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LNJ Logo レイバーフェスタ大阪参加報告〜映画「外泊」のインパクト
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レイバーフェスタ大阪参加報告

 12月13日(日)、大阪天満のエルおおさか南館ホールで開かれた
「レイバーフェスタ2009大阪」は、東京と大阪の3分ビデオ作品、
キム・ミレ監督のドキュメンタリー「外泊」、そして創作レイバー落語、
寸劇といったプログラムで進められた。
 今回のレイバーフェスタ大阪は、関係者の熱心な宣伝や、目玉上映の
「外泊」が朝日新聞などで紹介されたこともあり、主催者の予想を大幅に
上回る220人が来場、ホールは補助席を出すほどの盛況だった。
 終了後は、「外泊」に登場した当該2人を招いての交流会が開かれ、
イーランド闘争の当時の状況などの話題で大いに盛り上がった。
文責:安田(ゆ)
...以上、客観報道部分。

以下、主観報告。
というわけで、大阪のレイバーフェスタはすごい盛況でした。
ふだん、東京では裏方をやってたりして、ゆっくりプログラムを楽しめ
ないのですが、今回は「お客さん」の身分で、走り回る現地のスタッフの
奮闘を横目で見ながら観客に徹していました。いつもの「3分ビデオ」や、
落語、寸劇も楽しんで見させてもらいましたが、やっぱり圧巻は「外泊」
でした。関係者が事前の宣伝やチケット販売にはげんだこともあり、前日、
朝日新聞で紹介されたこともあってか、例年の入場者数を大幅に上回り、
用意していた200部のパンフレットが足りなくなってしまうほど。とてもいい
映画です。

また、「外泊」に登場した当該を呼んだのも今回の成功のポイントだった
かもしれません。最初、監督を呼ぼうかという話もあったそうですが、
やはり普通の映画祭ではなく「レイバーフェスタ」ですから、あの占拠闘争の
中心で警察と衝突し、放水を浴びながら頑張った当該を呼んだのは大正解
だったと思います。日本の組合もそうですが、韓国でも労働運動というと、
男たちが仕切る世界、その中で本当にしたたかに闘っているのが、彼女たち
女性の労働者です。男たちが中央でセクト争いをしたり政治のかけひきを
やっている間、彼女たちが家族と闘争の板挟みになりながら最後まで多くの
女性労働者たちが現場を守ってきた苦労がスクリーンにも映し出されますが、
直接当該の口から聞く話は格別です。
また、イーランドは2009年の女性運動賞を受賞していますが、
終了後、ビールを飲みながらの交流会でも、さらにいろいろな裏話などを
聞いてきました。今回は、最初、日帰りを考えていたのですが、ネットで
安い大阪出張パックを探し、予算内で一泊できたので、夜までじっくり
話ができたのはよかったです。東京にも呼べればよかったんですが、まあ、
次の機会にでも来てもらいましょう。

ちなみに、外泊の舞台になったイーランド闘争については、レイバーネットの
サイトで詳しい記事を読むことができます。
http://www.labornetjp.org/worldnews/korea/topics/ELand
または、サイト検索で「イーランド」のキーワードで検索するとさらにいろいろ
出てきます。
時間のない方は、「外泊」を見る前に、以下の記事に目を通しておくと、
さらに楽しめるでしょう。
http://www.labornetjp.org/worldnews/korea/issue/irwork/1259107661450Staff
http://www.labornetjp.org/worldnews/korea/strike/2008winter/1230366782027Staff

闘争基金の問題については次の記事があります。
http://www.labornetjp.org/worldnews/korea/knews/00_2008/1229236793927Staff

しかしこの映画、労働運動の映画でもあるんですが、さらにラジカルに
「なぜ闘うのか」みたいなものを問いかけているようにも思います。
つまり彼女たちの多くは「家族のため」「生活のため」「家計の足しに」と
働き始めたのに、この闘争が始まってからは家族を犠牲にして、借金もして
長い間、多くの労働者たちが闘い続けたわけです。
使い捨ての労働力と見なされる女性の非正規職たちが、それでも自分の
人生をかけて、自分の仕事と暮らしを守るために懸命に闘う姿から、改めて
家庭生活や労働、生きるということの意味を考えないわけにはいきません。


Created by staff01. Last modified on 2009-12-15 12:07:07 Copyright: Default

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