韓国:現代自動車クミャン物流セクハラ事件被害者上京座り込みの話 | |
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「行く道は遠く、媒煙でかすむ。姉さん、私たちがんばります」[寄稿]現代自動車クミャン物流セクハラ事件被害者上京座り込みの話
クォン・スジョン(被害者代理人) 2011.06.03 22:08
結局、ここにきた。 現代自動車の牙山工場でセクハラをされた非正規職女性労働者 (クミャン物流 セクハラ事件被害者)が瑞草警察署の前で野宿座り込みを始めて四日になった。 初めて来た5月31日には、ただでさえ情けないのに午前から曇り、夜中には遂に 雷を伴った雨が降り、被害者をさらに憂鬱にした。 ![]() 14年働いた現代自動車下請企業の管理者からセクハラをされたこともくやしいが、 国家人権委に陳情したことで解雇され、風が強く特に寒かった去年の冬を牙山 工場前の座込場でスチロール一枚を敷いて粘り、被害者の怒りは増した。国家 人権委のセクハラ認定、セクハラによる雇用上の不利益を認められた1月には、 希望的な期待があったからだ。問題がすぐ解決しなくても、少なくとも加害者が 真心のこもった謝罪はするだろう。いくら現代自動車が大企業で力が強くても、 何か言葉はあるだろう。被害者も代理人の私も、バカみたいに本当に素朴な期待を していたと、今になって思う。 加害者たちは相変らず冷たい風の中で座り込みをする被害者をあざけりながら 通り過ぎ、現代自動車の管理者は大雪を避けるために覆ったビニール一枚まで 奪っていった。力がある者たちの暴力は恐ろしいが、嫌なことだとも思うし、 被害者と一緒に胸を痛めて怒った。 時間は何もなかったかのように流れ、被害者の惨憺たる気持ちは苦痛を増した。 現代自動車良才洞本社前に行って座り込みをするという被害者の決意を聞いて、 最後まで迷った。セクハラの被害者が加害者の処罰と復職を要求し、ソウルの ど真中にある金持ち町内のビルの間で叫ばなければならないという現実を認め たくなかった。法でもラッパでも、少なくとも人間としての良心と礼儀がある はずだ。なぜセクハラ被害者にソウルの道端で野宿座り込みをさせるのか。 しかしいくら考えても他に方法はなく、実際に決意すると、なんと現代自動車 良才洞本社前は集会もできなかった。現代自動車が日当10万ウォンを払って雇っ た用役20人程が毎日1か月後の集会申告のため、瑞草警察署の前に並んでいるた めだった。 あきれた。セクハラされて解雇されたこともくやしいが、一度集会をしたけれ ば、20日も瑞草警察署の前で野宿しなければならないという。それでなんとか 一日の集会を認められても、また20日用役の後に並ばなければもう一日の集会 ができないという。固く決心して用役の後に並ばないことにした。どうせ瑞草 署の前で野宿をしなければならないのなら、瑞草署の前に集会申告を出して 「現代自動車非正規職セクハラ被害者集会の自由争奪のための野宿座り込み」 を始めた。 良才洞本社前でもなく、瑞草署に来た初日、ビニール一枚で今回は雪ではなく 雨をよけて、さびしく向かい合って座り、被害者と二人で決心した。「始めた からには必ず復職して帰る」。それが四日前だ。 ![]() だが何日か静かだった瑞草警察署が、今朝は文句をつけてきた。 瑞草署の刑事が座込場の横の宣伝ビラを「見た目が悪い」とはがし、横断幕も 片づけろと脅迫する。合法的な集会の横断幕に文句を言うのもひどいが、見た 目が悪いという言葉にさらに腹が立つ。あるいは警察は現代自動車の管理者と 全く同じなのか。 去年の冬、牙山工場正門の前で座り込みをしていた被害者に現代自動車管理者 は「恥も知らず、なぜここにいるのか。帰れ」と、逆に怒った。いくら現代の 飯を食べる管理者でもだ。なぜセクハラされて解雇されたくやしい女性に恥を 強要するような言葉をそんな簡単に吐くのか。破廉恥なことを見て怒ったのに、 今回は警官が合法的な座込場の物品に文句をつけて見た目が悪いという。見た 目が良くないと。 金持ちの現代自動車の顔色をうかがい、集会申告のためには列に並べというひ どいことをさせ、そんなに一方的に現代自動車の味方をして、セクハラされた 女性が集会もできずにくやしがる絶叫が瑞草警察の目には良くないのだ。見た 目が悪いと。何を見れば美しいのか? 管理者がからだを要求すればからだを与 えなければならない非正規職女性労働者の現実が見た目が良いのか。どうして セクハラで解雇された女性のくやしさに、良くないというのか。どうにか復職 しようと身をすくめる女性労働者の苦痛がどうして見た目が悪いのか。 ここで終わりではない。怒りながら抗議すると、宣伝ビラだけをはがして正門 を守っている高齢の義務警察に指示をする。 「金属労組のチョッキ着た人はトイレに行く時も身分証を受けて確認して入れろ」。 それもセクハラだという声が自ずと出てくる。 座り込みをするセクハラ被害者がトイレ行くたびに警察に身分証を見せて許諾 を受けろということか。 あたふたとプラカードを作って、1人デモを始めた。 「トイレ行くたびに身分証を出して許諾受けろということもセクハラだ。瑞草 警察署長はひざまずいて謝罪しろ!」 幸いだったのか、実際にトイレに行く時、身分証を要求されることはないが、 それでも相変らず私の目には彼らが人には見えない。 行く道は遠く、霞んでいる。姉さん、私たちは頑張ります。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2011-06-04 11:41:58 / Last modified on 2011-06-04 11:42:12 Copyright: Default 世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ |