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「人間らしさ」学校に取り戻せ!〜4人の「君が代」処分に抗議して行動

東京都では、今年の卒業式で4人の教員が「君が代」不起立をし、処分をされた。これに対して、3月31日、市民や元教員が抗議の行動・集会を行った。

朝、板橋特別支援学校の前には、花模様の地に「人間らしさ」と大きく書かれた横断幕が掲げられた。学校は春休み中だが、「君が代」解雇をさせない会、学校と地域をむすぶ板橋の会のメンバーなど約10人が、登校する教職員に向けて、同校の田中聡史さんが減給処分を受けたことを知らせるチラシをまいた。田中さんを心配する同僚の声もあった。

市民たちは、真下校長に抗議書を届けようとしたが、応対した経営企画室長(写真上)は、「校長は会わないと言っている」と繰り返すばかり。会わない理由を問うと「答える必要はない」という返事が室長を通して返ってきた。問答無用の校長の態度に「これが教育者のすることか、説明のできない処分をしないでほしい」とみんなから声が上がった。


    *校長が受けとらない抗議書を壁に貼る根津公子さん

都教委を訪れると、窓口の波田教育情報課長は、「朝ナマ」の録画を観ている最中だった。抗議書をその場で読み上げようとすると、手続きをふんでからでないと会わないと拒否。押し問答のすえ、抗議書はその場にいる大勢の職員が聞こえるような、大きな声で読み上げられた。

波田課長(写真上)は、一部市民の要請行動には、いろいろな理由をつけてこの一年ほとんど姿を現していない。無責任な態度に業を煮やしていた市民たちが溜飲を下げた一幕だった。

午後からは、抗議集会が水道橋の全水道会館で開かれた。参加者は約80名。主催者(四者卒入学式対策本部)によれば、都教委は各学校の校長に対して、送辞・答辞の事前確認、式場外の国旗の掲揚までこまかく指示し、職員の発言や同僚への働きかけ、個別職務命令の受け取り状況まで報告を求めているという。

卒・入学式だけでも異常ともいえる管理強化が東京の学校では進んでいる。そうした中、井黒豊さん(都立淵江高校/写真上)は、「君が代」斉唱時、不起立ではなく身体を前屈みにして抵抗の意思を示した。都教委からは事情聴取があったが、処分はなかった。

今年三回目の不起立で戒告処分を受けた鈴木たけしさん(都立工芸高校・定時制/写真上)は、「今の状況は、個人の闘いのレベルをこえている。エネルギーは、10・23通達体制(「君が代」強制)をなくすことに投入したい」と語った。

6回目で減給1ヶ月処分を受けた田中聡史さん(板橋特別支援学校/写真上)は、「卒業式当日、主幹や都教委が校門の内側にビデオカメラを設置して、市民たちのビラまきの監視・妨害をした。公務員が職務として表現の自由を妨害するのは、恐ろしいことだ」と話した。

なお、4月4日(金)午前8時20分から、被処分者の会の呼び掛けで、再発防止研修抗議・該当者支援行動が予定されている。場所は、東京都教職員研修センター前(JR水道橋東口、地下鉄水道橋 都立工芸高校隣)。

報告・写真=佐々木有美        


Created by staff01. Last modified on 2014-04-01 13:32:11 Copyright: Default

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