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LNJ Logo 渡部通信〜4・25教育集会に1200人
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・「都教委包囲首都圏ネットワーク」 
 ・「千葉高教組」・「新芽ML」。
 の渡部です。 

本日(4月25日)、東京・九段会館で、
『愛国心のおしつけ、「日の丸・君が代」強制、教育の格差、NO!
 今こそ声をあげよう!教育を子どもたちのために4・25集会』
が開かれ、1200人が参加しました。

集会では、まず、<現場からの報告Part1>があり、
「シングルマザーからの訴え」というのがありました。

 日本の母子家庭は120万世帯あります。
 平均年収は213万円です。
 就労率は84.5%(世界第3位、非正規が多い)
 平日育児時間は46分(二重就労も多い)
 貧困率は約60%です。(OECDの中でも高い)
 しかも、この間、<児童扶養手当の削減>、
 <生活保護の母子加算の廃止>などが行われています。      
 そして、「差別」と「偏見」があり、時間がないにも関わらず、
 「平等」の名の下に、PTAの会議にも強制参加させられる。
 しかも、「公立(の義務教育)」だけでは、
 自立出来ない社会になっている。

他には、
・改悪教育基本法の具体化と「協力関係」の破壊
・新学習指導要領と教科書の問題点
などが報告。

次に、小森陽一(東大教授)さんがコーディネーターとなり、
藤田英典(国際基督教大学教授)さん、
本田由紀(東大大学院教授)さん、
木附千晶(機関紙『子どもの権利モニター』編集長)さん、
による<パネルディスカッション>が行われました。

それぞれの立場から、
政府・文科省が推し進める教育を批判する内容でした。
その中で藤田さんは、各国との比較調査の数値などを上げ、
【学力テスト】や【習熟度別指導】は学力向上に役立っていない
ことを明らかにし、いずれも「すぐにやめるべきだ」と強調しました。

次に、<現場からの報告Part2>があり、
河原井さんをはじめ、現場教員4人が発言しました。
そのなかで、都立高校の教員は次のように述べました。

 4月1日、新任教員が着任したが、そこで校長は
入学式で起立・斉唱するようにという<職務命令>を
渡している。また、来たばかりの校長が、新年度早々、
数値目標の入った「経営方針」(「教育方針」ではない)を示し、
教員はそれを達成するための「自己申告書」を強要されている。
しかも「自己申告書」の項目の順序が、
これまでは「学習」「生活」「進路」・・・となっていたが、
今年度は「学校経営」がトップになっている。
そして、「人事考課」が強化されている。
教員は、生徒と向き合うのではなく、
校長や数値目標と向き合うような体制になっている。

また、別の都立高校の教員は次のように述べました。

 「10・23通達」以降最近では、卒業式で、
「君が代」斉唱時、立たない生徒がいれば、
立つよう強制し、立つまで式の進行を止める
というような体制も作られつつある。
卒業式は生徒の卒業を祝うものではなく、
生徒の心を傷つけるものになってしまった。
「どうでもいいや」と考える教員も出て来ている。
夢も希望も持てない学校になっている。
日々誇りを踏みにじられている。

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この後、益川敏英さんの『教育と自由』と題する講演がありました。
益川さんは、次のような話をしました。

自分の言う「自由」とは、
ヘーゲルが「自由とは必然性の洞察」と言った意味の自由だ。
福沢諭吉の「自由とは言えど矩(のり)を越えず」という言葉は
自分には居心地が悪かった。じゃ、誰がそれ(矩)を判断するのか?
つまり、福沢は新しい改革をやっちゃいけないと言ったのだ。
だから一万円札になっているんだ。(笑い)

そして、科学を発展させることは人類に
より多くの自由を与えるものだ。
しかしそこから先は人間の問題だ。
科学はニュートラル(中立)で戦争にも平和にも使える。
日本の企業で発明された電波を吸収する塗料が
アメリカの戦闘機(ステルス)に使われた例がある。
発明した本人は戦争のことなどを考えて作ったのではない。
だからその先はその影響をよく知る一市民として
行動しなければならない。
つまり<どう生きるか>の問題だ。

エジソンは晩年大失敗をした。
それは電気の直流電流と交流電流のことで、
彼は発明をよくしたが、しかし基本的な学習を
あまりしていなかったからだ。
フランスの昆虫学者ファーブルは
カイコの伝染病を防ぐことができなかったが、
パリからやっきた昆虫をよく知らない
パスツールがそれをやった。
それはパスツールが伝染病の原因に関する
微生物を科学的に研究していたからだ。

だからありとあらゆることを知っていることではなく、
基本的なことをしっかり知っていることが大切だ。

大学院の時、「真空管」の膨大なマニュアルを
研究・指導している教員がいたが、
5年後にはトランジスタに取って代わられた。
学生が力を発揮するのは10年15年後だ。

現代は科学が発達した結果、「科学疎外」が起きている。
エセ科学が蔓延する。知識と現実が結びつかなくなる。
科学を学んでいるものが
ユリゲラーのスプーン曲げを本当だと思ったりする。

社会現象でも30年もたつとものすごいことが起きる。
それを予測できるような教育をしなければならない。
これから何が起こるのかを見通す力、それが科学であり、
現代社会を生きる上では不可欠だ。

教育は、法則の名前、発見者の名前を記憶させることではない。
その背景にあることを教えなければならない。
テストで( )にイ、ロなどと入れることではない。
それは「科学疎外」をよりひどくする。
試験は必要悪だと思うが、試験は目的ではない。
試験制度を簡単にし、最小限に軽減しなければならない。
どうして発見したか?などを知れば科学は面白い。
<憧れ><ロマン>も生じる。
それをそぎ落として結果だけを求める。
これでは「教育疎外」が起きる。
<憧れ><ロマン>が生じるような教育をしなければならない。

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 都教委包囲首都圏ネットワーク」のブログのアドレス
   http://kenken.cscblog.jp/

 「千葉高教組『日の丸・君が代』対策委員会」のホームページ
  http://homepage3.nifty.com/hinokimi

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