報告 : 原発被害者を支援する法律の早期成立を求める院内集会 | |||||||
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原発被災者支援立法の実現に向けた大きなうねりを!4月6日、国会衆議院第2議員会館で「原発被害者を支援する法律の早期成立を求める院内集会」が開かれ市民、福島県民、国会議員など110名が参加した。(福島の子どもたちを守る法律家ネットワーク、国際NGO FoeJapan他の共催) 「原発被害者を支援する法律」の制定運動は、政府の「収束宣言」とは裏腹に福島県を中心に拡散した放射性物質による線量が下がらないにもかかわらず、福島県内では未だに20mSv/年(国が定めた基準値の20倍)が避難を促す基準値となっている現実を反映し、福島現地、日弁連等からその必要性が叫ばれてきた重要課題だ。 そして今国会、やっと与党から「原発事故被災者の生活支援等に関する施策の推進法案」、野党からも「東京電力原子力事故による被害からの子どもの保護の推進に関する法律案」が提出され、今審議が進められている。 緊急に呼びかけられたこの集会は、課題がありつつも被害者支援の立法化の動きが始まったことを評価し、どう課題を埋め立法化を実現していくのかを議論し、確認していく場としてきわめて意義の大きな場となった。 現在国会に提出されている与党案では、国が原子力災害から国民を保護する責任を負っていることを認め、原発被災者全般を対象とし、「支援対象地域」という形で、その区域から避難した人、または生活する人への支援策を講じることが定められている(第七条、八条、九条)。これは、この間子どもたちを放射能から守る福島ネットワークなどがずっと訴えてきた「選択的避難地域の設定」と合致し評価できる。しかし「支援対象地域」設定の基準が、「一定の基準以上の放射線量が計測される地域」とあいまいなこと、また避難者への支援の内容に医療支援、子どもの就学支援、生活上の負担軽減支援が抜けているという大きな課題が存在する。野党案では、これらの点がある程度押さえられていることから、今後は与野党案の議論の煮詰めが必要であるという報告がなされた(日弁連事務総長・海渡雄一さんの報告 写真上)。 福島現地からは、「私たちは異常な放射線レベルの中での生活を強いられている」(南相馬市の住民)、「福島県の高校生は復興になくてはならないと言われながら、命を守ることが軽視され続けている。これは、児童虐待に等しいのではないか」(福島市の母親)、「福島県には、国の安全基準の20倍が当てはめられている、いわば無法地帯だ」(子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク、中手聖一さん 写真上)など切実な発言が相次いだ。 原発被災者支援の立法化の動きがいよいよ本格化する。しかしまだまだマスコミを含め、世論の盛り上がりは大きいとは決して言えない。今国会での焦点化はもちろんのこと、市民レベルでもっとこの取り組みの意義を広めることが求められている。(湯本雅典) Created by staff01. Last modified on 2012-04-07 12:33:51 Copyright: Default |