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「そうだ、組合員を信じて金属労組を信じて行ってみよう」

[インタビュー] 10年ぶりに二回目の整理解雇の戦い、シグネティクス ユン・ミルレ分会長

パク・ヒャンジュ(金属労組) 2011.07.14 17:48

[編集者注]半導体後加工メーカーの永豊グループ系列会社のシグネティクス は、6月13日に32人労働者解雇予告を通知した後、一か月後の14日、結局、 全組合員の整理解雇を断行した。この会社は昨年の売り上げ2380億ウォン、 純利益196億ウォンをあげた。

京畿支部所属のシグネティクス組合員が2001年に続き、10年ぶりに再び解雇に 抵抗する闘争に入る。整理解雇強行の二日前、7月12日に会った シグネティクス 分会のユン・ミルレ分会長は「一度でもなくて二回も私達を解雇した会社が とても悔しい」と心情を打ち明けた。

2007年の大法院復職判決で組合員32人が現場に戻れることになり、ユン分会長 を含み復職できない29人がいるが、それでもまだ幸いだと思った。だがその喜 びは長く続かなかった。2003年から7年間、交渉を拒否してきた会社が昨年9月、 突然「経営上の理由で、整理解雇をしなければならないから、解雇基準を協議 しよう」と文書を送ってきたのだ。

▲シグネティクス分会組合員が7月6日京幾 安山半月工業団地で開かれた金属労組全面ストライキ京畿支部ストライキ決意大会で「整理解雇撤回」を叫んでいる。[出処:金属労組シン・ドンジュン]

ユン分会長は、近い将来、会社がこうした態度を取ると予想していた。ユン分 会長は「永豊グループの系列会社はほとんど10年間、社内下請業者を通じた 非正規職雇用を着実に進めてきた」と説明する。続いてユン分会長は「最後の 正規職雇用工場だったシグネティクス正規職労働者をなくすため、虎視耽々と 機会を狙っていた」と付け加える。

会社は最後の正規職雇用工場を狙った

いつかあると思ってはしていたが、実際に文書を受け取り会社の立場を確認し たユン分会長は苦しんだ。6年の復職闘争で32人が復帰したが、言うのは簡単だ が6年は決して短い時間ではない。「2001年の最初の解雇の時は、それでも皆が 若かったが、組合員はさらに10歳も年を取り、苦しい時間をまた味わうと組合 員に言うのは容易ではなかった」というユン分会長。

ユン分会長は混乱していた。無駄な我を張っているのではないか、組合員たち を苦しめているのではないのか考えた。自分の決定と判断が組合員に強い影響 を与えるが、果たして私がこの戦いをしっかり率いて行けるだろうか? 私には 準備ができているのか? 自分自身に何回も問い直した。ユン分会長の結論は 「そうだ、組合員を信じて最後までやってみよう」だった。

シグネティクスの労働者たちは難しい状況になるたびにみんな集まって考えを 分けあう。問題解決のために額を突き合わせ、その過程で決定すれば、組合員 全員がそれにただ従った。絶望的だったがユン分会長はそんな組合員を信じて みることにした。2001年に解雇闘争を始めた時もそうで、6年の復職闘争の間も そうで、今回も同じだ。

▲「金属労組のために今回の闘争も決意できた」というユン・ミルレ分会長は「金属労組が持つ能力と力を知り、立派な姿を見せてほしい」と話す。[出処:金属労組パク・ヒャンジュ]

「そうだ組合員を信じてやってみよう」

シグネティクス分会は2人を除き、組合員全員が女性だ。ユン分会長は「育児や 家事などの悩みや境遇も似ていて、組合員どうし互いによく理解して助け合う。 男性はよく義理というが、本当に緊迫した状況では女性のほうがもっと義理を 発揮する」と笑う。

「今、高校生の大きな子が7歳だった時に拘束され、永登浦拘置所にいた」と話 をつなぐユン分会長は「その時、組合員たちが上の子を幼稚園を卒業させ、ま た小学校の入学式にもきてくれた」と話す。

