KEC交渉、謝罪どころかストの損失を強調

KEC使用者側、「会社正常化問題に合意すれば他の問題を扱う」

KEC支会(支会長ヒョン・ジョンホ)が11月3日、工場占拠を解除した直後から、 3日間労使交渉が行われたが、労使が立場の違いが大きく、交渉は難航している。

KEC労使は3日に続いて4日と5日にも本交渉を開いたが、争点を狭められなかっ た。労使はひとまず6日から実務交渉を開き、△会社正常化方案、△損害賠償お よび告訴告発、懲戒最小化、△焼身自殺したキム支部長への会社の適切な措置 を議論することにした。

支会は交渉で、キム・ジュニル支部長の焼身事態に対する会社の公開謝罪を強 く要求している。だが支会によれば、使用者側はストライキと占拠座り込みに よる損失だけを強調し、会社正常化方案合意を優先しようと主張した。会社が 提示した損失額は5日現在960億ウォンで、占拠座り込みが行われた1工場の実態 調査が終われば規模がさらに大きくなるものと見られる。

支会は交渉で意見の接近を試みているが、労働者を焼身させても一言の謝罪も ない会社の態度は、座視できないという立場だ。

▲KEC支会組合員は5日にソウル市良才洞のKECホールディングスを訪問してKECホールディングス職員に抗議書簡を伝達し、クァク・チョンソ会長との面談を要求している。この日、警察はKECホールディングスがある建物の4階を封鎖して組合員の出入りを止めた。［出処:金属労組キム・サンミン］

11月5日午後4時、KEC支会組合員約150人がソウル市良才洞にあるKECホールディ ングスを訪問し、会社の態度を糾弾した。KECホールディングスはKECの持ち株 会社だ。支会はこの日、△キム支部長の焼身に対してクァク・チョンソKEC会長 が直接謝罪し、家族を訪問して適切な措置を取ること、△140日も労組弾圧を続 けて犯した各種の不法行為を謝罪し、クァク会長が直接事態解決に乗り出すこ と、△平和的な労使関係のために、労組弾圧の再発防止を約束することを要求 する書簡を使用者側に渡した。

この日の午後7時には、ソウルの普信閣前でKEC組合員と連帯単位会員約400人の 参加で、キム支部長の快癒とKEC闘争勝利のためのキャンドル文化祭が開かれた。 この席で民主労総亀尾支部のペ・テソン事務局長は、「復帰した組合員から、 大統領府が会社をバックアップしているので勝てないと言ったのを聞いた」と 伝えた。ペ局長は特に「政府が交渉しても案を出すなという方針を出したよう だ」とし会社がまた時間稼ぎで労組無力化を始めたと分析した。

▲KEC組合員と連帯団体会員たち400人が5日夜にソウル普信閣に集まり、キム・ジュニル支部長快癒を念願するキャンドル文化祭を開いた。［出処:金属労組キム・サンミン］

▲5日キャンドル文化祭に参加したKEC組合員が歌に合わせてキャンドルを揺らす。［出処:金属労組キム・サンミン］

この日の文化祭の参加者は、KECが大統領府を信じて時間稼ぎを始めれば、政府 に対してさらに大きな闘争をすると意志を集めた。ペ局長は「政府が相手を間 違って選んだ」とし「李明博政権を引き下ろすまで闘争を放棄しない」と声を 高めた。パク・ユギ金属労組委員長は「金属労組はすべての動力をKECに集中さ せるために努力している」として「11日の全面ストライキを手段と方法を問わ ず推し進める」と強調した。

文化祭に参加した創造韓国党、国民参与党、民主労働党、進歩新党の野4党の議 員と関係者も、李明博政権の反労働政策がKEC事態の本質だと確認し、戦いに連 帯する意志を明らかにした。(提携=金属労働者)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
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