「原子力発電に関する電力総連への申入れ」へのお願い

＊レイバーネットMLから

立川テント村の岩下です。

テント村は「福島原発事故緊急会議」に参加し、岩下はその中の
「東電への申し入れPJT」で活動しています。
今回の事故にについては、政府・政党・東電・マスコミだけでなく、
原発を推進してきた電力総連にも責任があります。また電力総連は、
民主党の見解を「原子力発電が基幹エネルギー」に転じさせ（07年）、
連合に「原発推進」を大会決議（10年）させてきました。その中で
最下層の原発労働者は、不法な雇用や野放図な被曝への抵抗や抗議の
声を封じられてきたのです。
今回の「申し入れ」は、電力総連の責任を問い、被曝労働者への連帯
の道を探るものです。連合が原発推進方針の「凍結」を決めましたが、
その流れを確定する必要もあります。
ぜひ申し入れ書への賛同・連名をお願いします。ご連絡は緊急会議、
または岩下のAddress への返信でもＯＫです

【要請文と、申し入れ書を添付します】

「原子力発電に関する電力総連への申入れ」への

ご協力のお願い

 

労働組合、労働関係団体、社会運動団体、有志個人 各位


2011年5月25日

福島原発事故緊急会議（申し入れプロジェクト・チーム）

【代表連絡先】東京都文京区関口1-44-3 信生堂ビル2F ピープルズ・プラン研究所気付

Tel:03-6424-5748  Fax:03-6424-5749 ウエブサイト:http://2011shinsai.info 

　　　　　

皆様の日ごろの諸活動、脱原発・反原発に向けた取り組みに敬意を表します。

　私ども「福島原発事故緊急会議」は、3月11日の東日本大震災および福島原発事故をうけ、共同の
動きを創り出そうとする有志の個人・団体による集合体です。

　現在のところ（1）院内集会プロジェクト（国会議員と連携して情報公開の要求や、安全委員会な
どの追及をおこなう「院内集会」設定）、（2）被曝労働者プロジェクト（独自の「安全手帳」の配
布や、被曝労働者を支援するための態勢準備）などを柱に活動しています。

　それらと並行して、このたび電力総連（全国電力関連産業労働組合総連合）に対する申入れを行う
ためのプロジェクトを立ち上げました。

原発建設の推進には政府・政党・財界とともに、電力総連が重要な役割を担ってきました。とりわけ
民主党や連合に働きかけを行い、民主党には原発の位置づけを従来の「過渡的エネルギー」から「基
幹エネルギー」へと転換させました（2007年）。また連合は2010年の30回大会で「原子力発電の推進
」へ舵を切っています。

　福島原発の現場へと目を転ずると、事態の長期化が避けられない情勢下、現場の労働者の権利と健
康を守り、不法な労働者募集をやめさせることが急務です。また労働者の抵抗や抗議の声を抑え込む
「力」をはねのけ、多くの人々に生の情報を知らせることも大きな意義を持ちます。

原発推進の政策の「根」を絶つことと、危険な被曝労働から労働者を守ることを、二つで一つの課題
とする必要があるでしょう。

　そこで多くの労働組合・労働関係団体・社会運動団体・有志個人の力を合わせ、電力総連に「今の
ままでいいのか？」と働きかけを行いたいと思います。またその行動を広くアピールすることで脱原
発・反原発の流れを強め、事故現場で作業にあたる労働者に連帯の意思を伝えたいと考えます。

　ぜひとも「申入れ」への賛同と参加をいただきたく、ご検討くださるようお願いいたします。


お願い事項

①   別紙の「原子力発電に関する電力総連への申し入れ」をご検討いただき、申し入れ書への連名
をお願いします。

②   申し入れは6月20日前後に東電本社内の電力総連事務所で行うことを計画していますが、その場
に同席し、電力総連との討議に加わってくださることをお願いします。（日時は6月上旬に電力総連
と調整の上、ご連絡します。場所は東電本社内の電力総連事務所の予定です）

③   申し入れの後、「報告集会」を設け広く結果をお知らせしたいと考えますので、ご参加をお願
いします。（②項の日時決定後に場所等を決定、ご連絡します）


＊急で恐縮ですが、6月10日までをめどにご検討をお願いします。

＊申し入れ書への連名をご承諾いただける場合、福島原発事故緊急会議（申し入れPJT）あて、下記
のご連絡をお願いします。

      区分
     名称
     連絡先
     その他、ご意見や

      ご要望
     
      団体
     団体名
     ご連絡担当者名
     住所、Tel  Fax 

      メールアドレスなど
      
     
      個人
     個人名
     所属団体など（あれば）
     



原子力発電に関する電力総連への申し入れ（最終案）

110525 福島原発事故緊急会議（電力総連申し入れPJT）

 