ユン分会長は「シグネティクスの多くのおばさんたちが、お母さん役を代行し てくれたのですが、組合員だからできたのでしょう」とし「女性事業場特有の 姉妹愛、おばさんの力でここまできたようだ」と組合員の結束力を自慢する。

そして二回目の闘争を組合員が決意した。そして今、家族の助けが必要だった。 ユン分会長は「組合員の内部意見を整理した後、家族に現在の状況と、今後の 計画を説明した」と話す。すると、むしろ上の子供が「お母さんを尊敬してい るから、応援したい」と話したという。他の組合員の家族も10年の歳月と会社 の不当性をよく知っているから、今回の戦いを当然理解して支持する。

「お母さんを尊敬するので応援」

ユン分会長は、金属労組の話もする出す。「金属労組なければ2001年の戦いを 始めることは思いもよらなかった」というユン分会長。そんな金属労組が最近、 とても力を失っているようで、ユン分会長はただ残念だ。彼は「難しい状況が 長い間続いて、労組にさびしい点もあったが、金属労組がしっかりしていたから 6年も戦えたし、今回も闘争を決意できた」とし「金属労組が持っている能力と 力を知って、立派な姿を見せてほしい」と話す。そうすれば組合員も頑張れるという。

ユン分会長は、産別労組の重要性も指摘した。ユン分会長によればシグネティクス には会社が作った企業労組の組合員と、金属労組所属の組合員が分れている。 ユン分会長は「もし産別労組でなければ、これまでわれわれは会社に交渉を要求 することもできなかった」と強調する。

無慈悲な会社の処置に対し「永豊グループがこれほどまでにするのを見て、表 面では強がって見せているが、むしろ私たちを恐れているようだ」と堂々と話 すユン分会長。だが彼女は「6年の復職闘争の末にとても苦労してまた働けるよ うになった組合員をまた追い出そうとする永豊グループは絶対許せない」と怒る。

▲京畿地域支会事務室で会ったシグネティクスのユン・ミルレ分会長(写真の中央)と支会組合員が「整理解雇闘争勝利」を叫んでいる。[出処:金属労組パク・ヒャンジュ]

ユン分会長は「今でも十分多くの利益をあげているが、工場内の労働者を全員 非正規職にして、さらにたくさん金を稼ごうという永豊グループを見過ごせない」 とし「大企業のこうした横暴を政府はきちんと罰し、特に永豊グループには 特別監督を実施しろ」と言葉をつなぐ。実際、シグネティクスは昨年の売り上げ 2380億ウォン、純利益196億ウォンを稼いだ。

「金属労組が立派なら私たちも頑張る」

そのためユン分会長は、今回の闘争を必ず勝利したい。労働者たちを無視する 永豊グループを、しっかりこらしめて、永豊グループの他の労働者が「ああ、 だから民主労組が必要なんだ。金属労組がいいんだ」と感じさせたい。永豊グ ループ24か所、24系列会社の金属労組所属労働者は彼らだけだ。韓国労総2か所 を除けば、あとは会社に労働組合の組合員もいない。ユン分会長は「永豊グループ の多くの労働者が私たちのように金属労組に加入して、堂々と自分の声を上げる ことを期待する」と強調する。

彼女たち労働者は2001年8月9日の明け方に工場を占拠した。その後、会社が呼 んだ用役に工場の外に追い出された。ユン分会長は「その時、知らせを聞いて 金属労組の組合員たちがきてくれた」と回想しながら、こう話す。

「とてもたくさん来て、正確に何人きたかわからない。連帯の力でその日の正午 に、またわれわれは工場に入れた。当時3万人しかいなかった金属労組が今は 15万人に増えたではないか」。 (提携=金属労働者)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-07-15 06:42:27 / Last modified on 2011-07-15 06:42:28 Copyright: Default

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