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「一生懸命生きてる人」に感動〜レイバーフェスタの三分ビデオ

12月20日のレイバーフェスタ2014は本当に楽しかった。今回は「三分ビデオ」がオープニング。午前中にもかかわらず、結構人が集まった。集まった15本は「一生懸命生きてる人」「連帯すること」を表現する作品が多かった気がする。

中でも『本八幡駅前交差点』には胸をうたれた。市進学院で長く講師をしていた男性がある日突然解雇を言い渡され、必死になってスクランブル交差点で実情を訴えている姿なのだが、不意打ちを食らった感じ。おもわず涙がでた。本八幡は私が二十歳まで過ごしたゆかりの地で、中学生の頃に市進学院の前進ができ、私もそこに通ったことがある。小さな進学塾がどんどん規模を拡張し、そのなれの果てがこうなった。ロビーで物販している「本八幡交差点の人」は、とっても気さくで楽しい人だった。(写真上)

第2部「冗談じゃない!若者貧困社会」では、現在の若者がいかに過酷なバイトを強いられているかを伝えていた。ドキュメンタリー映像『ブラックバイトに負けない!』もすごかったが、その後のトークショーはさらにすごい。ジャーナリストの竹信三恵子さんは「学生バイトは今や基幹産業。世間ではバイトだから大したことないだろうと思われているがとんでもない」。

30年前に学生だった私の時代は「学業優先」。ところが今は授業中でも携帯で仕事に呼び出され、行かないとクビ。居酒屋で働く女子学生。残業代は現金支給でなく残り物のネギや薬味。手当のつかない深夜労働や17時間労働なんていうのもザラで、忘れちゃいけないのは彼らは昼間は大学に通っているのだ! それでも「学生だからって舐められちゃいけない」と法律を勉強し、社長相手に説得した経験を語る大学生がとてもよかった。

一貫して映像のチカラを駆使した、レイバーフェスタ2014。第三部「香港・雨傘運動」は大きなスクリーンに80日間の攻防が映し出され、すごい迫力だった。普通選挙を求める香港の運動。これほどに若者が立ち上がりったことはかつてなかったという。 

独立メディアのマルコさんは25歳。日本でも3・11以降、初めてデモに参加する人は増えたし、ネットメディアを駆使したりする点で似ていることもあるけれど、香港は学生運動の負の遺産がないからだろうか、闘いの成果は大きく、収束した今もとても充実しているようにみえた。

「雨傘運動」の由来は、催涙ガスを交わすために学生市民が雨傘を使ったから。彼らの話に心揺さぶられたのは、かつて学生運動を経験した団塊世代だけでない。会場からは大学生が「香港の運動に感動した。日本では『やっても無駄だよ』という同世代が多いが、バイトで闘争どころではない現実がある」と発言。これには思わず納得。第二部「若者貧困社会」についてのトークショーで、衝撃的な学生バイトの現実が明らかになっただけに、日本のかつての闘争世代ももっと若者たちと世代間交流する必要があると思う。(堀切さとみ)

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三分ビデオ受賞作・紹介

上映したのは以下の15本でした。参加した人に気に入った作品を選んでもらい、本やグッズの賞を出してもらいました。父の戦争体験・天皇の戦争責任を問うた「捨て石-父20歳赤紙が来た頃」を選ぶ人が多かったです。

01 木村修「中嶌哲演・福井地裁判決を語る」
02 湯本雅典「組合執行部の夏」
03 堀切さとみ「牛飼いの4度目の冬」
04 松原明「いまを生きる」
05 金野正晴「捨て石-父20歳赤紙が来た頃」
06 佐藤茂美「沖縄の新たな歴史が始まる」
07 山崎精一「俺たちはごみではない!」
08 尾澤邦子「韓国・全国労働者大会」
09 長崎広「本八幡駅前交差点」
10 西中誠一郎「奪われた声2・秘密保護法」
11 土屋トカチ「埋もれた記憶」
12 亜北斎「ひとりじゃない」
13 織田忍「喪に服すとき」
14 木下昌明「がん わたしの選択」
15 三田玲子「おさんぽにいこう」

●森本孝子賞「捨て石-父20歳赤紙が来た頃」
●山口正紀賞「おさんぽにいこう」
●大木晴子賞「本八幡駅前交差点」
●小沢信男賞「捨て石-父20歳赤紙が来た頃」

レイバーソング紹介

↓東京マンガ「語り〜DO」「翼をください」

↓板谷信彦「生活保護を使ってよ〜あなたはトップファイター」「平壌でドンチャン」

↓ノレの会「歌のようにステキな世界」「呪文」「権利をこの手に!〜非正規職差別撤廃連帯歌」

↓フィナーレはジョニーHの「みんなで叫ぼうアイウエオ」


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