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安原です。

ワシントン・ポストの3月2日の報道を仮訳しました。
同じ記者の同様の記事がBoston Globeその他の地方紙に掲載されています。

原文はここ↓

http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2007/03/02/AR2007030200235.html
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ワシントン・ポスト

安倍発言に近隣諸国から非難のコーラス
カール・フレーレ記者
AP通信社
2007年3月2日(金);

東京--金曜日、韓国とフィリピンの女性の権利活動家と国会議員は、第二次世界大戦中に日本兵が女性たちを性奴隷に強制したという証拠はないという日本のナショナリスト首相によるコメントを非難した。

歴史家は、その大部分が朝鮮と中国から約20万人の女性が1930年代と1940年代にアジア各地で日本の軍売春宿で奉仕させられたという。多くの被害者は彼女らが誘拐され日本軍によって性的奴隷になるよう強要されたと述べた。

「私たちは、彼らがそんな風に否定するのを認めない」とレチルダ・エクストレマドラ(リラ・ピリピナ、元フィリピン戦時慰安婦組織の活動家)は語る。
「私たちにとって、よかれ悪しかれ、それはあなたの歴史です。もしあなたが信頼できる政府ならば、受入れ、認めて、十分に責任を負うべきです。」

安倍晋三首相は、木曜日、女性たちが売春を強要されたという証拠がないと述べた: 「実は、強制があったことを証明する証拠はない。」

彼の言葉は、「慰安所」として日本で知られている売春宿のために女性を強制的に調達するために、業者と仕事をする際に、軍当局が直接の役割を持っていたことを示すと歴史家が認定した1992年に発見された日本語の資料の証拠と矛盾した。その発言はさらに性的奴隷に対して行った1993年の日本政府の謝罪に疑いを抱かせる。

証人、被害者また何人かの元日本人兵士ですら、女性の多くが誘拐されたか、そうでなければ売春宿で性的奴隷制へ強要され、そこで1日に多数の兵士によってレイプされたかもしれないと語っていた。

左派ガブリエラ女性党のフィリピン下院議員ライザ・マザは、安倍の発言が戦時中の「日本軍性奴隷制の全女性被害者に対する侮辱」であると語った。

エクストレマデウラは、174人の記録に残るフィリピン人「慰安婦」のうち120人がまだ生存していると述べた。 「ここにいる私たちの女性、祖母たちは強要され、要塞内−つまり慰安所内―で性的サービスをすることを強制されたと言っています」とエクストレマデウラは語った。

「それなら、彼女らがそこに喜んで行って売春婦として呼べることを日本政府に証明してもらってください.。それがこの発言が向かっている所です。」
ヒラリア・ブスタマンテ(リラ・ピリピナのメンバーで81歳)は、彼女が1年間以上日本の要塞の中で性奴隷にされたと言います。

彼女は1942年、コメをあさった後帰宅途中に、路上で3人の日本兵に引き止められ、彼女の腕と脚をとらえて「ブタのように」トラックに彼女を投げ込んだと語った。 「私は逆らったものの、何もできなかった。 かれらは私をひっぱたき、殴った。 私はたった16歳でした。私に何ができたと言うのです。」と彼女は言った。
「彼らは、私たちが使用後に捨てるトイレットペーパーのように考えていた。」

78歳の韓国人被害者のイ・ヨン・スは、最近の東京訪問中にインタビューを受け、1944年に彼女が家から連れ出された時たった14歳だった、そして台湾で性的奴隷として働かされたと語った。

「日本政府は自分の責任から逃げてはならない」と長年にわたって日本からの補償を求めるキャンペーンをしているイ・ヨンスは語ります。
「私は彼らに謝罪してほしい。 私が小さな少女だった時、性奴隷にするために連れ出したことを認めて欲しい。その歴史を認めて欲しい。」

金曜日、韓国の国会議員のグループが日本政府に謝罪を要求しました。
「日本の安倍首相は、女性たちが性奴隷制へ強制されたことを否定する法外な発言を撤回し、直ちに謝罪すべきである。」と約50人の議員が声明で求めた。

中国では、Su Zhiliang(上海師範大学中国慰安婦研究センター所長)は、安倍発言には「非常に驚いた」と語った。

「突然、安倍に女性が性奴隷を強制されたという事実はないと否定されて、非常に遺憾であると共に非常に激怒している。」Suは1993年にこの問題についての研究を始めて以来、中国人慰安婦からの証言を得て100の事例研究をまとめたと述べた。

被害者と支援者は日本の国会承認の公式謝罪と政府補償を求めてきたが、不成功に終わっている。 日本政府は1995年に補償のための民間基金を設立したが、補償に政府資金を提供することを拒絶した。

東京訪問中の国務副長官ジョン・ネグロポンテは安倍発言に関して直接コメントすることを断った。慰安婦問題について尋ねられた時、彼は、「私たちの見解は、戦時中に起こったことはとても悲惨だったということである」と語った。

「しかし... この問題の解決に関する限り、これは日本と被害諸国との間で扱われなければならない。」

アメリカは日本とその隣国との間の歴史的論争について公に関与することを回避してきた。しかし、このような紛争が北朝鮮に核兵器プログラムを放棄させる努力における協力のような他の問題に影響しかねないという懸念を示した。

しかしながら、先月、下院は性的虐待を全面的に認めて謝罪するように日本に要求する決議についての公聴会を開催した。

マニラのオリヴァー・テフ、ソウルのバート・ハーマンおよび北京のアレクサ・オレセンがこの記事に寄稿しました。

Created by staff01 and Staff. Last modified on 2007-03-05 07:01:25 Copyright: Default

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