渡部通信〜4・25教育集会に1200人 | |||||||
Menu
おしらせ
・レイバーフェスタ2024(12/25) ・レイバーネットTV(11/13) ・あるくラジオ(10/10) ・川柳班(11/22) ・ブッククラブ(10/12) ・シネクラブ(9/1) ・ねりまの会(10/12) ・フィールドワーク(足尾報告) ・三多摩レイバー映画祭 ・夏期合宿(8/24) ・レイバーネット動画 ●「太田昌国のコラム」第96回(2024/11/15) ●〔週刊 本の発見〕第368回(2024/11/21) ●「根津公子の都教委傍聴記」(2024/11/14) ●川柳「笑い茸」NO.157(2024/9/26) ●フランス発・グローバルニュース第14回(2024/10/20) ●「飛幡祐規 パリの窓から」第95回(2024/9/10) ●「美術館めぐり」第4回(2024/10/28) ★カンパのお願い ■メディア系サイト 原子力資料情報室・たんぽぽ舎・岩上チャンネル(IWJ)・福島事故緊急会議・OurPlanet-TV・経産省前テントひろば・フクロウFoEチャンネル・田中龍作ジャーナル・UPLAN動画・NO HATE TV・なにぬねノンちゃんねる・市民メディア放送局・ニュース打破配信プロジェクト・デモクラシータイムス・The Interschool Journal・湯本雅典HP・アリの一言・デモリサTV・ボトムアップCH・共同テーブル・反貧困ネットワーク・JAL青空チャンネル・川島進ch・独立言論フォーラム・ポリタスTV・choose life project・一月万冊・ArcTimes・ちきゅう座・総がかり行動・市民連合・NPA-TV・こばと通信
|
・「都教委包囲首都圏ネットワーク」 ・「千葉高教組」・「新芽ML」。 の渡部です。 本日(4月25日)、東京・九段会館で、 『愛国心のおしつけ、「日の丸・君が代」強制、教育の格差、NO! 今こそ声をあげよう!教育を子どもたちのために4・25集会』 が開かれ、1200人が参加しました。 集会では、まず、<現場からの報告Part1>があり、 「シングルマザーからの訴え」というのがありました。 日本の母子家庭は120万世帯あります。 平均年収は213万円です。 就労率は84.5%(世界第3位、非正規が多い) 平日育児時間は46分(二重就労も多い) 貧困率は約60%です。(OECDの中でも高い) しかも、この間、<児童扶養手当の削減>、 <生活保護の母子加算の廃止>などが行われています。 そして、「差別」と「偏見」があり、時間がないにも関わらず、 「平等」の名の下に、PTAの会議にも強制参加させられる。 しかも、「公立(の義務教育)」だけでは、 自立出来ない社会になっている。 他には、 ・改悪教育基本法の具体化と「協力関係」の破壊 ・新学習指導要領と教科書の問題点 などが報告。 次に、小森陽一(東大教授)さんがコーディネーターとなり、 藤田英典(国際基督教大学教授)さん、 本田由紀(東大大学院教授)さん、 木附千晶(機関紙『子どもの権利モニター』編集長)さん、 による<パネルディスカッション>が行われました。 それぞれの立場から、 政府・文科省が推し進める教育を批判する内容でした。 その中で藤田さんは、各国との比較調査の数値などを上げ、 【学力テスト】や【習熟度別指導】は学力向上に役立っていない ことを明らかにし、いずれも「すぐにやめるべきだ」と強調しました。 次に、<現場からの報告Part2>があり、 河原井さんをはじめ、現場教員4人が発言しました。 そのなかで、都立高校の教員は次のように述べました。 4月1日、新任教員が着任したが、そこで校長は 入学式で起立・斉唱するようにという<職務命令>を 渡している。また、来たばかりの校長が、新年度早々、 数値目標の入った「経営方針」(「教育方針」ではない)を示し、 教員はそれを達成するための「自己申告書」を強要されている。 しかも「自己申告書」の項目の順序が、 これまでは「学習」「生活」「進路」・・・となっていたが、 今年度は「学校経営」がトップになっている。 そして、「人事考課」が強化されている。 教員は、生徒と向き合うのではなく、 校長や数値目標と向き合うような体制になっている。 また、別の都立高校の教員は次のように述べました。 「10・23通達」以降最近では、卒業式で、 「君が代」斉唱時、立たない生徒がいれば、 立つよう強制し、立つまで式の進行を止める というような体制も作られつつある。 卒業式は生徒の卒業を祝うものではなく、 生徒の心を傷つけるものになってしまった。 「どうでもいいや」と考える教員も出て来ている。 夢も希望も持てない学校になっている。 日々誇りを踏みにじられている。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ この後、益川敏英さんの『教育と自由』と題する講演がありました。 益川さんは、次のような話をしました。 自分の言う「自由」とは、 ヘーゲルが「自由とは必然性の洞察」と言った意味の自由だ。 福沢諭吉の「自由とは言えど矩(のり)を越えず」という言葉は 自分には居心地が悪かった。じゃ、誰がそれ(矩)を判断するのか? つまり、福沢は新しい改革をやっちゃいけないと言ったのだ。 だから一万円札になっているんだ。(笑い) そして、科学を発展させることは人類に より多くの自由を与えるものだ。 しかしそこから先は人間の問題だ。 科学はニュートラル(中立)で戦争にも平和にも使える。 日本の企業で発明された電波を吸収する塗料が アメリカの戦闘機(ステルス)に使われた例がある。 発明した本人は戦争のことなどを考えて作ったのではない。 だからその先はその影響をよく知る一市民として 行動しなければならない。 つまり<どう生きるか>の問題だ。 エジソンは晩年大失敗をした。 それは電気の直流電流と交流電流のことで、 彼は発明をよくしたが、しかし基本的な学習を あまりしていなかったからだ。 フランスの昆虫学者ファーブルは カイコの伝染病を防ぐことができなかったが、 パリからやっきた昆虫をよく知らない パスツールがそれをやった。 それはパスツールが伝染病の原因に関する 微生物を科学的に研究していたからだ。 だからありとあらゆることを知っていることではなく、 基本的なことをしっかり知っていることが大切だ。 大学院の時、「真空管」の膨大なマニュアルを 研究・指導している教員がいたが、 5年後にはトランジスタに取って代わられた。 学生が力を発揮するのは10年15年後だ。 現代は科学が発達した結果、「科学疎外」が起きている。 エセ科学が蔓延する。知識と現実が結びつかなくなる。 科学を学んでいるものが ユリゲラーのスプーン曲げを本当だと思ったりする。 社会現象でも30年もたつとものすごいことが起きる。 それを予測できるような教育をしなければならない。 これから何が起こるのかを見通す力、それが科学であり、 現代社会を生きる上では不可欠だ。 教育は、法則の名前、発見者の名前を記憶させることではない。 その背景にあることを教えなければならない。 テストで( )にイ、ロなどと入れることではない。 それは「科学疎外」をよりひどくする。 試験は必要悪だと思うが、試験は目的ではない。 試験制度を簡単にし、最小限に軽減しなければならない。 どうして発見したか?などを知れば科学は面白い。 <憧れ><ロマン>も生じる。 それをそぎ落として結果だけを求める。 これでは「教育疎外」が起きる。 <憧れ><ロマン>が生じるような教育をしなければならない。 *********************************************** 都教委包囲首都圏ネットワーク」のブログのアドレス http://kenken.cscblog.jp/ 「千葉高教組『日の丸・君が代』対策委員会」のホームページ http://homepage3.nifty.com/hinokimi Created by staff01. Last modified on 2009-04-26 14:23:10 Copyright: Default |