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2025/02/24 2025年イスラーム映画祭10(2/20〜2/24 東京・ユーロライブ)最終日

案内→https://x.gd/yx7NQ
   https://x.gd/BsNWe
公式サイト:https://x.gd/NZaKh
チラシ→https://x.gd/wD7uu

 イスラーム映画祭は中東ではなく実は西アフリカからスタートしたので、10回目は原点に戻りサブサハラアフリカ・サヘル地域の映画を小特集します。
 ついに10回目は、日本初公開7、劇場初公開1、日本語字幕付き初公開1、リバイバル2、アンコール1の計12作品をお送りします。
 また2025年は90年代のボスニア紛争中に起きた欧州戦後最悪の虐殺、 “スレブレニツァ事件” から30年にあたるため、日本未公開のボスニア映画「ハリーマの道」も取り上げます。
 アジアからアフリカまで、国境、民族、言語を越えて広がるイスラーム文化圏を、映画で旅する5日間。
 映画を楽しみながら、世界の多様性を知るために、10回目の「イスラーム映画祭」を開催いたします。

2025年イスラーム映画祭10
期間:2/20(木)〜2/24(月・祝)/5日間23回上映
場所:渋谷ユーロライブ
会場:ユーロライブ(ユーロスペース階下・キノハウスビル2階)
 〒150-0044 東京都渋谷区円山町1-5 KINOHAUS 2F
 JR「渋谷駅」ハチ公口徒歩7分
 アクセス→https://x.gd/XV6TO
 地図→https://x.gd/mP01E
入場料金:
一般 1800円
会員・シニア・大学・専門学校生以下 1300円
障碍(がい)のある方 1000円(付添いお一人様まで適用)
※前売券の販売はございません。
オンラインチケット:上映日3日前より各回上映開始1時間前まで、ユーロスペースHPよりオンラインでチケット購入が可能です。
チケット購入→https://x.gd/LRkCm
同劇場窓口でも上映日3日前の開館時間よりご購入できます。
※全席指定席です。各回10分前より開場いたします。
※上映作品が予告なく変更となる場合がございます。
 また上映素材によっては映像や音声に不具合のある場合がございます。

場所:ナゴヤキネマ・ノイ
期間:未定/6日間12回上映

場所:神戸・元町映画館
期間:5/3(土)〜5/9(金)/1週間14回上映

上映作品:
『モーグル・モーグリ』
『さよなら、ジュリア』
『怒れるシーラ』※日本初公開
『母たちの村』※19年ぶりのリバイバル
『チュニスの切り裂き男(シャッラート)』
『イチジクの樹の下で』※日本初公開
『シリンの結婚』※日本初公開
『ハリーマの道』※日本初公開
『ラナー、占領下の花嫁』※劇場初公開
『ギャベ』※25年ぶりのリバイバル
『カシミール 冬の裏側』※日本初公開
『神に誓って』※アンコール

ユーロライブ 上映スケジュール
2月20日(木)
12:00『ハリーマの道』
14:00『怒れるシーラ』
16:30『さよなら、ジュリア』
18:55『母たちの村』
トークセッション:2月20日(木) 18:55『母たちの村』上映後
ゲスト:嶺崎寛子さん(成蹊大学文学部 教授)
女性性器切除(FGM/C)は誰のため?−「宗教」と「開発」二つのナラティプをめぐって

2月21日(金)
10:30『チュニスの切り裂き男』
12:25『イチジクの樹の下で』
14:20『ギャベ』
トークセッション:2月21日(金) 14:20『ギャベ』上映後
ゲスト:村山木乃実さん(日本学術振興会特別研究員PD(東京大学))
「検閲」を「芸術」で華麗に乗り切るイラン映画の十八番
16:55『カシミール 冬の裏側』
19:00『シリンの結婚』
トークセッション:2月21日(金) 19:00『シリンの結婚』上映後
ゲスト:渋谷哲也さん(ドイツ映画研究者/日本大学文理学部教授)
トルコ系移民とドイツ社会−映画がもたらした危険な騒動

2月22日(土)
10:00『モーグル・モーグリ』
11:50『さよなら、ジュリア』
トークセッション:2月22日(土)11:50『さよなら、ジュリア』上映後
ゲスト:丸山大介さん(防衛大学校 准教授)
なぜ「さよなら、南スーダン」になったのか?−歴史に翻弄されたスーダン人の今と未来
15:05『母たちの村』
17:30『怒れるシーラ』
トークセッション:2月22日(土)17:30『怒れるシーラ』上映後
ゲスト:岩崎有一さん(ジャーナリスト/アジアプレス)
ブルキナファソの女性監督が世界に訴える、 “サヘル危機” とは?
20:45『ラナー、占領下の花嫁』

