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WSF2002:戦争と自由貿易協定への反対を宣言


by Agence France Presse (AFP) 20020204


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 世界社会フォーラム(WSF)は、平和への訴えの中で、米国を厳しく批判した。WSFの平和会議では、米国への厳しい批判一色となり、紛争処理の民主的仲裁機構を作ることを提案して、2月4日終了した。平和会議は、WSF決議において以下のように宣言した。

 「9・11のテロ攻撃への対応として、各国が行うテロが始まっている」。平和会議の組織者であるブラジル労働組合(Brazil's Workers Union)・南米社会科学会議(Latin American Council of Social Sciences)・リオグランデドスル(ポルトアレグレ市のある州)政府が署名したその宣言は、「米国はその意志を力で押しつけはじめた。・・・世界に新たな冷戦気運を植えつけようとしている」と批判している。「国連の役割は決定的に地に墜ち、資本家の権力機構やほとんどの国家政府は、米国に国家テロの執行者としての恒久的役割を委ねた」。

 1992年にノーベル平和賞を受賞した Rigoberta Menchu(※グアテマラ出身・先住民族の生活自決権運動など)も、米国が「テロとの戦争」を展開する中で国連の地位が侵食されてきた、と主張する。彼女は、「紛争を仲介する国際社会の唯一の装置が弱体化している。・・・今日の勝利者は、軍事力であり、爆弾であり、対話の不在になっている」と述べる。彼女によると、米国の率いる「テロとの戦争」は、各国が本当は解決しなければならない「基本的な諸問題を、新たな沈黙のカーテンで覆っている」。彼女はさらに、「9・11事件が、必ずしも人々のためにならない、国際権力の再編成」をもたらしたことを懸念する。

 別のノーベル平和賞受賞者 Adolfo Perez Ezquivel(アルゼンチン)は、米国が「南米大陸の再軍事化」を意図していると非難した。「米軍はプラン・コロンビアの一環として南米軍とともにアルゼンチンに侵入した。・・・南米にもう一つのベトナムがもたらされるかもしれない。しかし彼らは直接われわれと闘う意志はない。つまりわれわれ同士の殺しあいを望んでいる」。

 アフガニスタンへの米国の軍事侵攻に対する批判は、木曜日の開会以来、WSFの中で一貫した空気となってる。他方、WSFが対抗する世界経済フォーラムは、不断はスイスのダボスで開催されているが、今年は3000人ほどの犠牲を出したテロ攻撃の後のニューヨークを支援するためにニューヨーク市で開催されている。

 世界社会フォーラムの周辺にあるもうひとつのサミット、世界議員フォーラム(World Parliamentary Forum)は、日曜日、エスカレートしていく可能性のある米国の「テロとの戦争」を含む、米国の諸政策に対する糾弾決議を採択した。40カ国から1155人の立法者が参加しているこのフォーラムは、「イラン、イラク、北朝鮮を米軍の次の攻撃目標とする」米国政府の要人の見解を「糾弾」する声明を決議した。これらの三国は、火曜日、米大統領ジョージ・W・ブッシュによって「悪の枢軸」であると宣告され、テロリズムとの結びつきを徹底的に監視すると警告された。

 世界議員フォーラムはまた、ワシントンが「米州自由貿易地帯(FTAA〜※自由貿易協定NAFTAの拡大版)」づくりを進めていること、「プラン・コロンビア(Plan Colombia)」を巨額の資金をつぎ込んで支えてきたこと、キューバへの経済封鎖、を非難した。ブラジルの労働党(PT)副議長 Aloisio Mercadante は、同フォーラムの最終会議で打ち出す決議文を公表する記者会見の場で、「国際紛争の処理やテロと戦う方法は、戦争であってはならない」と主張した。

 世界議員フォーラムの参加者たちはまた、2005年までに発足するとされるFTAAは、米州諸国の主権を「脅かす」と主張している。「FTAAは、地方政府の政治的決定の余地、そして地域の自立的発展の可能性を抑制し、米国の支配を拡大するプロジェクトである」。




英語原文は、NY-IMCに掲載

翻訳:JNK(国際部)


Created byStaff. Created on 2002-02-06 05:50:59 / Last modified on 2005-09-05 02:58:43 Copyright: Default

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