報告:アトミック展の美術作品検閲に抗議するシンポジウム | |||||||
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アトミック展の美術作品検閲に抗議するシンポジウム 4月に沖縄県立博物館・美術館で開催された「アトミックサンシャインの中へin沖 縄―日本国平和憲法第九条下における戦後美術」で大浦信行の版画作品「遠近を抱え て」が、県教育委員会や主催者などからの「教育的観点から配慮してほしい」という 要請によって展示が排除されるという事件が起きたが、それに抗議する美術展とイベ ントがスタートした。 まず最初に7月18日(土)日本教育会館で「『アトミックサンシャイン』沖縄展の 検閲に抗議する!」シンポジウムが開かれて約150名が参加した。主催は「沖縄県立 美術館検閲抗議の会」など。会場からの発言も活発で、多様な意見が表明された。 シンポジウムは二部にわかれ、一部(写真上)は14時より「沖縄・9条・天皇・検閲・表現を めぐって」と題して、毛利嘉孝(社会学者)氏を司会に大浦信行(美術家、映画監督) 、比嘉豊光(写真家)、徐京植(作家・東京経済大学)、白川昌生(美術家)、鵜飼 哲(一橋大学)、針生一郎(文芸美術評論家)の各氏が発言した。
二部は(写真上)17時より「沖縄―アトミックサンシャイン展を検証する」と題して、小倉 利丸(富山大学)氏の司会で、比嘉豊光(写真家)、新垣安雄(美術家)、仲里効( 批評家)、宮田徹也(日本近代美術史研究)、太田昌国(編集者)の各氏が発言した。 冒頭にこの間の事実経過とかんたんな説明があり、それを受けて、まず当事者であ る大浦氏が、美的であるとかそうでないとかの概念で語ることの不毛さと異議を発言 した。徐氏は「アトミックサンシャイン」という言葉で表象されるのは内地=日本本 土だけであり、沖縄は日本の繁栄の影を引き受けていた、としてテーマ設定への疑問 をなげかけた。鵜飼氏は「憲法九条」だけをみて「一条から八条」を見失うことの危 うさを指摘した。 二部では他の美術展や展覧会での検閲の例がだされ、今回の事件だけではない日常 的・普遍的な問題として考える視点が求められた。沖縄からの作家の発言として比嘉 氏が「沖縄だからこそ公立の美術館で実現できたのではないか? 日本のどこでも公 立で開催できれば問題はなかった」と語り、新垣氏は沖縄の戦後史と沖縄での美術運 動の道のりを語り、今の沖縄での抵抗の姿勢を強調した。仲里氏は美術館背後にある 政治の力学を考察して、「従来日本は沖縄への政策では、いかに社会にある反自衛隊、 反天皇意識を回避するか腐心していた」こともあり、日米軍事再編と絡んでイデオロ ギー支配を強化する狙いが遠因としてあるのではないか、と語った。 最後に小倉氏は、そもそも作品を排除するにあたり、キュレイターは出品者に同意 を求めてこなかった。またこの問題の説明や総括も公的になされていない。今後のと りくみは未定だがギャラリーで抗議の美術展が開催されるので、ひきつづきそれを考 えていきたい、と語った。 「アートアクション」は20日から8月1日まで、東京都中央区の「Galler y MAKI」でギャラリートークなどのイベントと美術展を開く。(安齋徹雄) *写真=会場には沖縄の美術展で展示拒否された「NO WAR SHIP」の横断幕も掲げられた
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