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松原明です。

ジャーナリストの立山学さんが、2月24日になくなったことがわかりました。
きのう親族から関係者に連絡がありました。大げさにするなという本人の遺志もあり、
葬儀は身内ですませたとのことです。口腔がんが原因で、享年75歳でした。

立山さんはジャーナリストで運動家です。国鉄分割民営化問題は一貫して取り組んでお
り、多数の著作があります。とくに民営化された1987年当時は、鎌田慧さんらと一緒に
国鉄民営化に反対する大論陣を張りました。1987年3月31日の民放テレビ特番「国鉄最
後の日」に出演していた立山さんの姿を思い出します。講演も抜群に面白い人でした。
運動家でありながら、普通の人につうじる言葉を持っていてわかりやすい。でも権力や
御用学者に対しては「毒舌」です。私もそのころから知り合い、たくさん教えていただ
きました。

また最近では、「レイバーネット」に「立山学の渾身レポート緊急連載〜国鉄分割民営
化の罪と罰」を連載中で、昨年7月15日の第三回（http://www.labornetjp.org/news/2010/0716tate
）が最後になってしまいました。その回では、政府の「新経済成長戦略」
を批判し、新幹線の海外売込みと並んで原発の海外売込みについても言及しています。
病気になっても連日図書館に通い、資料を調べ、執筆を続けてきました。書きたいこと
、言いたい事がやまほどあった人で、数年前にがんとわかっても、たんたんと仕事を続
けていました。インターネットとは縁のない方でしたが、発表媒体が狭まる中、立山さ
んにとって「レイバーネット」は貴重な発表媒体になりました。「レイバーネットに出
すと、たくさん反響がある」と大変喜んでおりました。「体調が悪いので連載が遅れて
もうしわけない」と私に連絡があったのは、ことしのはじめのことだったと思います。「書
くことで闘ってきた」方でした。ご冥福をお祈りします。

なお、関係者とも相談して、「しのぶ会」などできればいいと考えています。