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LNJ Logo 入学式不起立処分に抗議の声を上げてください(辻谷博子)
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*レイバーネットMLから
佐々木有美です。

「日の丸・君が代」強制下の大阪府の入学式で、二人の教員が不起立をしました。
そのうちの一人は、レイバーネットTV「教育特番」に出演してくださった辻谷博
子さんです。
辻谷さんの不起立への思いを伝える以下のメールを kimigayo-iran MLから転
載します。
4月25日(水)には、処分抗議の行動が現地であります。
可能な方はぜひ駆けつけてください。
また「入学式不起立者2名を処分をするな」と府教委へ電話やファックスを入れてく
ださい。

 電話 06−6944−6896
 ファックス 06−6944−6897

転載ここからーーーーーーーーーーーーーーーーー

(BCC)(転載歓迎) 大阪の笠松です。報告とお願いです。
○(報告) 大阪市教委の「卒業式不起立の無法処分抗議!」4/23市役所前ビラ
(組合ニュース)配り、8:00〜9:00過ぎ、市民の応援含めて4人で500枚
を配りました(出勤職員に約400枚、残りは街頭配付)。職員の表情が以前より硬
く、顔見知りの教育委員会職員もビラは取ってくれても「おはようございます。」の
返事が返ってこないのが気になりました。
◎(お願い) 同じ所属組合の辻谷さんが、4/25(水)に府教委から、「職員基
本条例」施行下で初の「入学式不起立」戒告処分を受けます。違法な「誓約書」(人
権侵害の転向強要)を阻止するために、ホットライン大阪で抗議・支援の現地行動に
取り組みます。ご都合のつく限り一人でも多くの教職員・市民みなさんの参加をお願
いします(天満橋・大阪府庁本館の南隣の府庁別館前です)。以下は、本人からの訴
えです(実名でいいです)。  以上です。

・・・・・・・・・・
大阪府立高校教員の辻谷です   
日の丸・君が代強制反対運動を共に闘っているみなさまへ
〜入学式「君が代」斉唱不起立処分伝達・研修の強行に共に抗議の声をあげてくださ
い〜
 当該からのお願いです。4月25日(水)午後1時〜3時、大阪府庁別館で処分伝達な
らびに研修強要への抗議集会があります。是非ともご参加いただき、共に抗議の声を
あげてください。
 1952年生まれの私は親の世代の戦争体験を聞き育ちました。また10代後半で迎えた
1970年代は、日本の戦争加害責任が戦後史のなかで浮かびあがって来た時であったの
かもしれません。世代論的に語るのは問題があるかもしれませんが、日の丸君が代の
強制を許すことは、私の世代にしてみれば、とりもなおさず過去の歴史に盲目になる
ことを意味します。また、昨今の格差社会における貧困の問題、苛酷な労働現場の問
題を考えても、批判精神が育まれることなく、自己責任論で絡めとられる従順な若者
を育てかねない現行の教育の問題性に自覚的であるならば、その上に、国旗国歌に
よって国家への帰属心を植え付けることはひじょうに危険なことでもあります。考え
てみると、「君が代」は、集団を統治統制するには非常に有効なツールです。それ
は、論理ではなく情緒やイメージの側 面から、いつのまにか、多くの人々に諦めと
虚無感、あるいはその逆に高揚感を抱かせ、消極的にせよ積極的にせよ集団への帰属
意識のもと集団同調意識のなかで次第に権力に対してものを言う気力を奪っていくか
らです。
 振り返ってみると、1985年当時の文部省による「徹底通知」、1989年学習指導要領
における強制の強化、1999年国旗・国歌法…年々学校への「日の丸」「君が代」の強
制は強まってきました。学校へ「日の丸」「君が代」を持ち込ませることに反対して
いた多くの教員は、抵抗への諦めからか次第にものを言わなくなりました。教員管理
の強化ともあいまって、ものを言えなくなった教員たちも少なからずいました。「君
が代」は「ものを言えない・ものを言わない」システムとして教員支配に有効であっ
たわけです。そして支配された教員によって一人ひとりの子どもの教育への権利が侵
害されていくことは明らかだと思います。
新勤評制度も、教育基本条例(教育行政基本条例・府立学校条例・職員基本条例)
も、ある種「君が代」を利用した教職員支配のシステムであり法律だと考えられま
す。どれほどおかしい、理不尽だと思おうが、分断された多くの教員は「思考停止」
状態に陥らざるを得ません。また、教員も労働者・生活者である以上、賃金を犠牲に
し、職を賭して、それでも闘うには限度があります。教員は病んでいくしかない状況
です。
 そんな状況のなかで、それでも声をあげていく、それが新勤評反対運動であり、
「日の丸」「君が代」強制反対の運動だと思います。私はますます運動の必要性を痛
感しています。しかし、その一方で、いつの運動どの運動も抱える、ある種宿命論的
な困難な問題点が私の意識のなかには絶えず存在します。それはうまく言えません
が、次のようなことです。組織論的に運動を展開していくとき、「私」は尊重される
か、「私」を貫くことができるかという問題です。私にとって最も大事なことは
「私」を生きることです。(だから戦後民主主義はダメなんだ。こんなワガママな人
間が生まれるんだと、ウヨクからは攻撃されそうですが。笑)
 私は、2012年度入学式国歌斉唱時「不起立」で臨みました。私にはそれしかなかっ
たのです。私個人の在り方としては完結しています。ただ、多くの方々と共有し連帯
し創りつつある教育運動として、「不起立」が有効であるかどうか、いや何らかのマ
イナス要因にならないかという不安はありました。今もあります。しかし、その不安
を抱えつつ、連帯し希望につなげていきたいと強く思っています。一人ひとりが
「私」を生きるなかで、運動を模索し、そして多くの方々と連帯し、今後、この国
の、この社会の、一人ひとりの「私」をないがしろにしようとする政治や経済のあり
ように対して異議申し立てを行っていきたいと考えています。運動は一人ではできま
せん。私は多くの方々と運動を創っていきたいと 思います。
 4月25日(水)午後1時半から新条例のもと、不起立処分伝達と研修が強行されま
す。
多くの方々に支援と連帯をお願いします。どうかよろしくお願いします。



Created by staff01. Last modified on 2012-04-23 21:58:27 Copyright: Default

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