現地取材〜民間人が作った「南京抗日戦争史料陳列館」 | |||||||
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2006年12月、中国南京市で初めて、民間人が作った「抗日戦争史料陳列館」が開館した。設立したのは、吴先斌(ウーシエンビン)さん(写真・44才)。家具工場の経営者である。準備に3年、会社の一部を活用し、面積は1000平方メートル。写真618枚、展示物は200数件。展示物のほとんどが民間人からの買い上げだ。費用は500万元(約8000万円)かかったという。 吴先斌さんは、子どもの頃から歴史が好きで、明や清の時代の文化財を収集するのが趣味だった。たまたま「南京大虐殺」の史料に出会い、初めは知識も無かったのだが、大学の教授などから集った史料の背景を学ぶうちに資料収集を進めるようになった。 取材の中で吴先斌さんは強調した。「歴史は客観的な存在です。私はいかなる考え方の方にもここに来ていただきたいと思っています。そして、先ずは観ていただきたい。そして激論を戦わせてもいいと思います。その後、新しい課題が生まれてくると思います。私としては、世論がこの史料館をどう評価するかは、全く気にしていません。評価は、後世にまかせます。」 「多くの人に事実を知ってもらいたい」という願いは、「入場料無料」にも表れている。 史料館入り口には、来館者のサインがあった。日本人のサインが少ないと感じた。もっと多くの日本人が、南京の事実を知るべきであろう。(取材:2008年4月14日 湯本雅典) 南京民間抗日戦争史料陳列館 Created by staff01. Last modified on 2008-04-20 21:12:48 Copyright: Default |