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「泥ウソ」国賠裁判、次回証人尋問へ!

10月25日、「泥ウソ」国賠請求裁判の高裁第1回公判が 仙台高裁で行われた。「泥ウソ」国賠請求裁判は山形大学 学寮の廃寮反対運動をしていた寮生が大学の告発により、 不当逮捕された事件で寮生たちが原告団となり、国に賠償 を求めている裁判である。詳しくはドキュメント「泥ウソと テント村―東大・山形大 廃寮反対闘争記」を見て頂きたい。 (「泥テン」HP/http://www.doroten.net/ 「泥ウソ」国賠HP/http://dorouso.hp.infoseek.co.jp/)

裁判は、原告団団長の陳述から始まった。「この不当逮捕事件は 清掃員を使った密偵行為を隠ぺいする為の山形大学の刑事告訴に よるもの。一審の山形地裁では刑事告発を行った張本人である 成沢元学長の証人尋問による調査もなく、不当にも棄却された。 山形大学では最近、セクハラ事件も報道されている。司法の判断が なければ、学生の人権を踏みにじる山形大学の姿勢は変わらない。 事件の経過を描いた『泥ウソとテント村』のドキュメント映画の 上映活動をしているが、客観的事実を写し出した映像は、この事件 を広く人々に伝え、注目されるものになりつつある。高裁では、成沢 元学長の証人尋問も行い、事実を究明し、公正な判断をしてもらいた い」と訴えた。

 裁判官は、原告団側から要求されていた成沢元学長の証人は今の 段階では留保するが、まず、他に要求されていた3人の証人尋問を 次回行うと発言。3人とは、この事件の発端となった清掃員の 密偵行為を指示していたと言われる山形大学の岩佐厚生課長と、 当時の寮の料理人(寮生と大学のやりとりを客観的に知っていた)、 原告団の一人、である。

 次回3人の証人尋問を行い、その上で成沢元学長の証人尋問を認める か判断すると裁判官は言った。国側からの異義はなかった。 次回2月21日(月)に3人一度に半日かけて証人尋問を行う。

この日、傍聴には全国から学生・労働者・市民80数名が集まっていた。 ひと月前の高裁への公正な判断を求める申し入れ行動では、公判は 一度で終わってしまうかもしれない、という危惧があり、その為の 行動だったが、それが功を奏したのかもしれない。

裁判が終わった後の集会では、舟木弁護士が「証人尋問が認められたことにより、 事件の真為が明らかにできるような訴訟の場になった。山形地裁の判決が あまりにも乱暴だったと裁判官が思ったのだろう。また、岩佐厚生課長を 呼べることはとても意味が深い。この裁判を続けてきた自分としても 感慨深い一日だった」と発言した。高裁から弁護団に加わった萩尾弁護士は 「高裁の為の書証の作成など、原告団ががんばった。論理の力で勝ち取ったも のだ」と発言。原告団の不当逮捕された当該からは「裁判の土俵にやっと上がれた。 書面を書いたので、結果が出せてよかった。これも全国の仲間からの支援が あったから」との発言があった。集会後、市内デモをした。

 裁判の前日には、全国から支援者が駆け付け、仙台市内の会館で決起集会を行い、 当日の12時からも高裁近くの公園で集会を開いた。原告団・支援者それぞれが自分 の気持ちを発言の中で語っていた。支援者の中には、同じように弾圧を受けた東京の 立川テント村の仲間もいて、「逆らうヤツは黙れという暴挙がまかり通っている。決 して黙らないという闘いをみなさんとともにしていきたい」と語った。今回も京都か ら10何時間もかけて車でかけつけた学生もいた。東京からも20名参加した。仙台の東 北大の学生も多数支援に駆け付けた。

 国を相手にする賠償請求裁判に勝てる見込みは少ないかもしれない。けれど、 運動潰しの為にえん罪事件をデッチ上げ、不当に逮捕をする事を許していては 何も言えない世の中になってしまう。高裁での今回の公判は、勝利への第一歩で あるかもしれない。裁判はやはりやらなければわからないものだ。勝てないと思って 何もしなければ、何も変わらないが、「おかしいことはおかしい」 と言って闘い続けることは苦しい事もあるかもしれないが、結果はついてくる。 「泥ウソ」国賠の運動の広がりは原告団の活動の力でもあり、それが裁判闘争の 後押しともなる。また、「泥ウソとテント村」の上映活動も運動を広げる力に なっていると確信している。

 今回の裁判は私達支援者にも勇気を与えるものとなった。今後も弾圧を許さない闘 いを学生たちとともに闘い続けようと思うし、広げていきたい。 (A.H/出版労働者)

★ドキュメント「泥ウソとテント村―東大・山形大廃寮闘争記」
 上映会予定――――――――――

●北海道大学恵廸寮上映会
 10月31日(日)20時〜
 北海道大学恵廸寮(この地図の左上部)
 札幌市北区北18条西13丁目
 TEL:011-737-6582

●千葉大上映会
 11月3日(休)13:00〜
 千葉大学西千葉キャンパス 社会文化科学研究棟
 千葉大学上映実行委員会

●東京大学駒場祭上映会
 11月21日(日)15:00〜
 駒場キャンパス13号館1313教室
<東京大学教養学部キャンパス学生寮委員会執行委員会>
 TEL 090-2910-9500(石田)
 E-mail: info@campusgc.jp

●京都大学上映会
 11月23日(休)17:00〜
 京都大学農学部総合館W100講義室
 京都大学北部祭典実行委員会
 TEL 075-753-6031

●富山大新樹寮上映会
 11月24日(水)
 時間・場所未定

●京都上映会
 11月27日(土)18:30〜
 「ひと・まち交流館 京都」第1・2会議室
 京阪「五条」駅下車徒歩8分 地下鉄烏丸線「五条」駅下車徒歩10分
   JR京都駅から市バス17,205号系統「河原町正面」下車 約5分)
   TEL:075-354-8711  FAX:075-354-8712
 地図:http://www.hitomachi-kyoto.jp/access.html

 主催・問い合わせ:
 「泥ウソとテント村」自主上映京都実行委
 TEL:075-432-2043(藤澤)
 ドキュメンタリー・フィルム・ライブラリー
 TEL&FAX:075-344-2371 E-mail:dofil87@infoseek.jp

●信州大学上映会
 11月26日(金)18:00〜
 信州大学松本地区キャンパス内

●日本大学上映会
 12月10日(金)

 日大文理校舎
 時間未定


Created byStaff. Created on 2004-10-29 17:06:14 / Last modified on 2005-09-05 03:00:01 Copyright: Default

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