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全国の仲間の皆さん!

被処分者の会近藤です。

昨日は板橋高校藤田事件の結審(東京地裁)、人事委員会審理卒業式?グループ(都 庁第1庁舎)がほぼ同時刻に平行して行なわれました。04年3月板橋高校卒業式で 来賓の藤田さんが開式15分以上前に「サンデー毎日」のコピーを来賓に配布したこ とがでっちあげの「威力業務妨害」として検察側の求刑は何と!「懲役6ヶ月」。 「言論・表現の自由」を標榜する「民主主義国家」では絶対にあり得ない!5月30 日、判決が出ます。「無罪」を勝ち取ろう!さて、人事委員会審理の「傍聴者の声」 (19)を転送します。

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「被処分者の会」 星野です
3・23人事委員会の声を送ります
転載・転送共に歓迎

人事委員会傍聴者の声 その(19)
【2006・3・23】
生徒にとって救いとなる先生が、教育現場から追われている 3・23卒業(3)グループ・証人尋問:宮地忠明・前立川高校校長 /榎本成己・南多摩高校校長/小松邦江・前府中高校校長 *「宮地校長の証言は、気骨あふれ、心打たれる内容であった 。以前、指導主事であった頃、荒川9中での在日韓国人生徒の 母が『この学校をつぶさないで下さい』と叫び、なぜ自分が日 本にいるのかを自分に語ったと言う。その後、土、日曜の集会 に参加し、理解を深めたと証言した。校長になってからも、卒 業式では、車椅子の障害者をどうやって壇上に上げるのか、在 日韓国人の日の丸の思いについて考えるのが最大の問題であっ た。国旗は校外の掲揚、会場には三脚で充分で、会場正面に日 の丸を掲げることが最大の課題ではないと証言。多目的ホール という狭い会場に三つの旗を掲げるのは大変な作業であり、そ んなところに努力、労力をかけることには、正直心が痛んだと も証言した。都教委に対しても、校長としてあらゆる場で、『 前年度は日の丸三脚で問題が起きていないのでこの形で行きた い』など発言した。しかし『10・23』通達が出てからは、その 強い調子から従わざるを得ないと思った。苦悩する校長を一人 知った。良心と勇気ある人間味あふれる校長に拍手!」
     (佐々木寿恵 元教員)

*「私どもの子供の卒業式での処分ということではじめて傍聴 にきました。立川高校の宮地校長先生の態度にとても好感を覚 えました。本日の話に出ていた生徒は私の子供のことでした。 色々と考えてくれていたことを知りとても嬉しく思いました。 『日の丸・君が代』問題については、今ここで強制の動きを止 めていかなければ、将来どうなるのかという不安を強く感じて います。都教委の不条理が明らかにされ、出されている処分が 撤回されることを願っています。」(吉田真喜子 八王子保育・教育を考える会)

*「人としてまともな、本当に生徒にとって救いとなる先生は 、教育現場から追われていっているのだという感を強くします 。本日の某校長先生の『小さな声』! 本来、小さな声では教 師は務まらないと思うけど、校長としての職にしがみつき続け る為には、傍聴者からの数多くの失笑にさらされても官僚的答 弁を繰り返すほかないのでしょう。こんな人が校長か!と腹を 立てながらも、私は、この人も、石原都政下の教育行政の犠牲 者かと思ったほどだった。魂のない人間しか校長になれなくな っているのでしょう。何より子供達がかわいそうだ!!」 
   (山本多佳子 都民)

*「宮地元立川高校校長の証言を興味深く聞きました。壇上の 旗のこと、ピアノのことなど、都教委が、各校の状況を無視し て一律に強制してきていることが良くわかりました。当日の卒 業式に私も出席していましたが、狭い会場に,演壇とスロープ を作り、ひしめくように椅子を並べた様子は、ちょっと異様で した。狭く短いスロープで車椅子を操作するのは、とても危険 です。また、髪型や服装、メッセージで様々に自己主張してい る定時制の生徒達には、とても好感を持ちました。しかし、壇 上に向いた会場の形態、『日の丸・君が代』を強制する式の流 れは、その生徒達に全くそぐわないものでした。今日の先生方 の人間味のある尋問ぶりにも、とても好感を持ちました。」
   (金谷フミエ 八王子保育・教育を考える会)

