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「チャ・ガンホがいるべき所は留置場ではなく病院」

精密検査が必要という主治医の所見にも2時間後に収監

チョン・ヨンギル記者 2015.07.09 16:01

408日で煙突籠城を終えたスターケミカル解雇者のチャ・ガンホ(46)氏を警察が留置場に収監したことで、 健康権を侵害する過剰捜査だという論議がおきている。

チャ・ガンホ氏は7月8日午後7時30分頃、 慶北道漆谷郡ソクチョク村のスターケミカル工場の中の煙突から降りて地面を踏んだ。 労使はこれまでの告訴告発を取り下げることにしたが、 警察は建造物侵入と業務妨害などの容疑で逮捕令状を執行した。 チャ氏はこれまで煙突で診療した医師の病院で診療を受けることを望んだが、 警察が指定した漆谷のヘウォン聖母病院に移送された。 そして1時間も経たずにX線と血液検査だけを済ませて漆谷警察署の留置場に収監された。

これに対し、民主労総、金属労組、人道主義実践医師協議会は7月9日午前10時、 漆谷警察署の前で記者会見を行い 「拘束を強行するための計画された健康診断、反人道的な人権弾圧を中断しろ」と要求した。 彼らは労使合意後にチャ氏が降りてきたのに、 形式的な健康診断手続きで収監を決めた警察を批判した。

10回ほど煙突に上がってチャ氏を診療した大邱慶北人医協のノ・テメン労働人権委員長は 「チャ氏は胸の痛みと狭心症、胃食道逆流症が疑われる。 これは血液検査だけではだめで、内視鏡と心電図など精密検査が必要だ」とし 「主治医として、さらに精密な検査と安定が必要だという意見を出したが、 チャ氏を留置場に収監したのは人権侵害」と話した。

金属労組のイ・ギョンジャ副委員長は 「今の状況はあまりにも非常識だ。 408日間煙突にいたのに、体調が正常であるはずがない。 調査に応じないという考えもないのに、 冷たい留置場に閉じ込めるのは有り得ない」と警察を批判した。

人医協もこの日、声明を出して 「チャ・ガンホ氏は籠城中に治療を受けた病院で治療を受ける権利がある。 警察は指定病院を強要し、単純な検査の結果などを根拠に留置場に収監した。 しかしこの病院を確認したところ、精神疾患専門病院だった」とし 「チャ氏の健康の評価は特定の診療科目ではなく、 すべての疾患と健康状態全般についてのものでなければならない」と明らかにした。

続いて「治療を受けながら調査を受ける権利は金持ちと権力者だけに提供されるのではなく、 労働者たちにも穏当に提供されなければならない」とし 「政府と警察は常識と法にも合わない収監ではなく、 即刻病院への移送と入院治療を保障すべきだ」と明らかにした。

だが警察はヘウォン聖母病院の医療所見の結果に従ったという立場だ。 漆谷警察署の関係者は「チャ氏が足の痛みを訴えているが、X線撮影の結果、異常はなかった。 血液検査は結果が出るまでに二日程度かかるが、医師は特別な異常がなく、留置場への収監にも無理がないという所見を出した」と話した。

漆谷警察署は7月9日午前に1次調査を終え、 午後に2次調査を済ませた後、検察の指揮を受けて拘束の可否を決める予定だ。 逮捕令状で拘禁できる期間は最長48時間だ。 その後、拘束令状が発行されればチャ氏は拘置所に移監される。

付記
チョン・ヨンギル記者はニュースミンの記者です。この記事はニュースミンにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2015-07-10 13:51:21 / Last modified on 2015-07-10 13:51:21 Copyright: Default

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