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反トヨタ世界キャンペーン第二波

 全国の労働者・市民の様々な工夫を凝らした9月闘争への参加を!

エド・クベロ委員長らTMPCWA組合員21人 釈放!

                                              2006年8月20日
                                   フィリピントヨタ労組を支援する会

エド・クベロ委員長らTMPCWA組合員21人の逮捕と釈放!

 2006年8月16日午前9時30分からTMPCWA200人の労働者はフィリピン労働雇用省の度重なる不法行為に対し正当で激しい抗議と労働雇用省長官への再検討申立書提出を試みました。それに対するフィリピン政府のフィリピントヨタ労組(TMPCWA)に対する弾圧も過激なものでした。
10時30分、50人の警備員が警棒を使用し、銃弾を5発も発砲し、6人に重傷を負わせました。しかしTMPCWAの組合員6名は労働雇用省長官室のある7階にまで上がりましたが長官は不在で、彼等6人を含めての21人が逮捕されました。この事件はフィリピンの日本人向けマニラ新聞では報道されていますが、日本のマスコミには一切報道されていません。

 フィリピン政府は8月18日処分保留のまま釈放せざるを得ませんでした。それはフィリピン政府が自分達の犯している不法行為を明るみに出したくないからです。フィリピン政府はトヨタに加担すれば加担するほどますます深く泥沼の中に浸かっていっています。フィリピン政府はますます正当性を失いつつあります。問題を整理しておきましょう。

労働組合の団体交渉権を巡るトヨタとフィリピン政府の結託!

 TMPCWAは2000年3月に公式の承認投票(CE)で団体交渉権を獲得しました。しかし、フィリピントヨタは団体交渉を拒否し、2001年3月それに抗議する組合員の抗議行動を理由として233名の組合員を解雇しました。フィリピントヨタは2003年9月の最高裁判決、同11月のILO勧告にもかかわらず、一切の団体交渉を拒否し続け、フィリピン政府と結託してただひたすら御用組合TMPCLOを育成し、TMPCWAの団体交渉権を剥奪して御用組合に与える策謀をしてきました。今回の労働雇用省前の衝突はこの問題をめぐって起きたのです。

 第一に、2005年6月に労働雇用省はフィリピントヨタで御用組合に団体交渉権を獲得させるために新たな団体交渉権を決める承認投票(CE)の実施を決め、2006年の2月に実施しました。これは、団体交渉中または争議中には新たな承認投票は行わないとする労働雇用省の規則に違反するものです。

 第二に
、この承認投票の後フィリピントヨタ自身が御用組合は有効投票数の過半数を獲得できなかったと発表したことに示されるように、投票結果はトヨタとフィリピン政府の意図に反した結果になりました。ところが、労働雇用省は2006年4月7日に御用組合TMPCLOが勝利し団体交渉権を獲得したと宣言しました。この労働雇用省の決定は、監督職121票を有効投票から省くことで有効投票数を減少させ、御用組合の票を有効投票の過半数にしました。しかし、これは承認投票当事者である御用組合すら要求していないことであり、明白な承認投票(CE)手続きへの違反行為でした。

 第三に、これに対してTMPCWAは当然再検討申立を行いました。ところがこの再検討申立に対し、労働雇用省長官はそれを却下し、それを申立当事者であるTMPCWAに連絡する以前に、労働雇用省長官自身がわざわざフィリピントヨタに出向いて伝えたのです。おまけに、別途送られた次官の却下通告には労働雇用省長官の却下の「決定書」が添付されていなかったのです。そして長官が何故わざわざフィリピントヨタに出かけたかというと、フィリピントヨタと御用組合の労働協約締結に向けた団体交渉を促すためだったのです。フィリピントヨタと御用組合は秘密裏に団体交渉を開始しました。

恥も外聞も投げ捨てたトヨタとフィリピン政府!

