〔詩〕
あっていいの こんなこと
石川逸子
「服務事故再発防止研修」を受けさせられている
公立学校教員 T・Sさん
生徒に暴力をふるったのか
それとも 生徒のいじめに加勢したとでも
いいえ
卒業式・入学式での君が代斉唱に
異議の心から
しずかに着席しただけです
「思想の自由まで奪おうと
研修を強要しないでください」
要請書を持って
Tさんの学校におもむいた 八人
外来者入口を通り
受付窓口で 手続き中
「不法侵入! 不法滞在!」
大声で叫んだ 副校長
同時に携帯で
警察に出動要請
十分後に ざざっと現れた
制服警官十一名・私服警官十二名
たちまち 校内から排除されてしまった 八人
後日 警察に抗議に出かけた ひとびとの
「市民の生活を守ることが 警察の仕事では?」
問いへの答えは 「警察の仕事は 秩序維持」
倒された京都古寺の老木 切れ端をもらい受け
虚空間のある 木彫作品に仕立てた T・Sさん
その作品の絵葉書を しみじみ 見つめ
「君が代強制は 文化と芸術への攻撃」との主張に頷きます
かつて アジア侵略の応援歌だった 君が代
幼いわたしの心にも 植えつけられた 天皇は「現人神」
その「神」のため 命も捧げよ といわれ 死んでいった 若者たち
今 時の首相が 「国家・国民ノタメ」に死ね! と叫んでいます
―2014・7・15
↓石川逸子さん
↓T・Sさんの木彫作品
↓石川さんは「警察出動事件」(6/10)のレイバーネット記事を読み、詩をつくったそうです。 6.10記事
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staff01.
Last modified on 2014-07-23 12:40:23
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