2月23日(日)
10:00『シリンの結婚』
12:25『ハリーマの道』
トークセッション:2月23日(日)12:25『ハリーマの道』上映後
ゲスト:鈴木健太さん(神田外語大学グローバル・リベラルアーツ学部 准教授)
ボスニア紛争終結から30年−今なお模索が続く民族融和への道
15:25『チュニスの切り裂き男』
トークセッション:2月23日(日)15:25『チュニスの切り裂き男』上映後
ゲスト:佐野光子さん(アラブ映画研究者)
シャッラート、お前は誰だ?!−映画(フェイク)で皮肉るアラブの男性社会
18:15『イチジクの樹の下で』
20:10『ギャベ』

2月24日(月・祝)
10:00『ラナー、占領下の花嫁』
トークセッション:2月24日(月・祝)10:00『ラナー、占領下の花嫁』上映後
ゲスト:岡真理さん(早稲田大学文学学術院 教授/アラブ文学者)
ある日のエルサレム《占領》という日常
12:55『カシミール 冬の裏側』
トークセッション:2月24日(月・祝) 12:55『カシミール 冬の裏側』上映後
ゲスト:拓徹さん(中央大学・政策文化総合研究所 客員研究員)
ようやく可視化されつつある紛争−カシミールと映画の長い道のり
15:55『モーグル・モーグリ』
トークセッション:2月24日(月・祝)15:55『モーグル・モーグリ』上映後
ゲスト・栗田知宏さん(東京外国語大学南アジア研究センター特定研究員)
″ドーバー・テーク・シン″ はどこか−リズ・アーメッドが描くアイデンティティの姿
18:45『神に誓って』
トークセッション:2月24日(月・祝)18:45『神に誓って』上映後
ゲスト:故・麻田豊さん(ウルドゥー語学文学/インド・イスラーム文化研究者)
「神の名をもてあそぶな」−ショエーブ監督の焦燥と9.11後のパキスタン
※第1回イスラーム映画祭2015年12月13日の『神に誓って』上映時にお話しいただいた際の模様を、ご遺族の許諾のもと動画(約35分)にてお送りいたします。

上映作品紹介
『モーグル・モーグリ』※日本初公開
リズ・アーメッドが見せる移民ルーツの複雑なアイデンティティ
原題:Mogul Mowgli
監督:バッサーム・ターリク
2020年/イギリス=アメリカ/89分/英語、ウルドゥー語
 NYを拠点とし、欧州ツァーの出演が決まったラッパーのゼッド。
 恋人に、ルーツを歌いながら家族を避けている自らの矛盾を突かれた彼は、ツァー前に英国の親許へ帰郷する。
 しかし、ある晩倒れ、自己免疫疾患との診断を受ける…。
【解説】パキスタン系の英国人俳優でラッパーのリズ・アーメッドが、自身のアイデンティティを投影した作品です。
 自己免疫疾患で倒れ、ルーツと向き合わざるをえなくなった主人公の混沌とした内面を、独創的に演じています。

『さよなら、ジュリア』※日本初公開
2人の女性の関係に混迷のスーダン史を重ねた良質なドラマ
監督:ムハンマド・コルドファーニー
原題:Wadaean Julia
英題:Goodbye Julia
2023年/スーダン=エジプト=ドイツ=フランス=サウジアラビア=スウェーデン/120分/アラビア語
 2005年、南部の解放運動が続くハルツーム。
 夫の命令で歌手をやめたモナはある日、自分の過失から取り返しのつかない悲劇を招く。
 罪悪感に苦しむ彼女は、真相を隠したままその被害者の妻ジュリアと息子の面倒を見ることに…。
【解説】南スーダン独立前を背景に、ある事件を機に出会った北部人のムスリム女性と、南部人のキリスト教徒女性の日々を描いたドラマです。
 2人の関係に南北スーダンが重ねられ、人種差別や宗教の問題が繊細に語られます。