福島原子力発電所の深刻な事故に対する、長期かつ困難な努力に敬意を表します。

同時に、事故補償のためとして東京電力の社員・労働者に２０％の賃金カットやリストラの動きがあ
ることに関し、企業の経営責任を社員・労働者に転嫁することに反対を表明します。そのうえで、様
々な労組・労働関係団体・社会運動団体、そして個人からなる私たちは、以下のように考えます。

東京電力・清水社長は福島第一/第二原発について「廃炉」の方向性を打ち出し、また中部電力にお
いても浜岡原発全炉の運転中止を行いました。このかん原発に関しては、原子力発電原料の採掘から
廃炉・廃棄物処理にいたる全ライフサイクルでの危険性が主張されてきました。また原子力発電が必
ずしも「安価」な発電方式ではないことが明らかになってきており、今回の事故も考えれば「クリー
ンなエネルギー」でないことも明白です。

電力総連は一貫して原発推進のため、労使一体となり、自ら政府・政党・マスコミに働きかけ、国民
的な合意形成を目指してきました。福島原発事故が暴きだした事実を正面から受け止めるなら、電力
総連の「基本方針」の見直しが求められている情勢ではないでしょうか。

また事故現場ではすでに数名がなくなり、重い内部被曝をしている労働者も発生しています。また厚
生労働省も懸念するような、不当・不法な短期労働者の募集・求人・契約が行われている実態があり
ます。危険にさらされて働く東電・関連会社の社員、とりわけ最も弱い立場にある非正規・未組織の
短期労働者の権利と健康を守るため、電力総連としても電力会社に対し要求を行う必要があると私た
ちは考えます。

 

以上のような認識から、私たちはいくつかの質問と申し入れを行います。真摯にご検討されるととも
に、私達とのあいだで継続的な討議の場を持ってくださるようお願いいたします。

 

―記―

（１）  福島原発事故に関する労働者の状態、労働者保護についての質問

１．「３・１１」以降の東電社員、関連会社社員、そして数次にわたる下請け労働者の労働環境に関
する情報と、それに対する電力総連の見方や対処について

２．地震・津波と原発事故への対応において、死亡災害や激甚な被曝災害が発生していますが、それ
に対する電力総連の見方や対処について

３．死亡災害があったにもかかわらず、まだ労働基準監督署の福島原発立ち入り調査がないと聞いて
いますが、東京電力による届け出の状況と、電力総連の対処について

４．５月１３日付けで厚生労働省の労働基準局長および職業安定局長の連名で「労働者の募集や求人
の申込み、労働契約の締結に当たっての労働条件等の適切な明示に関する要請書」が出され、特に東
京電力あてにも要請が行われています。電力総連としての認識と対処について

 

（２）  非正規・未組織の短期雇用労働者についての申し入れ

１．原発を有する９電力会社に対し、短期労働者の電力会社による直接雇用と、電力会社社員なみの
教育訓練・健康管理・労災補償を要求すること

２．同じく原発を有する９電力会社において、電力総連として被曝した短期労働者の労災認定行動、
雇用責任・損害賠償責任の追及行動に関し支援・連帯行動を行うこと

 

（３）  電力総連の「基本認識」の白紙化・再検討の要請

１．連合の原発推進政策「凍結」決定もふまえ、電力総連が以下の「基本認識」（「原子力政策大綱
決定

　にあたって」05年10月14日）を、いったん白紙にもどして再検討されることを要請します

１）ＣＯ２を発生しない「原子力発電が基幹エネルギー」との考え方

２）「原子力発電の推進と国内完結型の核燃料サイクルの確立」との方針

３）「立地から廃棄物の処理・処分に至るまでの原子力利用に関し・・・国民の合意形成」という取
り組み

４）以上をもって「日本のエネルギー政策の一翼」を担うという立場

 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

2011年●月●日

福島原発事故緊急会議　住所　連絡先

　　　　　　　　　　　　　申し入れ諸団体名　申し入れ個人名（所属団体名）