ミディアース労組、全面製作拒否…「メディア混乱は経営陣の責任」
言論労組ミディアース分会、「権威的運営」謝罪と団体協約締結などを要求
チョン・ウニ記者 2014.04.21 19:06
「セウォル号沈没という大事故が発生し、これに対する報道機関の反人権的報道を監視すべきこの時、組合員たちはまともな記事を書けない環境に置かれている」。
先月末、第一歩を踏み出した全国言論労働組合ミディアース分会の声明の一部だ。
メディア批評専門メディアの「ミディアース」労働組合は、4月21日午前9時、声明書を発表して全面的な製作拒否に突入した。
労働組合は、経営陣がどんぶり勘定式の権威主義的な態度でミディアースを運営したことでメディアを混乱に追い込んだとし、経営陣の謝罪と団体交渉の締結を要求している。
▲ミディアース記者の業務中断で現在、ページにはブログ記事しか掲載されていない。[出処:ミディアース]
4月21日の労組の声明によれば、ミディアース経営陣と労働組合との対立は4月13日のキム・ワン前編集代行の突然の辞職が発端になった。
キム・ワン記者は当初、6-7か月間、席を外していたミディアースのアン・ヒョンウ代表の復帰と共に、これまで空席だった編集代行に任命されたが、その後経営陣との対立で辞表を提出した。
翌14日、ミディアース分会は「編集の空白」と今後のミディアースの編集方向と運営に対する経営陣の答弁を聞くために全体懇談会を提案したが、
使用者側はこれを拒否する一方、労組活動は認めず、ミディアースの廃業と法人化転換など、事実上の偽装廃業と「事業中心」へのメディアの方向転換などの計画を明らかにし、
労組員を裏切った。
経営陣の某チーム長はまた「代表と私を信じて行かなければ一緒に行くのは難しい」として辞職などの選択を勧めた。
その後、ミディアース分会が廃業手続きが取られれば全面闘争すると明らかにし、経営陣は法人転換を無期限保留すると明らかにした。
しかしミディアース分会は、経営陣が相変らず労組を認めないばかりか、ショートメールでこれまで要求し続けてきた懇談会の計画を一方的に通知するなど命令調を続け、特にどんぶり勘定による会社を運営で一連の事態を作ったとし、集団行動に突入することを宣言した。
労組が要求している事項は
△団体協約締結のための議論開始、
△キム・ワン記者の辞表受理中断、
△事実上の偽装廃業および選別的雇用継承や選択強要行為に対する真摯な謝罪だ。
クォン・スンテク ミディアース分会長は
「経営陣は労組の要求に今も何も回答していない」とし
「そのため労組員は業務を中断しかない」と明らかにした。
彼は続いて「これまで労組は常識的な要求をしてきたし、
経営陣と団体協約で話したいと思っている」と付け加えた。
チャムセサンは、ミディアース分会に対するアン・ヒョンウ〈ミディアース〉代表の立場を聞くために通話を試みたがつながらなかった。
ミディアース経営陣と分会は、4月22日、事態解決のための初めての懇談会を開く予定だ。
現在、ミディアースにはブログ記事だけが掲載されている。
〈ミディアース〉記者が製作拒否に突入するにあたり
全国言論労働組合ミディアース分会は21日午前9時から「製作拒否」に突入する。
理由は簡単だ。
ミディアース経営陣が私たちの最終要求案に答えなかったためだ。
ミディアース分会の組合員たちは、この一週間「編集空白」の状態で、不安な労働をするほかはなかった。
キム・ワン編集代行の突然の辞職による結果だった。
その後、ミディアース分会は経営陣との対話により、この問題の解決に努力してきたが、これらの努力は水の泡になってしまった。
事件の発端はこうだ。
4月9日、6〜7か月間空白だったアン・ヒョンウ〈ミディアース〉代表が復帰するという話が聞こえてきた。
当時、アン代表はト・ヒョルレ前編集代行の辞職で空白になっていた「編集代行」職にキム・ワン記者を任命したと伝えられた。
これにミディアース分会の組合員たちはこのような事がミディアース正常化の踏み台になるという小さい希望があったのは事実だ。
だが状況は正反対になった。
キム・ワン記者は13日の晩、急に「辞職の意思」を表明し、ミディアースをやめた。
ト前編集代行の時に正式に受けた休暇が発端になった。
