------------------- 【8月11日(火)参議院安保法制特別委員会 一般質疑ダイジェスト】 ※首相出席なし、NHK中継なし ネット中継アーカイブ http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php ※カレンダーの日付(11日)をクリックしてご覧ください。 ◆小池晃(共産) 「5月末に作成された統合幕僚監部の内部文書に、「ガイドラインの記載 内容には、既存の現行法制で可能なものと新たな法案の成立を待つ必要が あるものとが区別されずに記載されている」と率直に書かれている。法案 が成立しないとできない内容を、日米合意して国会審議もなしに発表した ことになる。そういうことですね」 中谷大臣「突然のご指摘だ。どういった経緯によって入手されたか確認し ない限り、真贋を判断するのは困難だ」(速記止まり、暫時休憩へ) ◆中谷大臣 「同じ表題の資料は存在するが、細部まで確認、特定するには時間がかか る」 小池「ガイドラインと法案の関係を示す重大文書であり根幹問題だ。それ を大臣が知らないということ自体が大問題だ」「「ガイドライン及び平和 安全法案を受けた今後の方向性」とある。まだ国会審議の真っ最中だ。既 に統幕がこんな議論をしている。大臣はご存知か」 中谷「即答は困難。法案審議が第一。部内で実施しているのは法案の内容 を研究、分析しつつ現場の隊員により良く理解してもらうこと。審議中に 法案の先取りをするのは控えるべき」 ◆小池晃 「検討していたことを知らなかったのか?」 中谷「ガイドラインについての検討はしていい。法案の中身について組織 として検討するのは当然だ」 小池「答えになっていない」(速記止まる) 小池「この統合幕僚監部の内部文書には「同盟調整メカニズムが常設にな る」と明記され、「"軍軍間の調整所"が設置される」とある。自衛隊はい つから「軍」になったのか。ガイドラインにも法案にもこんな文書はない。 これは法案の成立が前提の文書ではないか」 ◆小池晃 「一番端的なのは最後の日程表だ。8月に法案が成立。1月にキーンエッジ (演習)。2月に法施行と。南スーダンPKOの9次隊が出発して、2月からは 新法制に基づく運用をする、とある。そんなことをどこで議論したのか? こんな検討が許されるのか?」 中谷「今日、突然のご指摘。コメントはさし控えたいが、97年のガイドラ インでの計画検討作業では、共同計画検討委員会において行う一方、日米 安保協議委員会(2+2)が下部組織である防衛協力小委員会の補佐を受け つつ、方向性を検討。新ガイドラインでも共同計画策定メカニズムにおい て行うが「2+2」が同様の責任を負う。ご指摘は当たらない」 小池「全く説明になっていない。PKOの延長は先週金曜に閣議決定したば かり。それが「9次隊」と書いてある。今の答弁によると防衛協力小委員 会の作業は始まっているということ。法案成立が前提の議論であり、部隊 編成まで含めて出されている。これは戦前の軍部の独走だ。絶対許されな い。こんなものが出たままで法案の議論はできない。撤回するしかない」 (速記止まり、暫時休憩。理事会協議へ) ◆鴻池委員長 「平和安全法制特別委員会を再開いたします。本日はこれにて散会いたし ます」 ----------------------------------- <特別版 第25号(8月5日の参院一般質疑録はこちら> http://www.sjmk.org/?page_id=382 <特別版 第24号(8月4日の参院集中質疑録はこちら> http://www.sjmk.org/?page_id=378 <特別版 第23号(8月3日の礒崎補佐官参考人質疑&一般質疑録はこちら> http://www.sjmk.org/?page_id=375 <特別版 第22号(7月29日の参院集中質疑録はこちら> http://www.sjmk.org/?page_id=371 <特別版 第21号(7月28日の参院集中質疑録はこちら> http://www.sjmk.org/?page_id=357 <特別版 第20号(7月27日の参院本会議質疑録はこちら> http://www.sjmk.org/?page_id=354 <特別版 第19号(7月17日の衆院強行採決抗議声明はこちら> http://www.sjmk.org/?page_id=359 <第18号以前のバックナンバーはこちらからご覧ください> http://www.sjmk.org/?page_id=11 ------------------------------------ 発行:集団的自衛権問題研究会 代表・発行人:川崎哲 News&Review特別版 編集長:杉原浩司 http://www.sjmk.org/ ツイッター https://twitter.com/shumonken/ ※ダイジェストはツイッターでも好評発信中です。ぜひフォローを。 ◇『世界』8月号に当研究会の論考が掲載されています。 ぜひご一読ください。 http://www.sjmk.org/?p=300 ◇『世界』7月号、6月号にも論考が掲載されました。 http://www.sjmk.org/?p=194 http://www.sjmk.org/?p=118 *写真=内部文書を手に追及する小池議員(YouTubeより) Created by staff01. Last modified on 2015-08-12 14:28:30 Copyright: Default |