『怒れるシーラ』※日本初公開
非力な犠牲者としか見なされない女性たちをエンパワメント
監督:アポリーヌ・トラオレ
原題:Sira
2023年/ブルキナファソ=セネガル=フランス=ドイツ/122分/フラニ語、モシ語、フランス語、英語
 フラニの女性シーラとその一族は、キリスト教徒の婚約者家族のもとへ向かう途中、武装組織に襲撃される。
 抵抗したシーラは拉致され、凌辱を受け砂漠に捨てられてしまう。
 彼女は砂漠をさ迷い、やがて組織の基地にたどり着くが…。
【解説】非道なジハード主義者に家族と尊厳を奪われた遊牧民女性の、生きるための闘いと復讐を描く物語です。
 不安定な情勢が続くサヘル地域の実情を織り込みながら、無力な犠牲者としか見なされない女性たちに声を与えています。
※本作には性暴力を描いたシーンがございます。

『母たちの村』※19年ぶりのリバイバル
女性讃歌を高らかに謳い上げるアフリカの巨匠の遺作
監督:ウスマン・センベーヌ
原題:Moolaade
2003年/セネガル=ブルキナファソ=モロッコ=チュニジア=カメルーン=フランス/125分/バンバラ語、フランス語
 西アフリカのとある村。
 シレ家の第二夫人コレのもとに、ある日4人の少女が割礼から避難してくる。
 割礼が原因で二度の死産を経験し、娘のアムサトゥに割礼を受けさせなかったコレは、少女たちの “モーラーデ(保護)″ を始めるが…。
【解説】「アフリカ映画の父」と呼ばれた作者が、今もアフリカを中心に世界各地に残る “女性性器切除(FGM/C)” の廃絶を願って作った、勇気ある女性たちの物語です。
 割礼とモーラーデ、二つの伝統的慣習を対比させて描いています。
※本作には暴力的なシーンがございます。

『チュニスの切り裂き男(シャッラート)』
映画(フェイク)で皮肉るアラブ社会のミソジニー(女性嫌悪)
監督:カウサル・ビン・ハニーヤ ※日本語字幕付初公開
原題:Le Challat de Tunis
英題:The Challart of Tunis
2014年/チュニジア=フランス=UAE=カナダ/90分/アラビア語
 革命前の2003年に、複数の女性がバイクに乗った男に切りつけられるという事件があった。
 人々は犯人を “切り裂き男(シャッラート)” と呼んで噂したが、その姿を見た者はない。
 革命後、作者は噂の真相を求めて映画制作を始めるが…。
【解説】独裁政権時代に起き、真相が不明のままになっている女性への切りつけ事件をテーマにした作品です。
 “疑似” ドキュメンタリーの手法を混ぜながら、革命前から変わらず女性が生きづらい、アラブの男性社会を諷刺しています。

『イチジクの樹の下で』※日本初公開
女性監督が優しい視線で描く、チュニジアのZ世代の価値観
監督:エリーゲ・セヒリー
原題:Taht alshajra
英題:Under the Fig Trees
2022年/チュニジア=フランス=スイス=ドイツ=カタール/93分/アラビア語
 フィディとメレクの姉妹をはじめ、労働者たちは夜明けとともに集まり、トラックに乗ってイチジク摘みに出かける。
 中には、地元に帰ってきたメレクの元カレ、アブドゥもいた。
 敬虔なサナーはフィラースとの結婚を望んでいるが…。
【解説】チュニジア北西部の果樹園を舞台に、老若男女の農業従事者たちの一日を描いた群像劇です。
 登場人物たちが繰り広げる人間模様から、恋愛、人生、労働、搾取、性差別、世代、信仰をめぐる様々な価値観が浮かび上がります。

『シリンの結婚』※日本初公開
70年代に物議を醸したドイツ移民映画の超問題作
監督:ヘルマ・ザンダース=ブラームス
原題:Shirins Hochzeit
英題:Shirin's Wedding
1976年/西ドイツ/121分/ドイツ語、トルコ語
 トルコの農村に住む若い女性シリン。
 父親が絡むある一件により政略結婚させられることになった彼女は、幼い頃に結婚の約束がなされたマフムードを追い、ドイツのケルンへと逃げる。
 工場で働き、友だちもできるシリンだったが…。
【解説】生涯にわたり女性をめぐる問題を撮り続けた作者が、トルコ移民女性の苦難を描いた作品です。
 劇場公開前にTVドラマとして放送されるや激しい論争を呼び、主演俳優はトルコの愛国主義者から殺害予告さえ受けました。
※本作には性暴力を描いたシーンがございます。

