「名ばかり店長」集会報告〜勇気をもって立ち上がった店長たち | |||||||
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*5・19集会の動画はユニオンチューブとユーチューブで配信中。 レポート:佐々木有美 5月19日開かれた「なくそう!長時間労働 『名ばかり店長』に尊厳を5・19集会」に参加した。参加者は200人を上回る盛況。非正規労働者に続いて、正規労働者の反撃が始まったことを実感させられる集会だった。また、連合、全労連、全労協という異なるナショナルセンターに所属する労働組合が、上からではなく下からの運動の積み重ねの中からこうした集会を開催できたことは画期的だった。 集会では、マクドナルド、コナカ、すき家、ショップ99、セブンイレブンの店長、元店長たちが、長時間労働と過酷な労働実態を語った。過労死、過労自殺、うつ病を大量に生み出す企業、そして人間をひとつの駒としか考えない企業に対して、多くの発言者が異口同音に「私たちはまともに働いてまともに生きたいだけだ」と訴えた。 すき家では、1時間に5000円の売り上げで一人の労働者の賃金が出る。だから二人のクルーの場合、暇なときは一人が賃金なしになる場合もあるという。また店の裏の側溝の掃除を勤務時間内に義務付けられていて、泥をさわった後に調理をすることに抵抗感を感じる社員は勤務時間後にただ働きで掃除をせざるを得ない。そして1ヶ月400時間働いても9万から10万円にしかならない実態。あまりの不条理に、言葉も出ない。 講演の棗一郎弁護士は、マクドナルド判決の後、労働弁護団が行った「名ばか管理職110番」では、1日120件の相談があり、この問題の広がりを感じたという。そして、若い正社員の相談が多かったこと、あらゆる業種でこの問題が広がっていることが特徴的だったと語った。正社員の人件費削減には、管理職にして残業代をなくし、とことん長時間労働をさせるという企業の戦略は、ホワイトカラー・エグゼンプションをすでに先取りしてしまっている。棗弁護士からは、残業の絶対的上限を月45時間にし、使用者に労働時間の把握をを義務づける「過労死防止法」の制定運動が提起された。当事者の立ち上がりと法律の制定運動があいまって現状を大きく変えていくことに期待したい。 首都圏青年ユニオンの河添書記長は、「どこの町にもある見慣れた店。それがこうした状況にあることに怒りと悲しみを感じる。この状況を変える運動を始めたい」と語った。まったく同感だが、ひとつ加えるならそうした状況の中から、勇気をもって立ち上がった店長たち、そしてそれを支える労働組合があることにわたしは大きな希望を感じる。 Created by staff01. Last modified on 2008-05-20 20:12:17 Copyright: Default |