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パナソニック電工、津工場でも違法派遣
――裏川公康さん、実名でユニオン加盟を公表――
http://unionmie.exblog.jp/10443194/

■子会社からパナソニック電工に違法派遣
三重県の個人加盟制労働組合・ユニオンみえは、
パナソニックグループの中核企業である
パナソニック電工(旧松下電工)に対し、
松下電工津工場で働く「派遣労働者」の裏川公康さんが
ユニオンみえに加盟したことを通告し、
裏川さんの雇用問題について交渉の開催を求めた。
浦河産はパナソニック電工の100パーセント連結子会社である
人材派遣会社・アロービジネスメイツ(ABM)を通じて
4年以上同一職場で就労している。

申入書によると、
裏川さんは2005年の2月上旬ごろ、
折り込みチラシの求人広告を見て
ABMに電話し、
数日後に
松下電工(当時)津工場に呼び出された。

工場内の面接会場で、
ABM担当者だけでなく、
松下電工津工場金属・成型部品部品室の課長や
同室品質保証班の班長と面接をした。
面接は
主に松下電工の課長と班長とが
質問をする形式で進められ、
「パソコンは使えるか」・「いつから来られますか」
などの質問を受けた。
その場で採用が決定され、
裏川さんはその後 工場見学をしたそうだ。

実は、このように
「労働者派遣の役務の提供を受けようとする者」(派遣先)が
「当該労働者派遣契約に基づく労働者派遣に係る
 派遣労働者を特定することを目的とする行為」(採用選考)は、
労働者派遣法第26条7項で禁止されている。
松下電工が労働者を選り好みしたいというのであれば、
松下電工の責任で
松下電工自身が労働者を採用すればよかったのである。
その意味でも裏川さんと松下(パナソニック)電工との間には
当初から明文化されていない労働契約が存在したと言える。

裏川さんは2005年2月14日からABMを通じ、
松下電工津工場
コネクタ事業部(5D060)
金属・成型部品部品品質保証班
(後に「部品品質保証課」と改名)で、
松下電工社員・M班長の指揮命令の下で
就業を開始した。

その後も裏川さんは、
松下電工社員・I副長やK職長等、
一貫して松下電工社員の指揮命令の下で
部品品質保証課(部品品質保証班)で
就労を続けてきた。
裏川さんは就労を始めてから今日まで、
すでに4年以上継続して
同一部署で同一業務に従事してきたことになる。
これは、
仮にこれを適正な労働者派遣と見たとしても、
労働者派遣法上の派遣可能期間である3年を
越えており、
パナソニック電工には裏川さんを
直接雇用する義務が発生していることになる。

■「雇い止め通知」はわずか4日前だった!
ところが
松下電工100パーセント子会社のABMは
2月24日、
突然2月28日をもっての「雇い止め」を
裏川さんに対して通告してきたのである。
厚生労働省の
「有期労働契約の締結及び更新・雇止めに関する指針」
では、
1年以上継続して勤務している労働者の雇い止めは
30日前までに予告しなければならないと
明記されているにもかかわらず〔注1〕、
これを完全に無視した乱暴な「雇い止め」であり、
到底認めるわけにはいかない。

〔注1〕「使用者は、
有期労働契約
(当該契約を3回以上更新し、
 又は雇入れの日から起算して
 1年を超えて
 継続勤務している者に係るものに限り、
 あらかじめ当該契約を更新しない旨
 明示されているものを除く。
 次条第2項において同じ。)を
更新しないこととしようとする場合には、
少なくとも当該契約の期間の満了する日の
30日前までに、
その予告をしなければならない」
(有期労働契約の締結及び更新・雇止めに関する
 指針第2条)


裏川さんはそもそも、
すでにパナソニック電工に直接雇用されているべき
労働者であり、
このような無茶苦茶な「雇い止め」をもって
雇用責任を逃れることなど
到底許されるはずがない。

「派遣先」が
期間制限を越えて受け入れていた「派遣労働者」に対し、
労働者派遣法に従って、
直接雇用の申込みの勧告を厚生労働省が行なう場合は、
厚生労働省の作成した
労働者派遣事業関係業務取扱要領によれば、
「指導又は助言、勧告」すべき内容として
「期間の定めなき雇用」と定められており
(『労働者派遣事業関係業務取扱要領』
 「第9 派遣先の講ずべき措置等」
 4派遣受入期間の制限の適切な運用
 (7)−ロ 248ページ)、
勧告書の書式例にも
「期間の定めなく雇用するよう」明記している
(労働者派遣事業関係業務取扱要領250ページ)。

ユニオンみえはパナソニック電工に対し、
裏川公康さんの直接・正規雇用を要求する。

■すでに福島で佐藤昌子さんが決起
裏川さんに先駆けて、
すでに昨年11月24日、
パナソニック電工(当時、松下電工)で
17年半にわたって働いてきたにもかかわらず、
裏川さんと同じABMを通じて
契約打ち切りを言い渡された
佐藤昌子さんが、
パナソニック電工との雇用関係の確認を求める訴訟を
福島地裁郡山支部に起こしている。

佐藤さんは、
「法律を犯してきたのはパナソニック電工なのに、
 『法令遵守が求められてきたので、
  これ以上仕事を続けてもらうわけにはいかない』
 と言われて解雇された。
 なぜ違法に派遣されて働かされた私の側が
 会社の違法の責任を負わなければならないのか」と
訴えている。

パナソニック電工=ABMの違法派遣の実態を告発し、
直接雇用の実現を求める
福島県・佐藤昌子さんの闘いに、
今、ここ三重県から裏川公康さんが加わった。
佐藤さん、裏川さんに続き、
全国でパナソニック電工=ABMの
違法派遣の実態を暴き出そう!
労働組合に結集して「派遣切り」を跳ね返し、
パナソニック電工への直接・正規雇用を
勝ち取ろう!
(インターネット新聞JANJAN
 2月27日号掲載記事を加筆転載)


【参考記事】
パナソニック電工でユニオンみえ公然化
http://unionmie.exblog.jp/10443492/


氏名:酒井徹
ホームページ:『酒井徹の日々改善』
http://imadegawa.exblog.jp/

Created by staff01. Last modified on 2009-02-27 12:54:25 Copyright: Default

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