『ハリーマの道』※日本初公開
民族紛争の傷痕を照らす、悲しくも気高い人間ドラマ
監督:アルセン・アントン・オストイッチ
原題:Halimin put
英題:Halima's Path
2012年/ボスニア・ヘルツェゴビナ=クロアチア=スロベニア=ドイツ=セルビア/97分/ボスニア語、クロアチア語
 紛争終結から5年。
 ボスニア西部の村に住むムスリム女性ハリーマは、紛争中、セルビア組織に連行され処刑された夫と息子を搜していた。
 やがて遺体は見つかるが、彼女はそれが息子であると証明するためのDNA提供を拒否する…。
【解説】1990年代にセルビア人、クロアチア人、ボシュニャク人(ボスニア・ムスリム)の間で交わされた、ボスニア紛争の傷痕を照らすドラマです。
 理不尽に愛する者を奪われ、慯ついた人々の癒えない悲しみが丁寧に描かれます。

『ラナー、占領下の花嫁』※劇場初公開
エルサレムをムスリム側から描く『パラダイス・ナウ』監督作
監督:ハーニー・アブー=アスアド
原題:Al-Qods fee yom akhar
英題:Rana's Wedding
2002年/パレスチナ=オランダ=UAE/86分/アラビア語
 イスラエルの占領下、ある日のエルサレム。
 ラナーは父親から、自分とエジプトに行くか、4人の候補から夫を選び結婚するかの二択を迫られる。
 ハリールという恋人がいるラナーは、父親の出発までに結婚しようと彼に会いにゆく…。
【解説】「パラダイス・ナウ」などで知られる作者が、初めて製作したパレスチナ映画です。
 第2次インティファーダ最中の東エルサレムで撮影され、占領下でも日々を前向きに生きようとする、パレスチナ人の抵抗の精神が描かれます。

『ギャベ』※25年ぶりのリバイバル
イラン映画の名匠がイラン社会に “色彩” で抵抗した映像詩
監督:モフセン・マフマルバフ
原題:Gabbeh
1996年/イラン=フランス/74分/ペルシャ語
 絨毯(ギャベ)を洗う老夫婦の前に、一人の娘が現れる。
 自らをギャベと名乗る娘は、問われるままに自分の身の上を語り出す。
 遊牧民の一家に生まれた彼女はある日、狼の声を持つ男に恋をするが、父親はよそ者との恋愛を許さない…。
【解説】主にザーグロス山脈の麓に暮らす遊牧民が織る絨毯(ギャベ)の美しさに、寓話的な恋物語を託したファンタジーです。
 赤青黄を基調とする鮮やかな映像が、イラン社会は色彩を失っているとする作者の批判精神を表しています。

『カシミール 冬の裏側』※日本初公開
カシミール紛争の “真実” を、カシミール人の目で捉えた物語
監督:アーミル・バシール
原題:Maagh
英題:The Winter Within
2022年/インド=フランス=カタール/99分/ウルドゥー語、カシミール語
 ナルギスは消息不明の夫を搜すため、スリナガルで住み込みの家政婦やショール織りをして金を稼いでいた。
 しかし、夫が抵抗運動に参加していた事実が雇い主に知れ、追い出されてしまう。
 ナルギスは夫と暮らしていた村に戻るが…。
【解説】1947年の分離独立以来、インドとパキスタンの対立要因となっているカシミールの現実を、カシミール人監督が現地の視点で紡いだ物語です。
 主人公が織る美しいショールが、凍てついた風景にかすかな温もりを与えます。

『神に誓って』※アンコール
上映するたびに満席となる、伝説級のパキスタン映画
監督:ショエーブ・マンスール
原題:Khuda Kay Liye
英題:In the Name of God
2007年/パキスタン/168分/ウルドゥー語、英語
 ラホールでポップデュオを組んでいる兄弟。
 しかし、弟が過激な思想に感化されて音楽をやめてしまい、兄は弟を心配しながらもNYに音楽留学する。
 一方、ロンドンに住む従妹のマリアムは、英国人との結婚を快く思わない父親に…。
【解説】過激なイスラーム主義者と穏健なムスリムとの軋轢や、欧米に蔓延するイスラーム嫌悪など、3人の若者を主人公に ”9.11” 以降のイスラーム社会が抱える葛藤を描いた社会派ドラマです。
 パキスタン本国で大ヒットし、一大センセーションを巻き起こしました。

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