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水俣に学べ〜馬奈木弁護士「福島県教育研究集会」で語る

10月11日、福島県南会津郡下郷町で開催された福島県教育研究集会(主催・福島県教職員組合ほか4団体)で、水俣公害裁判を第1次訴訟(1970年〜74年)から闘ってきた馬奈木昭雄(まなぎあきお)弁護士(写真)が、「人権を守る〜福島と水俣、玄海から考える〜」と題して講演した。

馬奈木弁護士は、御自身が担われた水俣裁判の経験をふんだんに引用され、それと福島原発震災の現状が深く関連していることを力説した。

まず、なぜ水俣裁判が70年から今日まで44年間、半世紀近くという長きにわたって続けられてきたのか。それは、国が最高裁判決をも無視をすると言う姿勢だったからだという。その国の姿勢は、今回の原発震災や再稼動の動きにも連なっているのだと。

例えば「安全神話」と言う言葉が何故生まれたのか。それは、今回の原発事故に限らず、日本中のいわゆる危険な施設を行政が建設する時の姿勢、つまり「国が決めた基準が安全なのだ」という姿勢が生んだ言葉なのだと。つまり、国が決めた基準が「安全」だとされてきたのだと言うことに気づかなければいけないのだということだ。

そして、国、政府の本当の狙いは原発の再稼動なのだから、国は原発震災の真相や原因があらわになることを一番恐れているのだと結論付けた。そして、真相や原因を隠すために国が望んでいることは「被害者が黙ること」なのだということを付け加えた。

震災から4年目という今、われわれが原発の再稼動を許さずすべての原発の廃炉をめざす上で今何が必要なのか、今一度原発震災が起されたときに立ち返り、国を相手に闘いを再構築していく上で極めて重要な視点が指摘されたと感じた。(取材・10月11日 湯本雅典)

動画(YouTube 4分半)

*馬奈木昭雄さんプロフィール
水俣病訴訟のほか筑豊じん肺訴訟弁護団団長、よみがえれ有明海訴訟弁護団団長をつとめるなど労働、地域の問題に積極的にかかわってきた。著書に「人権を考える本3、公害・環境と人権」(共著)、「たたかい続けるということ」(聞き書き、西日本新聞社)がある。


Created by staff01. Last modified on 2014-10-14 12:24:28 Copyright: Default

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