翌日(14日)、ミディアース分会は「編集空白」と今後のミディアースの編集方向と運営に対する答を聞くため、経営陣との全体懇談会を要求したが、使用者側は懇談会そのものを拒否した。
事前に労組会議ができるように了解を求めたが、使用者側は彼さえ
「今は業務時間だ。労組会議は昼休みにしろ」とし、個別の面談を強行した。
自分の地位を「経営陣」だと主張するユン・ヒサン チーム長はこの場で、ミディアースのメディアの性格を「事業中心」に変更し、既存のミディアースの廃業と法人転換、その過程での選別的雇用継承をするという、事実上の偽装廃業をする意思を明らかにした。
また、ユン・ヒサン チーム長は「代表と私を信じて行かないのなら、一緒に行くのは難しい」とし、辞職などの選択を勧めた。
これがミディアース構成員が労働組合次元の本格的な対応に動いた理由だ。
その後、ミディアース分会は
△「法人化および廃業」、「メディア性格の変化」および運営など、今後ビジョンに対するアン・ヒョンウ代表との全体懇談会、
△キム・ワン記者の不当な辞表受理中断を要求した。
だがアン・ヒョンウ代表は、全体懇談会を公式に拒否し、キム・ワン記者の問題を再論するなと答えた。
また今回の事態についてクォン・スンテク ミディアース分会長を狙い、一個人のために起きたという低劣な認識水準を見せた。
ミディアース分会はこれについて、再度「労組を認めて対話に出ろ」、
「万一、分会との対話を拒否してミディアース廃業手順を取れば、偽装廃業と見なして全面闘争に突入する」と立場を伝えた。
これが15日までの進行状況だ。
アン・ヒョンウ代表とユン・ヒサン チーム長などの使用者側は4月16日、
「法人転換関連の変更は無期限に保留することを決めた」という答と共に
「偽装廃業するなら事前に知らせない」と答えた。
だがこの過程でも、使用者側は労組を認めるという回答は何も出さなかった。
ミディアース分会は、こうした一連の事態がこれまで続いてきたどんぶり勘定式の運営に根本的な原因があると判断し、17日に
△団体協約締結のための議論開始、
△キム・ワン記者の辞表受理中断、
△事実上の偽装廃業および選別的雇用継承や、選択強要行為に対する真摯な謝罪を含む最終要求を作成し、19日午後6時まで回答を待った。
ところがアン・ヒョンウ代表は連絡を絶ったまま、何も答えなかった。
そのためミディアース分会は、ミディアースの正常化のために回答期間を21日午前9時までに延長し、これを伝えた。
回答期間を延長した理由はたった一つだ。
今回の事態が本当の破局に行くことを望まなかったためだ。
また、ミディアース正常化のためには労使が互いに額を突き合わせなければならないと考えたためだ。
それにもかかわらず、ミディアース経営陣は
「代表が明日の午後に事務室で話そうと連絡してきました」、
「事前に外部取材などスケジュールを調整して、事務室に来て下さい」という携帯メッセージ(21日午前8時)だけだった。
これは、これまで多くの対話要求に較べると、あまりにもみすぼらしい回答であり、ミディアース分会の最終要求に対する答も見つからない。
またこうした使用者側の権威的な命令調の回答は、ミディアース分会の組合員たちには侮辱として受け止めるしかない。
そのようにしてミディアースは「編集空白」が発生し、いつのまにか一週間目になっている。
セウォル号沈没という大事故が発生し、これに関する報道機関の反人権的報道を監視すべき今、組合員たちはまともな記事を書けない環境に置かれているのだ。
ミディアース分会は、ミディアースの本当の正常化のためには現状況の公論化と共に、労組次元の団結した対応が必要だと判断した。
そのため現時点から全面的な業務中断を宣言する。
ただし、われわれはこれまで絶え間ない「対話」を要求してきたように、いつでも経営陣の対話の要求に応じるということを繰り返し明らかにする。
4月21日
全国言論労働組合ミディアース分会
原文(チャムセサン)
翻訳/文責:安田(ゆ)
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Created on 2014-04-23 00:30:12 / Last modified on 2014-04-23 00:30:14 Copyright:
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