防災訓練に保守復活政治キャンペーンを持ち込ませてはならない(平田一郎) | |||||||
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防災訓練に保守復活政治キャンペーンを持ち込ませてはならない平田一郎(ピースサイクル三多摩ネット事務局) 9月2日、三鷹市で初めて自衛隊が参加した防災訓練が行われる、何らかの行動が必要という知らせが20日夜に来た。6月練馬の首都圏師団・特殊部隊の市街地・商店街徒歩進軍作戦訓練、7月の偵察・通信隊の23区・区役所内への拠点設営作戦訓練がありいやな感じがしていたので、早速取り組んだ。まず三鷹市への「自衛隊は参加しないで」の申し入れ書の案文をピースサイクル三多摩ネットとして作成、提案した。国立からの知らせで三多摩地域での自衛隊の防災訓練参加の数が分かった。立川市では数年前からヘリまで飛ばしたが、抗議したらヘリは来年からとりやめるとかの情報が来た。今回の行動は、だれが呼びかけで、誰が賛同か不明だったが、ともかくみんなの協力で一気に進んだ。 私たちの行動予定としては、三鷹市への要請書の趣旨説明・申し入れ、市庁舎周辺と三鷹駅頭での情宣、当日の防災訓練会場でのスタンディングなどを相談して決めた。 顔に泥を塗った陸自・特殊部隊の市街地徒歩進軍に反対して掲げた6月の市民行動の横断幕には「災害支援ありがとう!でも、迷彩服はごめんです!」と書かれていたのは参考になった。また右翼情報で、23区への陸自拠点設置が、必ずしもうまくいっていなかったこともインターネットで簡単に分かった。 8月31日、三鷹市は担当者が市民からの要請書を受け取り、意見を時間をさいて聞いてくれた。しかし、参加する自衛隊の詳しい内容、車両数、兵士、指揮将校数、最後まで教えてくれなかった。後に分かったのは、参加兵士16名、中型車両3、ジープ(指揮通信?)1。 防災訓練も住民の協力も必要であり、緊急時には、人的資源を持つ自衛隊への緊急支援要請は必要なのだ。しかし、都道府県知事の要請もなく、法的手続きを省略して、やたらと迷彩の戦闘服でやってくる。そこに参加する自衛隊が、災害救援に名を借りて「宣撫作戦」をすることを批判するには、どう表現すればいいのか?そこが問題だった。私たちの横断幕は「自衛隊ではなく、専門の災害救助隊を!」「カレーライスは住民の手で」となった。 私たちはいつも「自衛隊は違憲」と言ってはいるのだが、東日本大震災で自衛隊の救援・捜索活動は2万人を動員し、米軍まで参加、大々的に宣伝され評判が上がった。実際には防災無線放送を続けていて津波で亡くなったり、「避難しろーッ」と消防車で叫びまわって大波にのまれた消防隊員たちや、辛うじて助かっても家族を失いながら、必死で住民と共に救援・捜索にあたった多くの地方公務員・消防隊員・消防団たちは小さくしか報道されなかった。しかし市町村合併につづく公務員削減の対象とされ、担当者が津波で亡くくなり、住民のリストも分からなくなった被災農漁村・寒村の「役場機能の衰退」は、一向に報道されなかった。 迷彩服ではなく、オレンジ色の遠くからでも分かる服を着た救助隊が何万人もいれば、どんなに心強いことだろう。 大規模な災害救助隊が必要である。少なくとも現在の消防に付属した救助隊は、災害対応に、広域に対応して早急に充実されなくてはならない。30万人の自衛隊は2万人しか動員されなかった。現在の公共の災害救助組織はきわめて貧弱であり、住民に自助、共助などと言っている。住民は「お上」が言わなくても非常時には命がけで動く。災害訓練にみんなが真剣になれないのは、国家上主義(天皇制)の復活を目指す政治的な勢力が、自衛隊を立てて、絶えず防災訓練にまとわりついているからである。 会場となった井口小学校を出るとき、土産に4年間の賞味期限の保存食ビスケットと一緒に保温用レスキューシートを渡された。メイドインチャイナ。「領土がほしい」という石原都知事は自分の孫の世代が、毎日、口にしたり身にまとうあらゆる物が中国・韓国製品であることを知らないふりをしている。 消防庁と自衛隊の予算を比較すれば、地方の自治体の職員が次々と削減されているのをみれば、国家予算が「防災」とは逆の方向に向かっているのがわかる。結局、緊急時には人的資源を確保している自衛隊に頼らざるを得ない。しかしこの組織は、全く一方的に国民を動員し、まったく一方的に侵略の被害を受けたよその国の人々がいるという歴史を、いまだに理解していない健忘症の特別公務員なのだが、さらに困ったことには日本国外務省は「慰安婦」問題の解決を放置し、歴史認識を放棄して、思考が麻痺していることだ。 防災訓練に保守復活政治キャンペーンを持ち込ませてはならない。 Created by staff01. Last modified on 2012-09-03 15:35:59 Copyright: Default |