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韓国:文化祭中に連行
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キャンドル文化祭中にドンヒオート社内下請8人連行

キャンドル持って歌っただけで集示法を過度に適用、暴力連行

チョン・ジェウン記者/ 2010年05月07日8時26分

ソウル市良才洞の現代自動車本社から50メートルほど離れた歩道でキャンドル 文化祭をした起亜車のモーニングを作るドンヒオート社内下請労働者が突然、 警察に襲撃された。

▲歌を歌いキャンドル文化祭を続けた文化祭参加者。警察は歩道に座っていた彼らを突然取り囲み、参加者はあわてたそぶりが歴然としていた。

金属労組ドンヒオート社内下請支会をはじめとする約50人が5月6日午後7時20分 頃にキャンドル文化祭を始めたが、8時5分頃に警察が突然参加者の間に入って 連行した。この過程でドンヒオート社内下請支会のイ・ベギュン支会長を含む 4人の労働者とウィニアマンド所属の労働者1人、プレシア所属の労働者2人、 計8人が連行された。

文化祭の参加者は歩道にばらばらに集まって座り、キャンドルを持って歌いな がらドンヒオート社内下請非正規労働者の現実を市民に知らせた。業者廃業、 契約拒否など、非正規労働者たちが繰り返し解雇されると訴えて、低賃金と高 い労働強度も指摘した。

ドンヒオート社内下請労働者は忠南道瑞山市からソウル市良才洞まで来て、初 めてキャンドル文化祭を開いた理由を「ドンヒオートの実際の使用者である鄭 夢九現代自動車会長が直接出て、非正規労働者の問題を解決すべきだ。現代起 亜車の莫大な利益に『モーニング』が一役買った。しかし非正規労働者は反復 的に解雇され、労組も認められない」と明らかにした。

しばらく歌を楽しんでいると、警察は3度警告放送をしてわずか40分ほど後に参 加者を半分に分けて取り囲み、連行を始めた。集会およびデモに関する法律に 違反するという。しかし日没後のキャンドル文化祭が集示法違反というのは過 度な解釈と見られる。参加者たちも「文化祭なのに何も言わず、歌も歌わず、 キャンドルだけ持てと言うのか」と一言ずつ投げた。

連行の過程も問題だった。連行者はからだを縛られたり手足を捕まれ、警察の 車に乗せられた。警察は最も基本的なミランダ原則も告知しなかった。警察の 車に乗せられた連行者は動けないようにまた束縛され、その後で窓のカーテン を閉めろと指示して連行者の姿が外部に知らされるのを遮断した。

また文化祭にために準備した横断幕を破り、押収して、同じように文化祭参加 者と体当たりが行われた。

▲現代自動車鄭夢九会長のカリカチュアが描かれた横断幕. 警察はライターを取り出してロープを切り横断幕を押収していった。

この状況に、参加者は警察が公権力を乱用したと批判した。連行する事案では ないのに、連行してさらに暴力的な連行過程だったという。一部の労働者は連 行の過程で負傷して苦痛を訴えた。特にプレシア所属労働者は右手の甲に傷を 負って連行後に病院に移された。

▲警察が不法に弁護士の接見を防ぎ弁護士が抗議している。

連行者は瑞草警察署に移送された。文化祭参加者は瑞草警察署正門前で夜9時 10分頃から3時間ほど抗議の座り込みを続けた。この中で瑞草警察署の扉を堅く 閉めた警察は、座り込み者を採証をしたり弁護士の接見も拒否し、激しく抗議 された。結局40余分ほど後に弁護士と連行者らの接見がなされた。

現代起亜車グループの完成車工場は、一軸に正規職-社内下請労働者、もう一軸 を1、2、3次部品メーカーの労働者とする重層的な下請け構造だ。この中でドン ヒオートは国内初で唯一の『完成車外注工場』として、2004年1月から起亜車 『モーニング』(輸出名ピカント)を完成、生産してきた。一人も起亜車職員が いないドンヒオート工場で働く生産職労働者約900人は全員社内下請非正規職で、 これも17の下請け業者に分れた1年契約職だ。

一方、現代起亜車グループは2009年売り上げ約19兆、営業利益約1兆という史上 最高の実績を記録した。特に起亜車のモーニングは2009年に20万6千台を販売し、 内需では起亜車のモデルでは1位を占めた。現代車アバンテ、ソナタに続き国内 販売3位に上がり、起亜車の全内需販売量41万2千752台の25%を占めた。モーニ ングは2008年に続き2009年にも軽自動車王の席を守り、起亜自動車の史上最高 の実績を上げる立役者になった。(記事提携=メディア忠清)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2010-05-07 21:09:56 / Last modified on 2010-05-07 21:09:57 Copyright: Default


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