米子でJR伯備線事故2年糾弾集会開かれる | |||||||
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投稿者:鷲見 貢 一月二十日、米子コンベンションセンターで伯備線事故から二年経過した集会を開催した。 「全ての責任は会社にあり、現場労働者に一切の責任はない」このことを鮮明に打ち出し、内外に明らかにしていった。当日は、主催者を代表して米子の国労組合員である鷲見さんから、本来であれば「黙祷」の宗教儀礼から始めるのが通例かもしれない。しかし、亡くなられた皆様の「思い」を具現しようとするならば、「怒り」こそふさわしいのではないか、あえて黙祷はしないでおこう。黙祷を行うのは企業犯罪として会社の責任が明らかになったときであろう。そして、昨年十二月に開かれた初公判の状況、そして争われるであろう事故の予見性について会社が一切責任を放棄し、現場労働者に転嫁しようとしている実態が報告された。 国労大阪近畿地本の富田さんより38年前の伯備線事故と今日の事故の類似性と、何故38年前の事故の教訓が活かされなかったのかを、保線現場マニュアルを首っ引き、不自然な対応しか規定していない杜撰さを指摘し、その根本に分割民営化による現場要員の削減が最大の原因であり、事故の予見性は間違いなしにあったことを明らかにしていった。 地元国労の組合員である入口さんの撮影によるビデオは、38年前の事故現場、見通しのきかないカーブから突如として列車が現われ、あっという間に飛び去っていく様が臨場感あふれるカメラワークで私たちを圧倒した。何故、列車ダイヤが大幅に乱れていたとき、この様な曲がりくねっている線路でありながら、両側見張り体制をとりえなかったのか、38年前の事故現場「日南町中石見」に実にひっそりと作られた慰霊の地蔵と、2年前の事故ですぐ近くにある根雨の保線詰所の横に実に堂々とした黒御影石で作られた「安全の碑」との対比は、時代の差はあれ、地元の人が花を供える以外取り立てて供養のされていない在り様と比べると、ものの哀れさえ感じさせる。この事故が今に語り継がれていたのなら、今回の事故は起きることがなかったと思うとき、いまさらながら怒りが込み上げてくる思いを禁じえなかった。 動労西日本広島大江さんからは、全国で続発する踏み切り事故についての現場からの検証がなされた。当日は地元NHKによるテレビ取材を受け、その日の6:45からのローカルニュースで放映された。意外と見ていた人が多く、「出てましたね」と声をかけてもらった。ともあれ、労働者を守りきることが労働組合の最大の使命であることを忘れ去った現在の労働組合のあり方を弾劾し、動労千葉型の労働運動が本当に広く浸透していくことこそが、世の中を変えていくのだ。こういう思いを参加者一同が意思一致し集会を締め括った。 Created by staff01. Last modified on 2008-01-28 00:23:10 Copyright: Default |