報告 : レイバーネット総会、私たちのメディアめぐって熱い討論 | |||||||
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レイバーネット日本の2011総会が、東京しごとセンターセミナー室で開催された。参加者は名古屋からの来場者も含め44名で、終始活発な論議が行われた。第一部では、活動報告や方針提起があり、私たちのメディアの特徴として「アクティブ・ラジカル・多様性」が強調された。またプロジェクト活動を拡げることで、会員一人ひとりが得意な分野で力を発揮しよう、との呼びかけがあった。第二部では、安田幸弘さんと松元ちえさんの報告を受け、ディスカッション。特にレイバーネットTVの可能性と課題に議論が集中した。「IT技術に振り回されるのではなく、伝える中身の充実が大事」「TVを一緒に観る会をつくろう」「若者との接点はケータイから」など、次々と意見が出された。(M) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 第2部はジョニーHさん(写真)の元気な歌から始まった。「VACATION」のメロディに乗せた替え歌「有給休暇を取ろう」だ。その後、「日本のメディアアクティビズム」が上映された。 安田幸弘さんは「テキストメディアについて」と題し、市民が使う通信技術の歴史を振り返った。「テキストメディア」とは、紙と鉛筆による伝達手段を指す。インターネットが今日のように普及する前段階として、ファックス通信やパソコン通信があり、レイバーネット(LN)も一対一のメールから始まった。 その後のウェブサイトの広がりによって、それは通信でありながらメディアとしての性格も併せ持つことになる。LNは自立したサーバーとサイトの管理で、通信会社や政府による統制を受けにくいのだという。そして1999年11月、シアトル反WTO闘争を機に、現地の行動をリアルタイムで発信する「インディメディア」が花開いた。 現在はどうか。「ツイッター」に見られるように、個人のメッセージはシンプルになっている。わずか140字ほどの「つぶやき」が流行っているが、ソーシャルネットワークのなかでは、これもまた社会的な意味を持つととらえる。安田さんは、パブリックメディアとプライベートメディアをそれぞれ中央集権型、私的脱中心型の座標軸にたとえ、「レイバーネットの記事もやがて社会的な意味を持ってくる」と結んだ。 松元ちえさんは「レイバーネットTV」(LNTV)について語った。番組づくりはとても楽しく、手応えを感じているという。 そんな「LNTV」をこれからどう育てていくのか。松元さんは、参加型、双方向であること。スポンサーがつかないため、大手メディアが敬遠する企業批判ができること。ゲストとして招かれた当事者の発言が、敵側に裁判で引用されるなど、影響力が大きくなっていることなどを挙げた。 9回の放送を終えた今、視聴者のさまざまな声から、問題点も浮き彫りになった。ひとつは技術や機材をフルに使いこなしているかという点。運営資金の問題。そして活動家の世代間格差という現実だ。労働運動や組合活動には近寄りがたいと感じる若者層とのギャップを、IT技術で埋める必要がある。ハード運用のための技術の習得は極めて重要で、講座の開催など、取り組むべき方向性も明らかになった。労働組合というジャンルだけにとらわれることなく、誰でも報道対象にする。松元さんは、「一人も取り残さないメディアをめざす」と力を込めた。 総会出席者からも、活発な意見が出された。街頭テレビをみんなで見たように、パソコン環境がない人々のために「LNTVを見る会」を立ちあげること。事前に番組表を作り公開すること。アクセスの多い「イベントカレンダー」などの活動スケジュールを、番組にも反映させること。 パソコンだけでなく携帯電話でも視聴ができるようにすること、などだ。安田さんは最後に、「テレビスタジオに集まることにも意味がある。そうやって運動の輪が広がればいい」と結んだ。 2時間半という限られた時間のなかで指摘された課題。議論が尽くされたとは言えない。新しい挑戦には、常に未知のリスクがつきまとう。それでも走りながら考え話しあう、風通しのいい開かれた集団であり続けること。それが私たちの強みだと実感した、中身の濃い総会だった。(Y) Created by staff01. Last modified on 2011-03-07 22:24:09 Copyright: Default |