 一番重要なことは、フィリピントヨタはTMPCWA勝利の労働雇用省の決定に対しては「監督職票を有効投票に含めるべきだ」として団体交渉を拒否して延々と6年以上、現在も裁判を続けているのです。ところが御用組合勝利の労働雇用省決定がTMPCWA勝利の場合と同じく労働雇用省が監督職票を無効としているにもかかわらず、今回は裁判も起こさず、直ちに団体交渉を開始したのです。そして労働雇用省は前回のTMPCWAの場合にはフィリピントヨタの再検討申し立てに対して1年もかけて公聴会まで開いて決定したが、今回は労働雇用省長官の決定さえ正式に行うことなく(決定はしたが決定書を発送しなかった?)、大急ぎで最終決定し、長官がフィリピントヨタにわざわざ出向いて新任の挨拶と激励を行ったのです。

 トヨタは本当に恥知らずです。トヨタの信義は地に落ちました。トヨタは公の世界で「自分達は二枚舌を使って恥じないのだ」と宣告したのです。また、フィリピン政府の多国籍企業トヨタに対する態度もまた恥知らずです。

TMPCWAの怒りは私達の怒り!
神奈川県労働委員会の決定に抗議しよう!

 TMPCWAはトヨタとフィリピン政府の共謀に対し警備員の5発の発砲にもかかわらず7階まで突入するというかなり過激な抗議をしました。しかし、これは233名の解雇された労働者やその家族、そして彼等と共に闘う現場労働者たち(21名の中には数名の現従業員も含まれています)の正当な怒りの表現です。何回も何回も頭を叩かれ続ける労働者がちょっと頭を上げて胸を反らせ、「俺たちはそれでも負けない」と歯を食いしばった程度のことです。これを非難できるものは何処にもいません。日本ではどうか。

 同じ時期の8月8日、日本でも神奈川権労働委員会はZENZOSENの不当労働行為救済申し立てを却下しました。これは日本の多国籍企業に「海外での不当労働行為で多国籍企業本体を日本で裁くようなことはやりません」「トヨタ自動車は世界中で自由に不当労働行為をやってよろしい」と通告するものでした。日本の労働委員会も世界中で日本の多国席企業の無数の不当労働行為で抑圧されている労働者を辱めているのです。今回の抗議は疑いなく、日本の労働委員会に対するものでもあったのです。

反トヨタグローバルキャンペーン第二波9月行動

全国から工夫を凝らした多数の参加を!

 IMFは6・7月の反トヨタ世界キャンペーン第一波に続いて、9月12日を中心に各国の日本大使館や各国のトヨタ社に対する第二波行動を起すことを決めています。世界がトヨタと日本を本格的に包囲しはじめています。トヨタはこの包囲に耐えきれるでしょうか。

 いまトヨタには世界中で様々な不祥事が起きています。これまでトヨタはこの不祥事をトヨタの巨額の広告費(04年度817億円)と政治力(ロビー活動費)で隠蔽してきました。しかしもはや隠蔽が不可能な極点に達しつつあります。トヨタの実力は明らかに低下しています。リコールは年々増加し、今やリコールNO1企業です。サービス残業、過労死、労災隠し、セクハラ、リコール隠し、偽装請負、そして全く報道されない世界中での不当労働行為など、トヨタ生産方式がグローバル化の中で破産しつつあります。

 今世界の労働者がトヨタ生産方式、トヨタ式の労使協調主義の真の姿を知りつつあります。だが、トヨタはまだ二枚舌を使って恥じないのです。もっと圧力が必要です。私達は日本においても9月15日の東京総行動でのトヨタ東京本社抗議行動(14:20)をすでに決定しています。更にこれに加えて反トヨタ世界キャンペーン第二波行動として9月9日ごろから16日にかけての様々な行動を工夫したいと考えています。全国のみなさんが様々な工夫を凝らして様々なかたちで参加されることを呼びかけたい。


フィリピントヨタ労組を支援する会

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