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韓国:延世大清掃用役業者、御用複数労組建設の試み
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延世大清掃用役業者、御用複数労組建設の試み

労務法人と戦略提携、労組集団脱退工作情況も

キム・ヨンウク記者 2011.09.27 17:35

7月1日から複数労組が認められ、労働界で疑いのまなざしを送った使用者側の 御用複数労組を建設する動きが実際の証拠として出てきた。

延世大清掃用役業者の一つである第一ヒューマンスが御用複数労組を設立しよ うとした情況を含む業務報告書が9月27日に公開された。この業務報告書は 9月20日、労組が社側の労働組合員不当解雇に抗議するため第一ヒューマンス本社を 訪問し、社長を待っている時に机に置かれているのを労組員が発見した。

第一ヒューマンスのパク某次長が作成したこの報告書には、9月14日と16日の間 に延世大清掃用役労働者自身が労務士に協力して複数労組設立の必要を感じさ せようとする内容が含まれている。また、会社次元で複数労組設立時場合の数 を綿密に検討しなければならないという内容もある。そのため労務法人と戦略 的な提携の必要性にも言及している。また労組が抗議訪問に行った9月第4週の 19日と23日の間に複数労組設立を早く処理し、創立総会案、規約案、行政官庁 設立申告書提出などの具体的な事項も記されている。

社側が介入して設立した労組は普通御用労組で、労働組合および労働関係調整 法に違反する不法行為だ。報告書を作成したパク某次長は何度か通話を試みた がつながらなかった。

実際、社側は報告書のとおりに労組員脱退工作をしていたことが明らかになっ た。労組によれば、第一ヒューマンスの管理者が組合脱退書を配布した情況が ある。労組側から会社に脱退者リストを通知したことは一度もないが脱退者の 脱退日も正確に計算し、組合費を控除しなかった。社側で労組脱退者を管理し ていたという反証だ。

その上、こうした組織的な労組破壊の動きと御用複数労組の設立計画が延世大 以外の清掃用役業者でもほぼ同じ時期に進められていた。延世大には第一ヒュー マンスをはじめ、チャンプンHR、テジュHR、ケプステク、ヨナク産業の5つの 清掃警備用役業者がいる。

チャンプンHRは複数労組開始前の6月末に労組に通知もせず労務士を呼び、複数 労組教育をした。場風で労組を脱退した約10人は現場管理所長ミーティングの 後に組合脱退書を提出した。テジュHRでは、新規職員採用の時に労働組合活動 をしないことを条件に職員を採用した。現在第一ヒューマン、チャンプンHR、 テジュHR、ケプステク所属組合員の相当数が集団脱退をしている。

労組はこれについて「労務法人と戦略的提携を結び複数労組を準備しながら、 表面ではまるで脱退した組合員が自発的に複数労組を設立したように見せよう とする計画」と反発した。また「労組で通知していない労働組合活動および 会議の内容、これからの事項まで記入されているということは、リアルタイム で労働組合活動を密着監視、査察している証拠」とし「このような計画は業者別 のミーティングで、すべての用役会社らが共有していたという事実もわかった」 と強調した。

こうした労組破壊工作をめぐり、公共運輸労組ソウル京仁支部延世大分会は 9月27日に記者会見を行い、延世大に用役業者退出を要求した。

労組は「民主労組を抹殺する計画的な労組破壊工作の実体があらわれただけに、 延世大は用役会社を即刻退出させるのが当然だ」と要求した。

記者会見に参加したチョン・ジュンヨン延世大総学生会長も、「延世大は用役 業者の組合員脱退工作や組合員解雇について学校が介入するのは不当労働行為 と保身を図るもの」とし「大学本部は用役業者の実状を冷静に見て人権を蹂躙 する企業を管理監督しなければならない」と強調した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-09-28 14:52:44 / Last modified on 2011-09-28 14:52:50 Copyright: Default

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