 「これまでの我が校の入学式・卒業式は、学習指導要領に照 らしても何ら問題は無かった。しかし、都教委は10・23通 達という形で校長に職務命令を出し、式の中味を指示し、その 状況を来校して確認にし、違反者を報告させてそれを処分した 。この中味の指示によって、例えば、日の丸を式場に校旗など と並べて掲げることは大変な苦労だったし、壇上で卒業証書を 渡せの指示に、車椅子の子をどうするかなど大変な苦労があっ た。また式場の教員の配置図など指示がなければ作らないし、 報告もしない。10・23通達は校長への職務命令だが、通達 通りやるよう先生方へ職務命令を出しなさい、の内容と誰もが 思っただろう。」
これまで、自分たちの学校の伝統やオリジナリテイーによって 作られてきた、そんな学校であればあるほど今回の通達は苛酷 に響いている、の印象を強く持ちました。ピアノが式場に無い からどうする、などこれまでなら都にお伺いを立てることも無 かったでしょう。音楽室から運ぶなどとても出来ないこと、だ が一応言っておかねば、という、ことほど強烈な通達と指導だ ったことを思わせます。元立川高校校長の、人間が営々と作り 出す文化の価値をきちっと見極め、大切にする姿勢に敬意を表 します。
「南多摩高校へ赴任してきた当時は、取りあえず様子を見よう 、の気持で従来通りの式内容で了解し、生徒へも内心の自由の 大切さについて集会で話をした。しかし元々の考えは、国旗掲 揚・国歌斉唱はきちっとやるべき、というものだった。現に赴 任前の学校ではそのようにやっていた」。
気に入らぬ教員を移動させたこの校長、「職員会議?職員会議 は話し合う場ではありませんよ」とも。“いっそのこと、職務 命令を出して欲しい”と言ったのはこの校長?何れにせよ、1 0・23通達を渡りに舟と思ったに違いない。その場を巧みに 擦り抜ける為には、自らの内心の自由を自ら平気で踏みにじる ことの出来る人間に、内心の自由を訴えても馬の耳に念仏か… 。
「生徒の自主性を重んじることは大切な教育課題と認識してい る。従って君が代の斉唱を生徒に強制する気はない。だが、先 生方への私の指示は先生方の職務である。だから先生方はそれ をどう思おうと職務として遂行して貰いたい。私は、10・2 3通達を校長への職務命令と理解していたので卒業式を通達通 りに実施するよう、職務として先生方に指示した。また、かね がね日の丸・君が代を掲げ、歌う入学式・卒業式はきちっとや りたいと考えていた。しかし、10・23通達がなければ職務 命令は出さなかった」。
 この校長、未だ現役なら、“私の指示は先生方の職務”、の 姿勢を益々募らせているのでは? 或いは職務だから仕方なく 、の思いの方が強いのか。ともあれ、小松校長の人柄云々はさ て置き、今回大事なのはやはり最後の一言、先生方への職務命 令は10・23通達があったから出たんですねえ。
今日の証人尋問は、生徒や先生と一緒になってより良い卒業式 を創出しようとしてきた校長。都教委と同じ気持でいるのに、 先生や生徒の意向が強すぎて渋々それに従ってやってきた校長 。(ここへ来て虎の威を借りた)。
都教委の意向にも沿い、また生徒や先生の意向も無視出来ず、 何とか渡り歩いてきた校長。言わば、校長の“典型3タイプ” を見た思いです。
終わった後の集まりで、中学校の婦人教師の発言はパンチが効 いた。もっと聞きたかったですね。いつ頃からどうなっている のか、小学校では…。
柄にもなく風邪を曳いてしまって、唯でさえ脳ミソが靄ついて いるのに、更にもう一枚靄が掛かってしまって、慣れないマス クで息苦しく、外せば闘っている皆さんにうつすし、せつなか ったぜ、今日は。
くれぐれも、体には気をつけて、動けても風邪は馬鹿にできん ぞ。頑張ってください。 愛を込めて 
         <榎本進 元都立高校教員>

*<ヒゲメモ>
最後の校長尋問でした。残すは4・24(月)14・00から 逃げ回 る井草高校校長代理の教頭尋問残すのみとなりました。3・16 は都議会で古賀自民都議が相変わらず教育問題についてメチャ クチャな質問を展開していました。私達の人事委員会審理に対 しても「私の知人が傍聴したところ、審理の場は、活動家の力 を誇示する場、全く無法地帯と化している」と発言。今日も古 賀都議の友人と思われる者が現れていました。事実は、今まで4 回来ていますが、全て整然と尋問は展開されていた。最後に、 石原の答弁は「問題を是正するには、きちっとした処分を重ね ていくこと。」と強弁する。国会では、憲法9条改悪の布石で ある、国民投票法案と共に、教育基本法改悪の動きが、自民、 公明が民社も巻き込み、この国を再び「戦争する国」へと策動 が強まっている。3・31は日比谷野外音楽堂で午後7時より、教 育基本法・憲法改悪をとめよう!全国集会があります。一人で も多くの人に呼びかけ参加しましょう。人事委員会・裁判・議 院内外の闘いを結びつけ、「平和と民主主義」擁護の為に奮闘 しましょう。子供達の未来を守るために。

(傍聴者37名 心から感謝しています。 請求人・代理人17名  被処分者の会 星野)


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