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韓国:民主労総ゼネスト大会、1万6千人がソウルに結集…スト拡散
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民主労総ゼネスト大会、1万6千人がソウルに結集…スト拡散

公共、金属、保健など18万人がストライキに突入...「経済危機の責任を労働者に転嫁するな」

パク・タソル記者 2016.09.28 19:15

▲28日午後KBS本館前で開かれた民主労総2次ゼネスト-総力闘争決意大会[写真/ジョンウン記者]

民主労総のゼネストが拡大している。 9月27日の公共運輸労組に続き、28日には金属労組と保健医療労組がストライキに突入し、ゼネストに速度がついた。 公共運輸労組6万人をはじめ、今日は金属労組11万人、保健医療労組4千人がゼネストに合流した。 彼らは成果退出制(成果年俸制)廃棄、構造調整中断、社会公共性強化を要求して、貫徹するまで無期限ストライキをするという強力な闘争を予告した。

民主労総は9月28日午後、ソウル、京畿、仁川など全国14地域でゼネスト-総力闘争大会を開いた。 ソウル地域は午後3時に汝矣島KBS本館前に組合員1万6千人を集め、総力闘争を展開した。 この場で民主労総は、 △成果退出制廃棄、 △公共部門民営化中止、 △構造調整中断、 △非正規職拡散中止、 △労働基本権と労働改革立法争奪、 △故ペク・ナムギ農民を死に追いやった国家暴力の真相究明と責任者処罰を要求した。

▲"ペク・ナムギ農民国家暴力朴槿恵政権退陣!"の内容が書かれたプラカードを持ってシュプレヒコールをあげる参加者[写真/ジョンウン記者]

民主労総のチェ・ジョンジン委員長職務代行は、 「今日の民主労総ゼネスト総力闘争を始めとして、11月民衆総決起までさらに前進する」という抱負を明らかにした。 チェ委員長職務代行は「朴槿恵政権と財閥は、われわれ労働者を足し引きするという紙に書かれた込まれた数字で、 言われるままに働き、廃棄すべき消耗品として取り扱っている」とし 「生きている労働者は、奪われれば怒り、殴られれば正面から闘うという単純な真理を教えなければならない」と強調した。

金属労組は現代車支部、起亜車支部、三湖重工業支会など11万人がストライキに突入した。 金属労組のパク・サンジュン首席副委員長は 「政府が自律的な労使関係を認めずに賃金ピーク制、成果年俸制導入しろと圧力を加えているが、金属労組は屈しない」とし 「ゼネストが成功するように努力する」と話した。

▲ストライキ闘争発言をするユ・ジヒョン保健医療労組委員長[写真/ジョンウン記者]

先立って午後1時30分に、汝矣島産業銀行の前でゼネスト総力闘争大会を開いた保健医療労組もゼネスト宣言大会に合流し、 「解雇年俸制」、「成果退出制」反対を叫んだ。 全国から集まった4千人の組合員は、 成果年俸制を廃棄して医療サービスを向上させるための人員補充を要求した。

保健医療労組のユ・ジヒョン委員長は昨年のMERS事態の時の病院の状況に言及した。 某公共病院で患者が減ったため、病院戦略企画室で「20万ウォンかかるCTをもっと撮影しろ」、 「55万ウォン〜70万ウォンするMRIを活性化しろ」、 「150万ウォンするPET-CTさらに撮影しろ」という文書を送ったという。 ユ委員長は「準政府機関が経営評価でこの状況になった」とし 「今、個別の職員に成果年俸制を突きつけて、 国民医療費は上がり、収入を担保するために人員は減らし、 非正規職は増やすという意図」だと明らかにした。

▲「労働改悪-成果・退出制完全廃棄! ゼネスト闘争勝利!」と書かれたプラカードを持ってシュプレヒコールをあげる参加者[写真/ジョンウン記者]

公共運輸労組のチョ・サンス委員長は 「金融、保健をはじめとする15の労組が同時にストライキしているが、 このストライキ中心に立つ鉄道、釜山地下鉄労組を不法だといいながら、 職位解除を断行している」とし 「すでに前の鉄道ストライキの時にストライキによる職位解除は不法であることが確認された」と強調した。

実際、27日からストライキを始めた鉄道労組と釜山地下鉄労組に対し、使用者側は「職位解除」という弾圧を駆使している。 28日午後現在、鉄道公社使用者側は地方本部局長など合計100人に職位解除処分を断行した。 釜山交通公社は「不法ストライキ」を理由として合計829人を職位解除した。 27日までに847人の職位解除を断行したのに続き、28日は2人の職位解除を追加した。

釜山交通公社は釜山地方労働委員会に対して成果年俸制関連労働争議調整申請をしたが、今日、自ら撤回した。 これについて釜山地下鉄労組のイ・ウィヨン委員長は 「労使交渉で一度も扱ったことがない成果年俸制について調整を申請するなど、当初から話にならなかった」とし 「ストライキを不法とする社長を今日検察に告訴し、ストライキを妨害する証拠を集めて、追加で告訴する予定」と明らかにした。

▲国際連帯発言をするニュージーランド鉄道海運労組のハワード・フィリップス副委員長[写真/ジョンウン記者]

国際組織からの連帯発言も続いた。 ニュージーランド鉄道海運労組のハワード・フィリップス副委員長は、 鉄道労組、釜山地下鉄労組で発生している職位解除事態を直ちに中断しろと主張した。 フィリップス副委員長は「公共部門使用者側と政府が交渉テーブルにつけ」とし 「公共機関労働者、保健医療労組、金属労組などすべての民主労総組合員の闘争を支持する」と明らかにした。 続いて「民主労総のハン・サンギュン委員長など、拘束されている労働者の釈放を強く要求する」と付け加えた。

市民社会共同行動の朴錫運(パク・ソグン)共同代表も連帯発言をした。 朴代表はペク・ナムギ農民の解剖検査を試みる検察と警察を批判した。 朴代表は「動画でもわかるようにとても明らかな死亡原因だが、 放水銃殺人を隠すために朴槿恵政権と検警は醜悪な犯罪隠匿作業をしてきた」とし 「一緒に暮らすという精神で、ペク・ナムギ農民を生かし、民衆を生かし、国民を生かす闘争に進まなければならない」と強調した。

▲汝矣島KBS本館前からセヌリ党舎の前までデモ行進をする参加者[写真/ジョンウン記者]

午後4時20分頃に本大会が終わると、集会参加者は汝矣島KBS本館前から汝矣島セヌリ党舎の前までの1.2kmをデモ行進した。 午後5時、集会参加者は5台の警察バスで囲まれたセヌリ党舎前に到着し、整理集会後に解散した。

一方、ゼネスト闘争は10月初めまで続く予定だ。 29日は公共運輸労組ゼネスト総力闘争大会が予定されている。 10月1日には成果退出制廃棄と公共性強化を要求する汎国民大会が大学路で開かれる。 10月6日と8日には全国同時多発ゼネスト宣言大会が開かれる。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2016-09-30 21:07:41 / Last modified on 2016-09-30 21:07:43 Copyright: Default

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